なぜインド人は世界で活躍し、稼げるのか？英語力と文化背景に隠された成功の方程式【動画解説】

2025年8月2日

※本記事は、YouTube動画「なぜインド人は世界中で稼げるのか？」の内容をもとにわかりやすく解説したものです。

結論：インド人の成功のカギは「英語力×思考法×文化的背景」

Googleのスンダー・ピチャイ氏やMicrosoftのサティア・ナデラ氏、IBMのアービンド・クリシュナ氏といった世界的企業のCEOたちに共通するのは「インド出身」であること。そして、彼らの活躍の裏には、英語力を軸にした独特の教育システムと文化的な背景があります。

インドでは、英語は単なる言語ではなく、富・権力・社会的成功のためのパスポートであり、グローバル社会で稼ぐための武器として機能しているのです。

インドにおける英語教育のルーツは19世紀のイギリス植民地時代にまでさかのぼります。

イギリスは広大なインドを統治するために、すべてのインド人ではなく上層エリート層にだけ集中して英語教育を施しました。これを「ロカ政策」と呼びます。英語を話せる人材が行政や法律の世界で活躍し、結果的に「英語を話せる＝エリート階級」の構造が形成されます。

この構造は1947年の独立後も温存され、英語はインドの準公用語として法務や教育の場で使われ続けています。

現在のインドでは、都市部の富裕層が子どもをイングリッシュ・ミディアム・スクール（英語で全科目を教える学校）に通わせることが主流。たとえば首都デリーでは、生徒の6割以上がこうした学校に通っています。

一方で、地方の公立校ではリソース不足により十分な英語教育が受けられず、教育格差が拡大しています。

英語を習得した者は、国内の超難関大学IIT（インド工科大学）に進学するチャンスを得られ、さらにグローバル企業（特にGAFA）へ就職する道が開かれます。

インド屈指の名門・IITは、GoogleやMicrosoftのCEOを輩出したことで有名です。受験者は年間100万人以上、合格率はわずか2％未満。ハーバード大学よりも狭き門とも言われています。

この狭き門を突破するには、高度な理系知識とネイティブレベルの英語力が不可欠。ここで勝ち抜いた若者たちは、まさに世界で通用するエリートなのです。

インドの人口は約14億人。公務員募集に数十万人が殺到するなど、就職競争は激烈。だからこそ、英語を話すことは生き残るための必須スキルとなっています。

家計が苦しくても、親は子どもを英語教育の整った環境に通わせようと必死です。英語を話せるかどうかが、その子の未来を左右するからです。

インド人の英語には特徴があります。

このような実用性と自信に満ちたスタイルが、ネイティブが少数派になった今の国際ビジネスの現場では強力な武器になります。

「ジュガード」とは、限られた資源を活用して柔軟に問題を解決するインド独自の思考法。

完璧を求めるのではなく、「今あるもの」で最適解を導く姿勢は、ITやスタートアップの現場で高く評価されています。

インド系移民（ディアスポラ）は世界で3000万人以上。特にシリコンバレーでは強力なコミュニティが形成されており、「The Indus Entrepreneurs（TiE）」などの非営利組織が、起業家の育成や資金提供を行っています。

このネットワークにより、英語を話せる若者は一気に世界の舞台に駆け上がることが可能になります。

インド人の成功は、日本人にも多くの示唆を与えます。

日本人の「真面目さ」「協調性」も、見方を変えれば世界で活躍するための武器になります。