※本記事はYouTube動画「【早朝ライブ】『乗り遅れ恐怖症』の兆候が見られます(7月1日)」をもとに内容を整理・解説しています。
目次
結論:投資家心理に「FOMO(乗り遅れ恐怖症)」の兆候、ただし反転リスクにも要注意
2024年6月末の米国市場は、S&P500が過去最高値を更新するなど非常に好調な展開を見せています。
しかしその一方で、FOMO(Fear of Missing Out:乗り遅れることへの恐怖)兆候が強まりつつあり、市場が過熱気味であることを示しています。
7月以降、市場環境が一変する可能性もあるため、「調子がいい今こそ冷静に」見極める必要があります。
月末・四半期末の節目で相場は転換しやすい
- 6月末は第2四半期・月末の両方にあたり、市場の節目
- 直前まで株価は好調だったが、7月以降ムードが急変するケースも多い
- 例:投資家やファンドのポジション調整、利益確定、再投資タイミングのズレ
株式市場のパフォーマンス(6月末時点)
指数名 | 前日比 |
---|---|
ラッセル2000 | +0.12% |
NASDAQ | +0.47% |
S&P500 | +0.52%(過去最高値を更新) |
ダウ平均 | +0.63% |
- 4月7日のボトムからS&P500は約25%上昇
- RSI(相対力指数)は72を超え、過熱感あり
コールオプションの増加が示す「FOMO」の兆候
- 現物株ではなくコールオプションの購入が急増
- 損失限定・安価で参加できるため初心者にも人気
- 特にNVIDIAなどの人気銘柄でプットよりコールが優勢
- S&P500でもコールが増加傾向
- 市場全体で「上昇を逃したくない」心理が広がる
重要イベント:米雇用統計と連休による市場変動リスク
- 7月4日(木):米国独立記念日のため祝日
- 前日の3日(水)には雇用統計が発表され、1時に市場が早期終了
- この「3.5連休」前後にポジション調整が入る可能性大
為替・金利動向:ドル安と金利低下が進行中
- ドルインデックスは2022年水準に接近、下落トレンド
- 米国金利も低下傾向、ただし1ヶ月債のみスパイク
- 日米金利差との乖離が進み、ドル円相場も不安定
- ドル安は以下のような投資行動を促す:
- 他国通貨や新興国市場への資金移動
- FXではドル安に備えたポジション調整
注目の証券会社ツール:松井証券の「マーケットラボ」
- 7月5日から口座開設者限定で利用可能
- 特徴:
- 銘柄分析ツール(グラフや財務データ)
- スクリーニング・損益シミュレーター
- 決算カレンダー・配当情報
- 為替手数料無料・プレマーケットが長いなどのメリットも
セクター別・個別株の動き
銘柄名 | 動きと理由 |
---|---|
Apple | +2.03%、AI連携強化(OpenAI/PBC搭載) |
Meta | 組織再編を発表、株価は小幅上昇 |
ボーイング | CFO退任で-2.34%と下落 |
Oracle | 大型クラウド契約で+3.99%と急騰 |
Robinhood | ブロックチェーンによる株取引が注目され+12% |
ゴールド・債券市場の動向
- ゴールドはトレンドラインを下回り下落傾向
- RSI・MACDも下降
- 株高・ドル高により資金が流出中
- EDV(長期債ETF)は金利低下で上昇傾向
- ただし含み損の投資家も多く慎重に判断を
世界株式のパフォーマンス(上半期)
地域・国 | 上昇率 |
---|---|
ポーランド | +52% |
スペイン | +39% |
ドイツ | +30% |
フランス | +16% |
アメリカ(S&P500) | +5.7% |
- 欧州株が好調、ドイツのインフレ率低下が利下げ期待に
- グローバルに投資視野を広げる価値が高まっている
投資戦略のヒント:コア・サテライトでリスク管理を
- S&P500の積立投資(コア)を軸に、サテライトでテーマ型投資
- 例:ドル安に備えた新興国投資
- 例:国別パフォーマンスに注目したETF投資
- 成功体験を積み重ねることで投資がより楽しくなる
まとめ:今は好調でも、慎重な姿勢と分散が鍵
- 現在の市場はFOMO的な「熱狂」状態
- あえて冷静に見て、「調整」や「下落」に備えることが重要
- 雇用統計・金利動向・為替変動を常にチェック
- 株高を追うだけでなく、債券・新興国・コモディティの動向も視野に入れて投資判断を
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