この記事は、YouTube動画「【ドルの次に来るのはゴールド】米国株・ゴールドの現在の市場動向と見通し、日銀会合による長期国債買い入れ減額による影響をデータ解説【合わせてシルバーは買うべきか】」をもとに執筆しています。
目次
結論:インフレと金利上昇の時代、ドルの次に来る“価値の保存手段”はゴールド
現在、世界の中央銀行が「ドル」に代わる準備資産としてゴールドを積極的に買い増しているという動きが顕著になっています。さらに日本国内では日銀の長期国債買い入れの減額という歴史的転換が実施され、国債市場・金利・為替に大きな影響を与えつつあります。
また、シルバーも注目度が急上昇中。ゴールドとの価格差(レシオ)から見ると、シルバーの割安感が際立ち、短期的な投資妙味も強まっている状況です。
米国株市場の現状:中東情勢と原油価格に注目
- 6月相場は堅調:S&P500など主要指数は年初来高値圏に接近。
- 中東情勢の悪化で上値は重いが、原油高によりエネルギーセクターが急伸。
- 一方で配当株や金融株はやや軟調。
セクター別の動向(2024年6月時点)
セクター | 傾向 |
---|---|
エネルギー | 原油高で急伸 |
テクノロジー・通信 | 安定上昇中 |
金融・配当株 | 調整局面 |
小型株 | 引き続き弱いが割安感強まる |
ゴールドとシルバーの投資タイミング
ゴールド:今後さらに“中央銀行主導”で上昇か
- ワールド・ゴールド・カウンシル調査によれば、中央銀行のゴールド保有比率がユーロを上回り、ドルに次ぐ2位に上昇。
- 「ドル→ゴールド」へのシフトが明確化しており、今後も長期的な上昇が期待される。
- 解説者は「今が最も安いかもしれない」と警鐘。過去に戻ることはできない以上、“今買う”ことが重要。
シルバー:ゴールドとの価格差が100倍超えで割安感
- ゴールドとの比率(レシオ)が100倍を超えるのは歴史的に異常。
- 現在はシルバーがゴールドにキャッチアップする局面にあり、短期投資としても注目。
- 投資手段はETFやCFD(差金決済取引)が手軽。
日本の国債市場に異変:日銀の政策転換が世界へ波及
日銀の決定内容(2025年6月会合)
- 政策金利は据え置き(予想通り)
- 長期国債の買入れ額を段階的に減額へ
- 2026年1~3月期:四半期ごとに4,000億円ずつ減額
- 2026年4~6月期以降:2,000億円ずつ減額
影響と狙い
- 国債買い入れ減額は市場金利を正常な形で形成するための第一歩。
- 黒田前総裁時代の「YCC(イールドカーブ・コントロール)」政策を実質的に否定する内容。
- これにより、日本の長期金利(30年・40年)が急騰。
- 国際的にも影響が波及し、米独の長期金利も上昇。
長期金利上昇の影響
- 債券価格の下落 → 国債入札の不調
- 住宅ローン金利の上昇 → 日本の住宅市場にも悪影響
- 債券投資家が「リスクに見合った利回り」を要求 → さらに金利上昇へ
金利上昇で起きるその他のリスクとシナリオ
リスク要因 | 影響 |
---|---|
インフレ圧力(原油高・輸送費上昇) | 輸入コスト増加 → 消費者物価上昇 |
政府債務の拡大 | 財政ファイナンスの限界 → 金利上昇が止まらない可能性 |
住宅ローンの変動金利化 | 家計への影響増大 → 消費の冷え込み |
海外債券市場との連動 | 日本の金利変動が米国債やドイツ国債にまで波及 |
今後注目すべき投資対象
ゴールド(長期)
- 各国の中央銀行が選んだ「ドルに次ぐ安全資産」
- ETFや純金積立、CFDなどで投資可能
シルバー(短期〜中期)
- 割安な価格と需給の回復
- ゴールドとの価格差(100倍以上)が縮小傾向
新興国株式(中期〜長期)
- 歴史的な割安状態
- ETFやインデックスファンドで分散投資が可能
まとめ:金利正常化の時代、守る資産は“ゴールド”、攻める資産は“シルバーと新興国”
これまでの低金利時代が終焉を迎え、金利上昇・インフレ・通貨不安という新たなフェーズに世界は突入しています。
このような時代には、次の3点を意識した資産配分が重要です。
- 価値の保存:ゴールドをコア資産として保有
- 価格乖離を狙う:シルバーの上昇余地に注目
- 割安地域の成長を取り込む:新興国株への分散投資
そして最後に大事なのは、「いつ買えばいいか?」と迷うより「今買って持ち続ける」という姿勢です。未来から見れば、“今”が一番安いタイミングだったと後で気づくかもしれません。
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