※この記事は、YouTube動画「【7月8日のゆるっと相場解説】39500円ラインキープの日経平均!TACOで日経は上昇するのか?」をもとに、初心者でも理解できるように解説しています。
結論:日経平均は「TACO効果」と「需給改善」で上昇の余地あり。ただし“プットコールレシオ”には警戒!
2025年7月8日の日経平均株価は前日比+100円の小幅上昇となり、3万9500円の重要ラインをキープ。
一方で、トランプ前大統領による追加関税発言が警戒される中、相場は意外と落ち着いた動きに終始しました。
要注目ワードは「TACO(タコ)」。これは「Trump Always Chickens Out(トランプはいつも土壇場で引く)」の略で、相場参加者がトランプ発言を“茶番”と見なしている象徴的な言葉です。
なぜ日経平均は下がらなかった?「TACO」の正体とは
7月9日から発動予定だったトランプの追加関税は、結局8月に延期。これにより市場は「交渉継続=延期」と前向きに受け止めました。
市場の反応は以下の通り:
- トヨタ株:寄付きから上昇
- 全体相場:関税を織り込まず冷静な推移
- SNSでは「TACO相場」という言葉がトレンドに
「トランプはどうせまた引っ込める」という見方が広がっており、もはや市場はトランプを完全に舐めている状態にあります。
テクニカル分析:3万9500円ラインの攻防
3万9500円の意味とは?
- 直近の高値ブレイク後の押し目ライン
- 過去2回、この水準でサポートされている
- 今回もキープしたことで下値の堅さを証明
このラインを維持できれば、「真空地帯」とも呼ばれる4万円超の新領域へと進む可能性も出てきます。
株式需給は悪くない?個人投資家の“買い遅れ”が鍵
現状の買い主体は?
- 海外投資家:13週連続の買い越し
- 個人投資家:5月・6月と売り越し傾向
- 自社株買い:継続中で下支え効果
多くの個人投資家が「下がったら買おう」と待っている状態ですが、下がらないまま上昇し始めると“追いかけ買い”が発生する可能性があります。
これは相場の典型的な「最後の上昇局面」の兆しともいえ、個人投資家が高値で買い、機関投資家が利確して逃げる構図が展開されることも多いです。
真空地帯に突入?4万円以上は「売り圧力が少ない」
なぜ4万円超えは“軽い”のか?
- 過去の売買実績が極端に少ない
- 取引が多かったのはわずか10日程度
- 暴落で既に撤退している投資家が多く、含み損勢が少ない
- そのため「縦値撤退売り(買値での売却)」が出にくい
この結果、利益確定売りはあっても、新たな強い売り圧力は出にくい構造になっています。
プットコールレシオが急上昇…過去と比較しても“異常レベル”
プットコールレシオ(投資家のリスク回避姿勢を示す指標)は2020年のコロナショック前と同水準にまで上昇しています。
日付 | プットコールレシオ上昇時の背景 | 結果 |
---|---|---|
2020年3月 | コロナ警戒でプット急増 | 大暴落発生 |
2025年7月 | 関税リスクと不透明感 | 警戒感は高水準 |
さらに、日経225オプションのプット建玉を見ると、
- 7月切り:3万7750円や3万3500円などに大量建玉
- 8月・9月切り:さほど積み上がっていない
→ つまり「7月SQ(7/11)までは警戒感が非常に強い」ということ。
今後のスケジュールと見通し
日付 | イベント | 内容 |
---|---|---|
7月9日 | 関税発動予定 | 8月に延期された模様(TACO) |
7月11日 | SQ(先物・オプション清算日) | 相場の節目 |
来週 | CPI(米消費者物価指数) | 相場変動要因となる可能性大 |
まとめ:TACO相場の先に待つのは「上抜け」か「ドカン下げ」か
- 日経平均は3万9500円を死守
- 市場はトランプ発言を“茶番”と見て強気
- 需給は良好、個人の追いかけ買いも期待される
- しかし、プットコールレシオの高さには要警戒
- 7月11日のSQや8月の関税動向、CPIに注目
現状は「期待先行で強気な相場」ですが、ちょっとしたネガティブ材料で崩れるリスクも抱えている点を忘れてはいけません。
最後に、個人投資家にありがちな「下で買えず、上で飛びついて、天井で捕まる」展開を避けるためにも、冷静なポジション管理と情報収集を心がけましょう。
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