この記事は「アメリカ株 暴落説について」という動画をもとにまとめています。近年「アメリカの時代は終わる」「アメリカ株は暴落する」といった話題がYouTubeやネット上で頻繁に取り上げられていますが、果たしてそれは本当なのでしょうか。
動画では「短期的な調整リスクはあるが、中長期的にアメリカの優位性は変わらない。むしろAIの行方が今後の鍵を握る」という結論が示されています。
目次
結論:アメリカ株は短期調整あり、中長期では依然強い
- S&P500のPERは29倍と割高水準
- 直近ボトムから30%上昇 → 歴史的に調整が入りやすい局面
- 8月・9月は季節的に株価が弱い傾向
→ 短期的には調整が十分にあり得る。しかし通貨・軍事・資源・地政学的優位などを考慮すると、中長期で「アメリカの時代が終わる」と考えるのは時期尚早です。
株価の現状と予想
- S&P500は現在約6400ポイント
- 主要金融機関の2025年末予想:
- ドイツ銀行:7000
- UBS、JPモルガン:6500
- ゴールドマン・モルガンスタンレーの2026年夏予想:6900〜7200
→ 年末までは横ばい〜やや上昇、来年以降は「7000前後」がコンセンサス。
上昇を牽引する「マグニフィセント7」
- 構成銘柄:Apple、Microsoft、Amazon、Meta、Alphabet、Tesla、NVIDIA
- 特にNVIDIAの存在感が圧倒的:S&P500の年初来上昇分の26%を1社で稼ぐ
- オルカンにおけるNVIDIAの比率:5.1%(日本全体4.9%を上回る)
- 実質的に「指数はNVIDIAと数社に依存」
→ 2025年のS&P上昇は「AI銘柄頼み」と言える。もしAI関連株が失速すれば指数全体は6〜14%下落の可能性。
「アメリカの時代は終わる」説の検証
歴史的に覇権国は約100年周期で交代してきました。
- 17世紀:オランダ
- 19世紀:イギリス
- 20世紀〜現在:アメリカ
この流れから「そろそろアメリカの番が終わる」との説もありますが、AI分析では以下のような結果。
- 2030年までにアメリカ覇権が終了する確率:8〜12%
つまり現実的にはかなり低い確率とされています。
アメリカが強い理由(長期的優位性)
- 基軸通貨ドル
- 外貨準備シェア:ドル57%、ユーロ20%、円6%
- 国際送金の60%、為替取引の88%がドル建て
- 軍事力
- 世界の軍事支出の37%を占め、中国の3.2倍
- 地理的優位性
- 太平洋と大西洋に面し、カナダ・メキシコ以外に陸続きの敵なし
- 広大で肥沃な農地、安定した気候、水・鉱物資源に恵まれる
- エネルギー資源
- 原油・天然ガス・石炭・原子力すべて豊富
- パイプライン網も発達
→ 通貨・軍事・地政学・資源の「四拍子揃った国」はアメリカ以外に存在しない。
今後の最大のカギ:AIとAGI
- 現在の株価上昇はAI関連(特にNVIDIA)がけん引
- データセンター投資やGPU需要は今後も続く見通し
- ただし「AIの冬」が到来するリスクもあり、成長の継続は不確実
- AGI(汎用人工知能)の実現時期は専門家の予想もバラバラ
→ AIが進化を続けるならアメリカ株はさらに強くなる可能性が高い。
まとめ
- 短期:調整リスク(割高水準・季節要因・AI依存)
- 中長期:アメリカの優位性は圧倒的に維持
- 投資家の注目ポイント:AI関連株の動向と、基軸通貨ドル・軍事力・エネルギー供給力の堅持
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