本記事は「【1929年の再来】世界恐慌レベルが来るぞ」という動画を基にまとめたものです。初心者の方にも理解できるように、1929年の大恐慌と現代アメリカ経済の共通点を整理しつつ、なぜ「再来」が懸念されているのかを解説します。
結論から言うと、アメリカ経済はいま1920年代末と同じような危うい構造を抱えており、家計・企業・政府すべてが過剰な借金に依存しているため、金融システム全体が不安定になっています。もし大きなショックが起これば、1929年を超える規模の経済危機につながる可能性があります。
目次
1929年世界恐慌とは?歴史から学ぶ
- 株価暴落のきっかけ:1929年10月28日、株価が1日で13%下落、翌日さらに12%下落。
- その後1か月で株価は半減、工業生産は50%近く落ち込み、失業率は25%に達しました。
- 家具の75%、自動車の60%が借金(クレジット)で購入されており、過剰債務が危機を深刻化。
- 富が上位1%に集中、不平等が急拡大。
- 政府の誤った政策(金利引き上げ・保護主義的関税)が危機をさらに悪化。
- 株価が暴落前の水準に戻るまでに10年以上かかり、中高年投資家の多くは市場から退場せざるを得ませんでした。
現代アメリカ経済と1920年代の類似点
家計債務の急膨張
- アメリカの家計負債は18兆ドルを突破(ヨーロッパ+ラテンアメリカの合計を上回る規模)。
- クレジットカード債務は過去最高の1.2兆ドル。
- 「Buy Now, Pay Later(後払いサービス)」も急増。
- クレジットカード滞納率は12年ぶりの高水準、アメリカ人の40%がローン返済を滞納。
企業の脆弱性
- 多くの企業は事業成長のためではなく「生き延びるため」に借金を増加。
- 借金は設備投資やイノベーションに使われず、自社株買いや配当に流用。
- 2025年4月だけで自社株買いは2,300億ドル、過去2番目の規模。
- これは1920年代の「株価操作」と酷似。
政府と金融システム
- アメリカの政府債務は37兆ドルを超え、利払いだけで年間1兆ドル。
- 地方銀行が静かに破綻、商業用不動産ローンの借り換え不能リスクも拡大。
- FRBは金利を下げればインフレ再燃、上げれば景気悪化という「ジレンマ」に直面。
富の不平等と労働市場の歪み
- 上位1%の収入は下位20%の139倍。
- 平均的アメリカ人の購買力は1978年と変わらない。
- 教育費は急騰し、学生ローン総額は1.8兆ドル。
- 労働市場統計の信頼性も低下(調査回答率30%、実際の失業率は統計より高い可能性大)。
なぜ現代の方が危険なのか?
- 借金の規模が1929年よりも桁違いに大きい
- 世界経済が高度に連動している
→ サプライチェーンや金融市場のつながりが強く、米国発の危機が瞬時に世界に拡散。 - イノベーション不足
→ AppleやAmazonは既存事業に依存、AIやロボットの実用化もまだ限定的。 - 過度な株式依存社会
→ 米国人の60%以上が401kや個人投資アプリを通じて市場に参加。株価暴落は中流層の生活を直撃。
想定される「ハードリセット」
- 株価の急落 → 年金・退職金・個人貯蓄の消滅
- 消費の崩壊 → 企業倒産・失業急増
- 不動産バブル崩壊 → 住宅・商業不動産の差し押さえ
- 信用不安 → 銀行破綻の連鎖
- 社会の不安定化 → 政府や経済への信頼が失われる
歴史は繰り返すのか?
- 世界恐慌の直接的な再現ではなくとも「似たパターン」は繰り返される。
- 借金・不平等・過信が積み重なると必ずリセットの時期が来る。
- 1929年は「暗黒の木曜日」から3年半下落し続けた。
- 今回は借金規模も世界連動性も大きいため、より深刻かつスピードの速い危機が予想される。
まとめ
- アメリカ経済は1920年代と驚くほど似た状況にある。
- 家計・企業・政府すべてが借金漬けで、構造は脆弱。
- 株価暴落は「ソフトランディング」ではなく「ハードリセット」になり得る。
- 歴史を学んで備えることが重要。
コメント