日本株にこそチャンスがあるのか。米国より日本株を選ぶ理由と、長期で強い銘柄の条件

この記事は、YouTube動画「結局米国とかより日本株に投資するべき理由。日本株で強い銘柄とは??」の内容を基に記事化しています。元動画の主張をできるだけ削らずに、初心者にも分かるように数字と具体例を交えて整理しました。

目次

まず結論

  1. 日本在住の個人投資家にとっては、日本株の方が情報の解像度が高く、自分の体感と結び付きやすいため、銘柄選別で優位に立ちやすい。
  2. 海外株はヘッジ目的で持つのは有効だが、増やす目的で無理に追うより、理解できる日本株を主戦場にするのが合理的。
  3. 日本株で長期に強い銘柄の共通点は、強固なブランド・IP、海外売上の厚み、自社エコシステムの囲い込み。代表例として任天堂。
  4. 分散は必須。株だけでなく、金、原油、中国株なども状況に応じて組み合わせ、通貨・地政学のリスクを薄める。

日本株を主戦場にする理由

動画の語り手は、自分が肌で理解できる市場を重視します。ポイントは次の通りです。


情報の一次性と生活実感
・国内ニュース、店頭の混み具合、身の回りの消費行動など、日々の生活から業績の兆しを拾いやすい
・決算説明資料や有価証券報告書を日本語で素早く読み込み、違和感に気付きやすい


分からないものには手を出さない
・米国の成長株は世界的な人気で情報も多いが、現地の実需や規制の肌感が掴みにくい
・理解できる範囲で勝負するという投資原則に従う


為替と通貨リスクの整理
・円ベースの生活者は、日本株をベースにすると通貨ミスマッチが小さくなる
・海外株はヘッジ目的でドル資産として保有し、生活通貨の非常時に備える


海外株はどう使うか:ヘッジの実例

動画では、米国株を日本リスクのヘッジとして保有しています。具体例の数字が分かりやすいです。

・コロナ前に約1億円、コロナ急落時に約1億円を追加し、合計約2億円を米国株へ
・含み益が約1億円となり、評価額は約3億円
・目的はあくまで日本有事への備え。日本に何か起きるまでは売らない方針

このように、海外株を増やすためではなく、通貨と地政学の保険として使うという位置付けが一貫しています。


日本株で強い銘柄の条件

動画中で名前が挙がったのは任天堂です。理由は普遍性のあるIPと強固なエコシステム。


なぜ任天堂なのか
・世界的IPを多数保有。マリオの認知は世代を超えて継承されやすい
・海外売上比率が高く、日本国内の景気や人口動態に依存し過ぎない
・自社ハードでソフトを囲い込み、プラットフォーム内で価値を循環できる


長期で強い日本企業に共通する3条件

  1. ブランド・IPの強さ
  2. 海外売上の厚みと収益地の分散
  3. エコシステムや会員基盤などの継続課金・囲い込み構造

これらは任天堂のようなコンテンツ企業だけでなく、産業財・ニッチ素材・計測機器などB2B企業にも応用できる見方です。長期で勝ち続けるには「価格決定力」と「切り替えコストの高さ」が鍵になります。


初心者が混同しがちな株価の高さ問題

動画では、単元株制度と見かけの株価の誤解にも触れています。

・日本株の多くは100株が最低売買単位
・株価が高いと1単元の必要資金は増えるが、会社の割高・割安とは別問題
・本質は時価総額、収益力、キャッシュフロー、成長性

つまり、見た目の株価の高低ではなく、企業価値と株価の関係で判断することが重要です。


それでも分散は必要。株以外のヘッジ

語り手は、金や原油、中国株などを候補に挙げています。理由は単純で、株式と違う動きをする資産を組み合わせることで、ポートフォリオの変動を抑えるためです。

・金は通貨価値の希薄化や地政学イベントのヘッジ
・原油や資源はインフレや供給ショックへの保険
・地域分散としての中国株など、相関の低い資産を少量混ぜる

割合は目的と許容リスク次第ですが、株一本足打法に比べて耐性が高まります。


実践編:日本株で長期に強い銘柄を見極めるチェックリスト

投資前の確認ポイントを、初心者向けに整理しました。

  1. 海外売上比率
    収益源が国内に偏っていないか。為替・地域分散はあるか。
  2. 価格決定力
    値上げしても顧客が離れないブランドや独自性があるか。
  3. スイッチングコスト
    他社への乗り換えが面倒、または技術的に難しい仕組みを持つか。
  4. エコシステム
    会員制やプラットフォーム、定期課金など、収益の再循環が回っているか。
  5. 財務体質
    自己資本比率や手元資金、営業CFの安定度。投資余力があるか。
  6. 長期の需要構造
    高齢化、脱炭素、半導体、インフラ更新など、10年単位の追い風に乗っているか。

この6項目に加えて、あなた自身が生活者として実感を持てるかどうかも大切です。店頭の混み具合、SNSの熱量、友人や家族の購買行動といった「現場の温度感」は、個人投資家ならではの強みになります。


参考になる初心者向けの買い方


つみたてと現物中心で、まずは試す
・少額の積立で時間分散。相場観に自信が出るまでは信用取引を避ける
・決算ごとに仮説検証。外れたら小さく撤退、合っていたら追加する


目標と撤退ラインを先に決める
・目標リターンや保有期間の仮説をシンプルに
・決算で想定が崩れたら躊躇なく売る。理由なきナンピンは避ける


ヘッジを組み込む
・金などの安全資産を少量持つ
・海外株は生活通貨ヘッジの位置付けで保有比率を管理


まとめ

・日本在住の投資家にとって、日本株は一次情報に近く、生活実感と結び付けやすい。だからこそ銘柄選別で優位に立てる。
・海外株はヘッジ目的なら理にかなうが、増やすために無理をする必要はない。分かる市場で勝負するのが原則。
・日本株で長期に強いのは、ブランド・IP・エコシステム・海外売上の四拍子が揃う企業。任天堂は象徴的な例。
・見かけの株価ではなく、企業価値と株価の関係で判断する。
・株一本足ではなく、金や資源、他地域も組み合わせ、通貨・地政学のリスクに備える。

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