※この記事はYouTube動画「NTT過去最大規模の外債発行なぜ?/楽天G投資判断引き上げのワケ〜」の内容を基に構成しています。
目次
結論:資金調達、格付け、AIトレンド、決算発表が鍵
今週のマーケットは以下の5つのニュースに注目が集まりました。
- NTTが約2兆円の外債発行を発表
- 楽天グループの株価が急上昇、評価が最上位に
- NVIDIAの時価総額が4兆ドルを突破
- みずほFGが古河電工株を売却
- セブン&アイHDの決算が好感され株価反発
それぞれの背景とインパクトを初心者にも分かりやすく解説します。
NTT、過去最大の外債発行へ:約2兆円を調達
- 発行規模:アメリカ建てで約1兆6400億円、ユーロ建てで約9400億円、合計で2兆円
- 目的:2022年に買収したNTTデータブリックの借入金返済が主目的
- 発行主体:NTTファイナンス(金融子会社)
- 信用格付け:
- ムーディーズ:A3
- S&P:A-
NTTほどの大企業による巨額外債発行は、市場の資金調達環境に大きな影響を与えます。信用力が高いため、安定的な資金調達が可能と見られています。
楽天グループ、投資判断「最上位」で株価急上昇
- モルガン・スタンレーMUFG証券がカバレッジを開始、投資判断を最上位に
- 目標株価:1,250円(現在値より約4割高)
- 材料:
- 楽天モバイルが契約数900万回線突破
- 通信事業の赤字が黒字転換の兆し
評価の背景には、通信事業の構造改善と将来の収益化への期待があります。
NVIDIA、時価総額がついに4兆ドル突破
- 画像処理半導体(GPU)需要拡大により、世界初の4兆ドル企業へ
- 参考:AppleやMicrosoftが昨年争っていた時価総額は3兆ドル前後
- 波及効果:
- **アドバンテスト(半導体テスト装置大手)**が連日で上場来高値を更新
- AI・半導体関連株に資金流入
AIブームとデータセンター投資の拡大により、関連株に対する投資熱が再燃しています。
みずほFG、古河電工株を売却へ:156万株が市場へ
- 売却主体:みずほ銀行やジャパン投信など複数金融機関
- 売却株数:156万株以上
- 株価は一時下落するも、その後押し目買いで持ち直し
背景には、AI・データセンター普及によるインフラ需要増加があり、古河電工の電線・光ファイバー事業に対して中長期的な成長期待が支えとなっています。
セブン&アイHD、決算で株価反発の2大要因
- 2024年第1四半期決算:
- 最終利益が前年同期比2.3倍
- 主な要因:
- 前年同期に発生した不採算店舗の閉鎖などによる損失の剥落
- 伊藤洋華堂の不動産売却による固定資産売却益を計上
また、カナダのコンビニチェーン「クシュタール」からの買収提案については進展なし。
国内は苦戦していますが、海外コンビニ事業が堅調で業績を下支えしています。
各市場の反応とトレンド整理
企業・銘柄 | 出来事 | 株価反応 |
---|---|---|
NTT | 2兆円外債発行 | 信用力あり反応穏やか |
楽天G | 最上位評価&900万契約突破 | 大幅上昇 |
NVIDIA | 時価総額4兆ドル突破 | 半導体全体が上昇 |
古河電工 | 大量売却報道 | 一時下落→持ち直し |
セブン&アイHD | 決算好調 | 株価反発 |
まとめ:AI・インフラ・通信・決算がカギ
今週はAI関連の盛り上がりと国内大手企業の資金調達・決算動向が主なトピックとなりました。以下が要点です。
- NTTの外債発行は長期の金利環境を反映した資金戦略
- 楽天は通信黒字化の兆しが株価を押し上げ
- NVIDIAの成長が世界市場に波及
- みずほFGの売却と古河電工の需要背景
- セブン&アイHDは構造改革と海外戦略が進展
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