本記事は、野村雅道氏による2025年8月13日配信のYouTube動画をもとに、高金利通貨3種(メキシコペソ、南アフリカランド、トルコリラ)の最新動向を初心者にもわかりやすく解説します。
結論から言うと、
- メキシコペソと南アフリカランドは強い推移を維持
- トルコリラは依然弱いが過去数年よりは安定傾向
- 高スワップ金利が為替損をカバーするケースも多い
目次
メキシコペソ:経済・政治ともに安定感を維持
8月初旬の米雇用統計ショックで一時円高が進行したものの、ペソは早期に回復。
8月に入ってからの通貨パフォーマンスは世界で5〜6位と堅調です。
- 株価指数(ボルサ)は年初来+18.56%と10%台に乗せる強さ
- 第2四半期GDP改善、米国との関税交渉でも譲らず対等姿勢
- インフレ率は総合3.51%、コア4.23%と高めのため利下げは0.25%に縮小
- 米国からの送金は6月に前年比16.2%減と逆風もあり
メキシコはUSMCA加盟国として貿易メリットを維持しつつ、ブリックス会議にもオブザーバー参加。米国依存からの部分的な脱却も模索中です。
南アフリカランド:資源国としての強みを活かす
南アフリカランドは月間でトップになったり下位になったりとボラティリティは高いものの、年間では円を抜いて5位に浮上。株価は年初来+20%以上と強気です。
- 資源輸出国として中国がゼロ関税を宣言、EUも50億ユーロの協力資金を約束
- 米国の関税圧力にも早期対応、貿易相手国を多角化
- 課題は雇用:第2四半期の失業率は33.2%、若年失業率は62.2%と深刻
- 8月のTICAD(アフリカ開発会議)で日本も関係強化を狙う
今後、秋に米国の関税免除が撤廃されるかどうかが重要な分岐点になります。撤廃されれば中国寄りの姿勢がさらに強まる可能性も。
トルコリラ:弱さ継続も「例年よりはマシ」
トルコリラは依然として弱いものの、金利差によって為替損を相殺し、レバレッジなしでもプラス収支になるケースもあります(年換算スワップ21〜24%程度)。
- 工業生産・輸出が好調で第2四半期GDPに好影響
- 預金保護制度の条件が緩和され、自国通貨預金が増加
- 政府は急激なリラ高を望まず、緩やかな下落は容認姿勢
- 南アフリカがトルコを優先市場に位置付け、金・プラチナ輸出を強化
過去のような急落は抑えられているものの、為替の持続的な回復には依然課題が残ります。
まとめ:高金利通貨投資の視点
- メキシコペソ:経済・政治ともに安定し、スワップ+為替益の両立が期待できる
- 南アフリカランド:資源国の強みと国際関係強化が追い風だが、雇用問題が懸念
- トルコリラ:弱さ継続もスワップで補える範囲、経済指標は一部改善
いずれの通貨も高スワップは魅力ですが、政治・経済情勢の変化によって為替が大きく動くリスクは常に存在します。特に米国や中国との外交関係、資源価格、金利動向は今後も注視すべきポイントです。
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