※この記事は、YouTube動画「【高利回りの最終兵器】債券畑の投資のプロが教える、禁断のプライベートデットとは?」の内容をもとに作成しています。
目次
結論:プライベートデットは“禁断”の高利回り投資。だがリスク管理と理解が鍵
プライベートデット(非公開社債)は、年利10%超も狙える超高利回りの金融商品ですが、その分リスクも高く、情報の非対称性が大きい点に注意が必要です。
リスク許容度が高く、十分にリサーチ・分散できる上級者向けの資産ですが、近年はクラウドファンディングなどで個人にもアクセス可能となっています。
そもそも債券投資とは?株式との違いをおさらい
債券とは、国や企業が「お金を借りる」ために発行する借用証書です。
投資家はお金を貸す代わりに「利息(利回り)」を受け取り、満期時に元本が返還されます。
比較項目 | 株式 | 債券 |
---|---|---|
収益 | 配当+値上がり益 | 利息収入(固定) |
リスク | 高い | 比較的低い(ただし例外あり) |
優先順位 | 低い(破綻時後回し) | 高い(債権者が先) |
債券投資の魅力:米国債・メキシコ債・トルコ債の例
米国債:リスク低+利回り高で最も人気
- 信用力が世界最高の米国政府が発行
- ドル建てで持つことが基本(為替リスク回避)
- 例:10年債で4〜5%の利回りも可能
メキシコ国債:利回り7%超の魅力
- 比較的安定した新興国の1つ
- 為替(ペソ)の影響が大きく、通貨安で元本損も
- 25年満期など超長期投資が基本
トルコ債:利回り20%も…為替リスクが極大
- 2023年は利回り20% vs 通貨下落25%
- 通算ではマイナスも十分あり得る
- 高利回りに惹かれすぎない冷静さが必要
プライベートデットとは何か?
プライベートデットの定義
「公募ではない、非公開の企業向け社債」
企業が証券市場を通さず、限られた投資家(機関や個人)から資金を調達する形式。
特徴
項目 | 内容 |
---|---|
発行主体 | 上場前の企業や中小企業が多い |
取扱先 | 証券会社、クラウドファンディング型融資など |
利回り | 年利7〜15%(日本では法定上限15%) |
期間 | 1年〜2年など短〜中期 |
情報開示 | 限定的(非上場ゆえ) |
格付け | 通常は格付けなしまたは低位(B格など) |
なぜ「禁断の最終兵器」と呼ばれるのか?
高利回り=高リスク
- 10%を超える債券は要注意
- 信用格付けが低い企業(BB以下)=デフォルトリスク高
デフォルトの兆候を見抜くのは困難
- 専門家でも事前に見抜くのは難しい
- 信頼できる販売会社・クラウドファンディング業者のスクリーニングがカギ
銀行の劣後債(レッゴサイ)も選択肢に
- メガバンクなどが発行する「劣後債」も高利回り(例:3〜5%)
- 「通常の債券より返済順位が後」なためややリスクはあるが、過去のデフォルト事例はほとんどなし
プライベートデットの魅力を最大化するには?
1. 投資額は資産全体の5%以内に
- 分散投資の一環として組み込む程度が理想
- 複数銘柄に分けて投資することも重要
2. 信頼できるプラットフォームから購入
- 実績ある証券会社・クラウドファンディング業者を通す
- 例:Funds(ファンズ)などでは、スクリーニング済み案件もあり
3. 利回りだけでなく「企業の中身」を見る
- 資金の使い道、経営者、ビジネスモデルなどをチェック
- できれば、IR資料や信用情報も確認を
債券投資の比率は?「100−年齢」ルールで考える
プロたちの話の中では、「100−年齢=株の比率」という古典的なアセット配分ルールも紹介されました。
例えば、40歳なら:
- 株式:60%
- 債券:40%
プライベートデットや高利回り債券はその中の“サテライト”資産として少しだけ加えるのが現実的です。
まとめ:プライベートデットは”上級者向け”。でも時代は変わりつつある
- 債券の魅力は「安定+定期収入」
- 米国債などの信頼性の高い商品で基盤を作った上で、
- プライベートデットのようなハイリスク・ハイリターン商品に少額投資するのは1つの戦略
今後、日本でもこうした非公開型社債への投資が広がっていく可能性があります。興味があれば、まずは情報収集から始めてみましょう。
コメント