なぜ中国とインドだけやたらと人口が多いのか？

2024年4月2日

世界の人口大国、中国とインドの謎

世界人口約80億人の中で、中国とインドが約28億人を占め、地域として約35％に達しますが、なぜこの二国だけでこれほど多いのでしょうか？

この動画では、彼らの人口が多い理由と抱える問題について詳しく解説していきます。

人口増加の歴史的背景

19世紀の産業革命により食料の大量生産が可能になると、世界の人口は急増し始めました。

中国とインドは元々人口が多かったのですが、20世紀に入り近代化が進むと人口はさらに増加。なぜ人口が多かったのかその一端を地理が解説します。

例えば、中国の黄河やインドのガンジス川など、豊かな水と肥沃な土地が農業を支え、人々が集まりやすい環境を提供しました。

食料生産と人口増加

お米は麦に比べて収穫量が多く、同じ面積でも約1.4倍の差があるため、人口が増えやすい環境を作り出しました。

中国やインドは畜産も盛んであり、地域全体が豊かな食料供給をサポートしています。

2019年のデータを比較すると、日本のお米の生産量は約1052トンなのに対し、中国は2億トン、インドは1億7000万トンを産出しているのです。

人口増加の現代的問題

人口が増え続けることはメリットだけでなく、食料、水、住宅、仕事、エネルギーなどが不足するデメリットも生み出します。

特にインドでは都市のスラム化が進み、中国では格差拡大や就職難、さらには地下生活を余儀なくされる若者も出てきています。

人口抑制政策の違い

中国は一人っ子政策によって人口増加を抑制し、現在は少子化に悩んでいます。

一方インドでは貧困と医療の不足から生じる高い出生率が人口増加の主因であり、政府による人口抑制政策も行われていますが、性選択による問題などが懸念されています。

世界の人口問題への理解と対策

この動画を最後まで見れば、世界の人口問題について理解が深まり、私たちの価値観や生き方にも関わってくる重要な問題であることが見えてくるはずです。

日本と他の国とを比べ、政治や社会への考え方がどう影響しているかを見つめ、自らの教養を深めていくことが求められます。

インドと中国の人口に関して知っておきたい知識

産業革命: 18世紀後半に始まった、主にイギリスからヨーロッパに広がった技術革新の時期。手工業から機械を用いた大量生産へと変化し、社会や経済に大きな影響を与えた。

連作障害: 同じ土地で続けて同じ種類の作物を栽培することによって、土壌の栄養バランスが崩れたり害虫が増えたりすること。作物の生産量の減少を引き起こす。

緑の革命: 1960年代に発生した、主に穀物の品種改良により収穫量を大幅に増加させた農業革命。食料生産の増大に大きく貢献した。

CO2削減: 二酸化炭素の排出量を減らすことにより、地球温暖化の進行を遅らせる環境保護活動。

少子化: 出生率の低下によって子供の数が減少する社会現象。人口の高齢化を引き起こし、労働力人口の減少など経済に多大な影響を及ぼす。

不妊手術: 出生をコントロールするために行われる医療手術。恒久的な避妊手段として用いられる。

ダウリー制度: 婚姻時に花嫁の家族が花婿側に財産や金銭を提供する習慣。インドなどで見られるが、不平等を生む要因として問題視されている。

Ｑ＆A集

なぜ中国とインドの人口はそれぞれ14億人を超えるのですか？: これは複数の要因によるものです。両国とも農業に適した豊かな水と土地がある大河の流域に位置し、古くから多くの人々が定住しました。また、産業革命以降、食料の大量生産が可能になり、人口が急増しました。さらに、20世紀に入ってからは近代化が進むと、両国の人口は爆発的に増加し始めました。
中国とインドで人口が増えた主な理由は何ですか？: 中国とインドの人口が増えた主な理由には、農業に適した地理的条件、食料生産の向上（特に緑の革命による）、そして家族単位で多くの子供を持つ文化が挙げられます。これらは、経済発展や社会政策、文化的背景と結びついています。
中国の一人っ子政策とはどのようなものでしたか？: 一人っ子政策は、中国が1979年から約36年間実施した人口抑制政策です。1組の夫婦に子供を1人に限定することで、急速な人口増加を抑制しました。これにより、出生率と人口増加率は下がりましたが、長期的には少子化と高齢化の問題を引き起こしました。
現在の中国とインドの人口政策にはどのような違いがありますか？: 現在、中国は少子化問題に対応するために一人っ子政策を撤廃し、2人以上の子供を持つことを奨励しています。一方インドでは、貧困と医療の不足による高い出生率を抑制するための方策として、教育と女性の権利向上を推進していますが、直接的な人口抑制政策は控えめです。
人口増加がもたらす問題にはどのようなものがありますか？: 人口増加は食料、水、住宅、エネルギーなどの資源に対する需要の増大をもたらし、スラム化、環境問題、経済的格差の拡大など、多くの社会問題を引き起こしています。また、過剰な人口密度は都市のインフラに大きな負担をかけ、貧困層の生活条件を悪化させる原因にもなります。