本記事はYouTube動画「【銘柄勉強会】DOE導入の安定配当で利回り3.2%、株価も底値圏か?」を基に、取材内容をまとめたものです。2026年3月期の最新決算や今後の戦略をもとに、投資家が注目すべきポイントを整理しました。
目次
結論:株価下値は限定的、安定配当と成長余地の両立が魅力
- 配当は**DOE(株主資本配当率)3.5%**を基準に安定性を確保。
- 株主優待(ポイント制)も導入し、総合利回りは3%超え。
- 株価はレンジ圏で「大きな下落リスクは小さい」と評価されている。
- M&Aによる売上急拡大とサブスクリプション移行戦略で、今後の収益改善に期待が集まる。
基本情報と株価指標
- 時価総額:約61億円
- 配当利回り:3.16%(DOE方式採用により減配リスク低め)
- PBR:1.07倍(割安圏)
- 株価推移:直近はレンジ相場、底値圏で大きな動きはなし。
2026年3月期 第1四半期決算
- 売上高:9.47億円(前年同期比+72.8%)
- 営業利益:▲3,600万円(赤字だが想定より軽微)
- 要因
- 昨年のM&A効果で売上急増。
- ただし人件費などコスト増で赤字計上。
- 経費コントロールにより計画比では上振れ。
株主還元
1. 配当(DOE基準)
- DOE3.5%を採用。
- 業績悪化時も資本を基準とするため、安定配当が見込める。
- 減配リスクが低く、長期保有投資家には安心材料。
2. 株主優待
- 優待ポイント制度を導入。
- 保有株数や年数に応じてカタログ商品と交換可能。
- 配当と合わせた総合利回り3%超え。
ビジネスモデルの転換:パッケージからサブスクへ
- 従来はソフトを「買い切り(パッケージ)」で販売。
- 今後は**サブスクリプション型(継続課金)**へ移行中。
- 契約者数は増加しているが、大口顧客獲得の遅れで伸びは一時的に鈍化。
- 社長も「本来はサブスクで獲得したかった案件がパッケージ契約になった」とコメント。
→ ただし、サブスク契約の前受金は**10.95億円(前期比+3億円)**と着実に積み上がっており、今後の売上計上に期待。
M&A効果と費用増加
- 直近で3社を買収し、売上に大きく寄与。
- 一方で人件費・開発費などのコストが急増。
- 連結初年度で費用がかさみ利益は圧迫されているが、シナジーが出れば数年後に大幅な利益改善が見込める。
- 投資家は「赤字の今よりも2~3年後の収益改善局面」が狙い目。
新規事業と成長戦略
AI事業(メロン社買収)
- 自系列解析に強み。
- 需要予測、在庫管理、シフト最適化、生産計画、ホテルのダイナミックプライシングなど幅広く活用可能。
- データアプリケーションが持つ膨大なEDIデータと組み合わせることで、AI活用余地は大きい。
- 新サービス「Kiss」
- CSVをアップロードするだけでAI解析が可能。
- 専門知識がなくても利用でき、説明文生成機能も搭載。
- 中小企業や飲食店でも使える可能性が高い。
新クラウドサービス「ACMSクラウド」
- 下期にリリース予定。
- これまでオンプレ型(自社サーバー)だったEDIシステムをクラウド化。
- クラウド上のデータ活用でAI連携や新サービス展開の基盤に。
今後の注目ポイント
- サブスク移行の進捗
- 大口契約がどのタイミングで反映されるかが成長の鍵。
- M&A企業のシナジー
- 買収先の技術・人材を活かし、収益化できるか。
- AI・クラウド事業の拡大
- 「データの鉱山」を持つ強みを活かせるか。
- 株価水準
- 期待されすぎていないため下値リスクは限定的。
- DOE導入で配当は安定、優待込みで保有しやすい。
まとめ
- データ・アプリケーションは安定配当(DOE3.5%)+優待で総合利回り3%超え。
- 売上はM&A効果で急増(+72.8%)、ただし利益は赤字。
- サブスク移行やクラウド・AI事業など、成長への布石は多数。
- 株価はレンジ圏で「底値圏」とも言えるため、下落余地は限定的。
中長期的に「売上拡大→利益改善→市場評価アップ」のシナリオを描ける銘柄です。安定配当を得ながら成長を待つスタンスに向いているといえるでしょう。
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