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【結論】今週の相場の焦点は“金利イベント”と“トランプ関税リスク”
6月17日の放送では、「動かなかった日銀」「無風の地政学リスク」「ファンダメンタルズ分析の考え方」など、今週の相場をどう見るべきかを現役ディーラー井口氏が徹底解説。
とくに注目すべきは以下の3点です:
①【為替相場】日銀会合は“拍子抜け”、ドル円はレンジ継続
- ドル円は145円を試すも結局144.80円台へ戻り
- 上田総裁会見も市場に影響を与えず「無風」
- ディーラー心理としては「動いてほしかった」が、レンジ継続
📉 現状レンジ目安:
- 下限:142円
- 上限:146円
➡ 現在はこの真ん中付近で「絶望的に動かない」展開。
②【地政学リスク】トランプ帰国報道と中東情勢も市場は“無反応”
- G7途中離脱という異例対応にもかかわらず相場は静観
- イスラエルvsイランの軍事衝突にも反応薄
- 株高が続く一方で「理由がわからない」という声も
🗣 市場あるある:「始まる前が一番不安、始まると無風」
③【今週のメインイベント】FOMC・スイス中銀(SNB)・BOEが連続発表
● 6月20日(木):FOMC(米連邦公開市場委員会)
- 今回は利下げなしの見通し(市場織り込み率99%超)
- ただしパウエル議長の発言トーンに注目
- トランプ再選圧力でFRB人事や利下げ圧力も強まりそう
● 同日:スイス中銀(SNB)の利下げが濃厚
- 政策金利0.25% → マイナス金利再突入の可能性
- スイスフラン売り・ドル買い(キャリートレード再加速)も視野に
- スイスショックを連想する声も…要注意!
● BOE(イングランド銀行)は据え置きの予想
④【ファンダメンタルズ分析の基本:金利を見よう】
井口氏いわく、「金利こそがファンダメンタルズの王道」。
- 雇用統計、GDP、CPI…これらの結果が最終的に反映されるのが政策金利
- 金利が上がればその通貨は強くなり、下がれば弱くなる
- だからFXトレーダーは、最低限「政策金利」とその方向性を見ておこう!
📌 見るべき金利3つ:
- トレード通貨のファースト(例:ユーロ円ならユーロ)
- セカンド通貨(金利が低ければ通貨安になりやすい)
- 米国金利(全ての通貨に影響)
⑤【ファンダメンタルズ分析の活かし方:比率の話】
井口氏の分析スタイル(短期トレード向け)では:
分析手法 | 重要度 |
---|---|
フロー(注文状況) | ★★★★★ |
テクニカル | ★★★★☆ |
アノマリー(季節性) | ★★★☆☆ |
ファンダメンタルズ | ★★☆☆☆ |
➡ ただし、「4つが同じ方向を向いた時は最強」と強調!
⑥【マーケットテーマを追え】今は“トランプ関税”
現在の相場を動かしている主なテーマは:
- トランプ関税リスク
- インフレではなく「政権交代や政策変更」への注目が高まっている
- 「CPIや雇用統計よりも、今はトランプの発言・動きにマーケットが敏感」
📲 マーケットのテーマの追い方:
- ブルームバーグなどのヘッドライン
- 赤文字(重要度大)を追う
- ニュースは「捨てる技術」も必要!
⑦【IMMポジションにも注目】円ロングは飽和感、利確の兆し
- ヘッジファンドの円ロング(ドル円ショート)は高水準
- すでに利確が進みつつあり、ドル円の下値も限定的?
- 逆に「148円を超えたら彼らの損切りで急騰」する可能性もある
⑧【まとめ:中長期はファンダ重視、短期は感覚+情報整理】
💡今週の要点まとめ
- FOMC(パウエル発言)とSNB(マイナス金利)に注目
- ファンダは金利を軸に考えるべし
- トレード戦略は「買われている通貨を買い、売られている通貨を売る」
- ファンダ・テクニカル・フロー・季節性が揃えば精度UP
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