過去の暴落事例と金利動向から読み解く今後の相場展望
本記事は、バフェット太郎氏による2025年8月13日配信のYouTube動画をもとに、米国株の下落時期と今後の展望を初心者にもわかりやすく解説します。
結論から言うと、氏は9月から米国株が本格的に下げ始め、10月に底打ち、その後年末にかけて反発というシナリオを予想しています。
米中関税延長と景気への影響
8月初旬、トランプ大統領は中国への追加関税停止措置をさらに90日延長し、11月10日まで継続することを発表。中国も同様に延長を表明しました。
- 米中間では基本税率10%+フェンタニル関税20%が継続
- インフレ再燃リスクは一部後退したが、その他の国には関税が発動済み
- 貿易協議の長期化は設備投資やM&Aの停滞要因に
さらにAI普及による雇用喪失が若年層で顕著になっており、米国経済の先行き不透明感は増しています。
金利見通しとFRBの課題
バンク・オブ・アメリカは米国債利回り見通しを引き下げ。
- 米2年債:年末予想3.5%(現状3.78%)
- 米10年債:年末予想4.25%(現状4.29%)
FRBは物価安定を最優先として高金利政策を継続中ですが、トランプ政権からの利下げ圧力が強まれば、2%インフレ目標未達のまま利下げサイクル入りする可能性があります。
これが1970年代のようなインフレ再燃 → 再利上げの悪循環を招くリスクも。
株価下落のタイムライン予測
バフェット太郎氏の予想シナリオは以下の通り。
| 時期 | 相場の見通し |
|---|---|
| 8月 | 夏枯れ相場で南調(じわ下げ or 勢いのない上昇) |
| 9月 | 本格的な下落開始(特に雇用統計発表後の上旬) |
| 10月 | 底打ち、その後年末にかけて反発 |
| 来年10月 | 完全な底打ち |
過去の暴落でも、本格下落の約1年前に天井をつけるケースが多く(例:2007年・1999年)、早めの現金比率引き上げが有効と強調しています。
日本の個人投資家の影響
日本人の米国株投資額は世界全体では小規模で、市場を支える力は限定的。
ただし、米国株の長期低迷が起これば日本国内の消費マインド低下 → 企業業績悪化 → 雇用悪化
という波及効果は避けられない可能性があります。
ハイテク株と新興国株、どちらを選ぶべきか
質問への回答として氏は、米ハイテク株偏重はリスクが高いと指摘。
- 長期金利上昇はPER低下を招き、株価上昇を抑制
- 成長企業は先行投資が重く、高金利下では資金繰り悪化リスク
- 今後はストックピッキングが重要
次の景気拡大期には国際分散投資がブームになる可能性が高く、欧州株や新興国株にも注目すべきとしています。
まとめ:今取るべき投資スタンス
- 短期:9月から下落加速、10月反発予想
- 中期:高値から最大30〜40%下落の可能性
- 長期:米国株一辺倒ではなく、国際分散投資へシフト
特にオールカントリー型(オルカン)は米国株比率が約6割のため、米国株低迷期は成績が伸び悩む点に注意が必要です。


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