※本記事は、YouTube動画「“実践的トレード戦略”はこう組み立てる|出発点は『危険行動』の理解から※香港K氏」の内容をもとに執筆しています。
結論:勝つための第一歩は「やってはいけない行動」を知ること
多くのトレーダーは「どう勝つか」ばかりに意識が向きがちですが、香港K氏が繰り返し強調しているのは「やってはいけないことを先に知ること」です。
相場は100万円でも1億円でも一瞬で溶ける危険な世界。勝ち方よりもまず、「どうすれば致命的な損を避けられるか」というルール作りが、実践的トレード戦略の出発点となります。
ドル円相場の現状と戦略判断
140円台前半で上値が重いドル円
現在、ドル円は月足チャート上で長い上ヒゲを伴い、140円前半で頭打ちの形となっています。7月に入って間もないため方向感は不透明ですが、注目すべき過去のパターンがあります。
7月は「円高になりやすい月」だった
ブルームバーグのデータを元に確認されたのは、過去5年連続で7月に円高が進行していた事実です。チャートを確認すると、7月のローソク足は陰線が多く、円買い優勢の傾向が見られます。
ただし、昨年の安値(約139円後半)を割っていないため、この価格帯は重要なサポートラインと位置づけられています。ここを割り込めば、一気に下落するリスクもある一方で、反発も十分あり得る位置です。
現在はノーポジションで様子見
K氏は現時点でノーポジション。理由は以下の通りです:
- 売買動向を見ると、買いポジションがまだ十分減っていない
- 反発を狙いたいが、下げ一発で逆張り勢が再び増える懸念がある
- リスクを取るには中途半端なタイミングで、「動くのを待つ」戦略
戦略構築の流れ:K氏流「ボトムアップ型アプローチ」
K氏は戦略構築を以下のようなピラミッド型プロセスで行っています。
トレード戦略の三層構造
レイヤー | 内容 |
---|---|
テクニカル(頂点) | ポジションの最適化(どこで買う/売る/損切るか) |
参加者の売買動向(中層) | 一般投資家の動向分析。逆張り戦略のコア |
相場のアプローチ(土台) | ファンダメンタルズ・ボラティリティ・時間軸の選定 |
特にK氏が重視するのは「売買動向の逆を突く」という原則。
- ロングが膨らんでいれば買わない
- 下落で売りが増えたときに買う(=逆張り)
- 一般投資家が正しい方向に乗れていないデータをもとに構築
この「逆を突く」戦略を軸に、動きの激しい通貨ペアを選別し、エントリーポイントをテクニカルで最適化していきます。
実例:個人投資家の売買データ8年分から分かる傾向
K氏は過去8年間、個人投資家の売買動向を手打ちで記録してきたと語っています。
その中で明らかになったのが次のようなパターン:
- 相場が急騰したときには買いが追いつかない
- 急落したときには売りが出遅れる
つまり、個人投資家は常に反応が遅れる傾向があり、その逆を張ることが勝ちパターンとなるのです。
勝ち方より「やってはいけないこと」を重視する理由
K氏が一貫して強調するのは、
- 「どこで買えばいいか」よりも
- 「どこで絶対に手を出してはいけないか」
を先に考えるという視点です。
これは、山登りや釣り、刃物を使う作業と同じように、危険な場面では最初に「注意すべき行動」が指導されるという考え方に基づいています。
相場も同様に、
- どこで買えば損失リスクが高いのか?
- どこで売れば致命的か?
といった「NGポイントの定義」がないままトレードするのは極めて危険だという警鐘です。
K氏が提唱する「やってはいけないこと」のルール例
状況 | やってはいけない行動 |
---|---|
ロングポジションが多い状態 | 買いでエントリーしない |
ボラティリティが低すぎる状態 | エントリーせず様子を見る |
自分のルール外の値動き | 無理にポジションを取らない |
他人のエントリーポイントに追随 | 自分の判断基準で行動する |
まとめ:勝つためには「負けない仕組み」を先に作ること
K氏の動画を通して学べる最大のポイントは、勝ち方だけを追い求めるのではなく、「やってはいけないこと」こそ最初に学ぶべきだという姿勢です。
- 相場は思った以上に危険な世界
- 「一般投資家と同じ方向を向かない」ことをルール化
- 売買動向+ボラティリティ+テクニカルを統合した戦略構築
- 様子見も立派な戦略である
もしあなたが「なかなかトレードで勝てない」と感じているなら、まずは“触れてはいけないポイント”を明確にし、リスクを避けるルール作りから始めてみてはいかがでしょうか。
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