※本記事はYouTube動画「イスラエルとイランが事実上の交戦状態へ。ネタニヤフ首相が直面した政権崩壊危機とイラン核開発加速の裏側。」をもとに構成しています。
結論:イスラエルとイランの対立は次元を超え、世界全体を巻き込む事態へ
2025年に入り、長年くすぶっていたイスラエルとイランの対立がついに爆発しました。現在両国は事実上の交戦状態に突入し、すでに多数の死傷者と施設破壊が報告されています。攻撃対象は核関連施設だけでなく、ガス田や都市部にまで拡大。これは中東地域に留まらず、世界経済、エネルギー価格、地政学リスクにまで重大な影響を及ぼす情勢となっています。
戦争の発端:相互報復とエネルギー施設の攻撃
- イランのミサイル攻撃によりイスラエル側に死傷者が発生。
- その報復として、イスラエルがイラン南部のブシェールにある世界最大級のガス田を空爆。
- 攻撃は核施設や軍事施設から、経済インフラ施設にまで拡大。
この展開は、単なる軍事的挑発を超えた経済制裁の武力版とも言える状況です。
長年の緊張の集大成「ライジング・ライオン作戦」
イスラエルが展開したのは、数年にわたって準備されてきた「ライジング・ライオン作戦」。
- ドローンをイラン国内に20~30カ所秘密裏に搬入。
- 空爆の直前、イランの防空システムをドローンで破壊。
- その後、200機を超える爆撃機による一斉攻撃を実施。
- 革命防衛隊の幹部や核科学者9名が暗殺されたことも、イスラエルの情報機関モサドの関与が指摘されている。
これにより、イランの弾道ミサイル基地なども攻撃されましたが、一部は移動式ランチャーやトレーラーに偽装されており、破壊は限定的でした。
ネタニヤフ首相と政権維持の思惑
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦争開戦により政治的窮地からの脱出を図ったとの見方があります。
- 国内では、徴兵制度をめぐる連立崩壊危機が浮上。
- 解散総選挙が回避されたのは偶然ではなく、戦時下における求心力の強化が功を奏した。
- ネタニヤフ氏は現在詐欺・収賄など3つの容疑で起訴中。政権を失えば刑務所行きが確実視されていた。
つまり、戦争が続けば続くほど、ネタニヤフにとっては**「延命策」となる側面**があるのです。
イランの二重戦略:シーア派ベルトと核ミサイル
イランは長年、二つの戦略的支柱を築いてきました。
- 中東シーア派ネットワークの構築
- ハマス(ガザ)、フーシ派(イエメン)、ヒズボラ(レバノン)、シリア・イラクのシーア派勢力。
- イスラエルや米国に対する防波堤的な役割を果たしている。
- 核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発
- ウラン235の高濃縮(60%)を進行中。
- 軍事目的での利用が可能な90%濃縮まで、「数週間」で達成可能とされている。
これらに対し、イスラエルは断固たる姿勢を示しており、核関連施設への攻撃も辞さない構えです。
アメリカの立ち位置とトランプの影響
- トランプ政権は2015年のイラン核合意を一方的に破棄。
- イスラエルの攻撃に関して、トランプ氏は「自分は事前に知っていた」「支持する」と明言。
- ウクライナ向けだったミサイルをイスラエルに数万発送付。
- バグダッドの米軍施設からの退避を事前に呼びかけていたことから、開戦のシナリオを共有していた可能性が指摘されている。
アメリカは「イスラエル支持」を明確にしつつも、直接的な介入には慎重な姿勢を崩していません。
世界経済への影響:石油・天然ガス・電力価格が急騰
この交戦状態が長引くと、世界経済にも深刻な打撃が予想されます。
- 原油価格は10%以上急騰し、77ドル超/バレルを記録。
- LNG(液化天然ガス)価格も上昇、電気代・ガス代の高騰が懸念される。
- 日本は原油の約90%を中東に依存しており、ホルムズ海峡封鎖の可能性が最大のリスク。
また、日本人380名がイランに滞在中とされ、安全確保も急務となっています。
今後のリスク:拡大する標的と報復の連鎖
- イランがイスラエルの占領地や米軍基地への報復攻撃を強化する可能性。
- イスラエルは「空爆+特殊作戦(暗殺など)」を継続。
- ホルムズ海峡の封鎖が現実化すれば、世界のエネルギー供給に致命的な打撃。
中東情勢は、単なる「イスラエルとイランの衝突」ではなく、大国のパワーゲームと経済構造の崩壊をも引き起こしかねないステージに突入しました。
まとめ
この紛争は、偶発的な衝突ではありません。長年にわたる対立と戦略の蓄積が、ついに現実の戦火を生んだ結果です。
- ネタニヤフ首相の政治的延命
- イランの核開発加速
- アメリカの外交政策の影響
- 世界経済へのダメージとリスク
そして今も、戦火は続いています。次の一手は誰が、どこに、何を仕掛けるのか。その動向から目を離せません。
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