人材関連株の最新動向を徹底解説:パソナ・パーソル・タイミー・クラウドワークス・トリドリの成長性とリスク

この記事は「【パソナ・パーソル・タイミーなど】人材・求人関連銘の株価上昇余地/関連株徹底比較/人手不足・コスト増をDXで解決できるか/大幅増益トリドリの成長性/クラウドワークスは株主還元強化【森永’s view】」という動画を基にまとめています。


目次

結論:人材関連株は「一枚岩ではない」

日本は少子高齢化で慢性的な人手不足に直面しています。賃上げ圧力も続いており、人材確保は企業の死活問題です。この環境下で、人材関連株は「追い風業界」であることは間違いありません。しかし、業績や株価の動きは二極化しています。

  • IT基盤を活かしフリーランスやスポットワーク市場に食い込む新興企業(トリドリ・タイミー・クラウドワークス)は成長性が高い
  • 一方で、従来型の大手派遣企業(パソナ・パーソル)はコスト増やシステム投資負担で苦戦気味

投資家は「どのジャンルが今伸びているのか」を見極める必要があります。


マクロ背景:人手不足と賃上げが追い風

  • 2025年の賃上げ率:加重平均で5.4%(2年連続5%台)
  • 少子高齢化で労働供給は限界、女性や高齢者の労働参加も頭打ち
  • 有効求人倍率は高水準で推移、失業者数も減少
  • 名目GDP成長で企業収益は改善 → 採用意欲が高まり人材獲得競争が激化

この構造的な人手不足が、人材関連サービス全体の成長余地を支えています。


注目銘柄① トリドリ(インフルエンサーマッチング)

  • 2025年16月期:経常利益3.3億円(前年の3倍)、純利益2.45億円(2.3倍)
  • 営業利益率:7.3% → 16.2%へ大幅改善
  • 登録インフルエンサー数:7.7万人(潜在的には140万人の市場)
  • 株価は決算発表後にストップ高

強み

  • インフルエンサーマーケティング市場の拡大
  • ステマ規制の追い風 → 安心感のあるプラットフォーム経由に需要集中

リスク

  • 消費者の「インフルエンサー疲れ」
  • 数字上の市場規模が実際に活用可能かは不透明

注目銘柄② タイミー(スポットワーク)

  • 2025年営業利益:前年比+50%以上の見通し
  • 第1四半期営業利益:前年比2.5倍
  • 利用者数増加、物流・倉庫分野に強み
  • グループ会社化による拡大(隙間ワークス買収)
  • 新規事業も積極展開(タイミートラベル等)

強み

  • 社会的ニーズに直結(人手不足×スポットワーク)
  • 大手証券が強気レポート(オーバーウェイト継続)

リスク

  • 株価指標:PBR20倍超、PER50倍超 → 割高感
  • 新規事業の失敗リスク(タイミートラベルはすでに終了)
  • 規制・労務トラブル発生時の逆回転リスク

注目銘柄③ クラウドワークス(フリーランス支援)

  • 2025年8月期:売上+10%、営業利益+12% → 3期連続増収増益見込み
  • 主力事業(人材マッチング)は24期連続最高更新
  • DX需要の増加でSI事業も伸長
  • 株主還元強化:初の配当、クオカード優待

強み

  • 副業解禁や働き方改革の潮流とフィット
  • 安定性重視の株主に魅力(配当・優待)

リスク

  • 成長スピードは新興のタイミーやトリドリに劣る
  • 上場10年を迎え「安定企業」への転換期

注目銘柄④ パーソルホールディングス(大手派遣)

  • 2025年1Q:売上+3.6%(3736億円)、営業利益▲9.2%(154億円)、純利益▲17.7%
  • 営業利益率:4.7% → 4.1%へ低下
  • 要因:新卒増員による稼働率低下、システム刷新費用、海外補助金影響
  • 海外売上比率:約30%、今後の拡大がカギ

強み

  • 海外人材派遣事業の成長余地
  • 日本企業のグローバル展開に合わせた需要

リスク

  • 短期的には業績悪化で株価に失望売り
  • 成長ストーリーを再構築できるかが焦点

注目銘柄⑤ パソナグループ

  • 2025年5月期:黒字予想20億円 → 赤字4.5億円に下方修正
  • 前年黒字71.5億円 → 赤字86億円見通しへ悪化
  • 要因:大阪万博パビリオン関連の特損、大型BPO案件減少、システム投資負担
  • 創業者・南部社長が退任 → 経営の安定性に懸念

強み

  • 老舗としてのブランド、官公庁・自治体案件で強み

リスク

  • 業績悪化に加え創業者退任による市場心理の悪化
  • 利益率低下(営業利益率2.3% → 0.1%)

5社比較表

企業名業態成長性株主還元リスク要因
トリドリインフルエンサーマッチング高(利益3倍)なしインフルエンサー市場の持続性
タイミースポットワーク高(利益2.5倍)なし割高感、規制リスク
クラウドワークスフリーランス支援中(安定成長)配当・優待開始成長力の鈍化
パーソル大手派遣中(海外比率拡大)配当あり短期業績悪化
パソナ大手派遣・BPO低(赤字転落)あり特損・創業者退任

まとめ

  • 人材関連業界は「人手不足×DX需要」で追い風だが、銘柄ごとに明暗が分かれる
  • 成長性を狙うなら:トリドリ・タイミー
  • 安定性を求めるなら:クラウドワークス・パーソル
  • リスク高いが再建次第で注目:パソナ

投資判断のカギは「どの業態が社会のニーズにフィットしているか」です。

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