【日本経済】解散総選挙で日経平均5万円台、円安158円台、長期金利27年ぶり高水準 選挙と財政がマーケットを揺らす

本記事は、YouTube動画『【日本経済】解散総選挙へ!日経平均急上昇、円安加速、金利急上昇!今後のマーケットの見方』の内容を基に構成しています。

2026年1月、日本の金融市場が大きく動きました。高一首相が衆議院の解散総選挙を検討しているとの報道をきっかけに、日経平均株価は過去最高値を更新し、為替は円安が加速、国債市場では金利が急上昇しています。政治と経済、そして金融市場が複雑に絡み合う局面となっており、投資家や家計にとっても無視できない状況が続いています。

この記事では、今回の相場変動の背景と、今後の為替、株式、金利の見通しについて、動画の内容をもとに初心者にも分かるように整理していきます。

目次

解散総選挙報道で動いた日本の金融市場

1月9日、読売新聞が高一首相が解散総選挙を検討していると報じました。このニュースは国内市場に強いインパクトを与えました。日本はその後3連休に入り、連休明けの1月13日、東京市場は一気に動きます。

日経平均株価は約1600円上昇し、5万3500円台まで急伸しました。上昇率はおよそ3%で、史上最高値を更新する展開です。株式市場では、解散総選挙によって経済対策が打ち出されるのではないかという期待が広がりました。

為替市場では、財務大臣が円安をけん制する発言をしたにもかかわらず、ドル円は1ドル158円80銭前後まで円安が進行しました。政治リスクが意識される中で、日本の通貨が売られる動きが続いた形です。

さらに債券市場では、長期金利の代表である10年国債利回りが一時2.14%に達し、27年ぶりの高水準を記録しました。30年国債利回りも一時3.52%と過去最高水準に上昇しています。

なぜ選挙で株高・円安・金利上昇が起きるのか

解散総選挙が意識されると、なぜこのような市場の反応が起きるのでしょうか。背景にあるのは「財政拡張への警戒」です。

選挙前になると、どの政党も有権者の支持を得るために景気対策を打ち出す傾向があります。現金給付や減税、補助金など、政府支出が増える政策が掲げられやすくなります。これが財政赤字の拡大につながるとの見方が市場に広がります。

過去の参議院選挙でも、自民党・公明党は現金給付を、野党は消費税減税を公約に掲げました。結果として自民党は議席を減らしましたが、これは経済政策が国民に支持されなかったことが一因とされています。そのため、今回の選挙ではより踏み込んだ経済対策が打ち出される可能性があり、財政悪化への懸念が強まっています。

財政赤字が拡大すれば国債の発行額が増えます。国債が増えれば価格は下がり、利回り、つまり金利は上がります。また、財政が悪化する国の通貨は売られやすくなるため、円安が進みやすくなります。

株価については、財政出動によって景気が刺激されるとの期待から上昇しやすくなります。今回の日経平均の急騰も、この選挙前の「景気対策期待」を反映したものといえます。

日銀の利上げと円安の関係

円安と金利上昇の背景には、日本銀行の金融政策も大きく関係しています。日銀は2025年12月にも利上げを実施し、政策金利を0.75%まで引き上げています。しかし、日本のインフレ率を考慮すると実質金利は依然として低い水準です。

実質金利とは、名目金利から物価上昇率を差し引いたものです。例えば、インフレ率が2%で政策金利が0.75%なら、実質金利はマイナスになります。このような状況では、円を持つよりも外貨を持った方が有利と考えられ、円安が進みやすくなります。

円安を抑えたいのであれば、日銀は利上げペースを速めるという選択肢もあります。しかし、市場は日銀が急激な利上げに踏み切るとは見ていません。短期金融市場で使われるオーバーナイト・インデックス・スワップを見ると、7月までに利上げが行われる確率はわずかに1割程度上がったに過ぎません。

つまり、今回の長期金利の上昇は、日銀の利上げ期待よりも、財政悪化への懸念が主な要因と考えられています。

国債市場の不安定さと生命保険会社の含み損

日本の国債市場が不安定になっている理由には、投資家側の事情もあります。特に大きな影響を受けているのが生命保険会社です。

日本の大手生命保険会社は、長期の国債を大量に保有しています。2025年9月末時点で、大手4社の含み損は約10兆円とされていました。しかし、その後も金利が上昇しているため、業界全体では含み損が30兆円を超えていてもおかしくない状況と見られています。

保有している国債の多くは20年債や30年債、一部は40年債といった超長期のものです。これらを売却すると巨額の損失が確定してしまうため、簡単に売ることができません。その結果、新たに国債を買うタイミングについても非常に慎重になります。

このように、主要な投資家が買いにくくなっていることも、長期金利が不安定に動いている理由の1つです。

選挙前と選挙後で変わる可能性

今後の注目点は、各党がどのような選挙公約を打ち出すかです。財政拡張的な政策が目立てば、円安と金利上昇が意識される展開がしばらく続く可能性があります。

解散総選挙の発表は、イタリアのメローニ首相が来日する1月15日から17日の後になると見られています。メローニ首相はかつて財政拡張路線の政治家として知られていましたが、首相就任後3年間で財政赤字を大きく改善し、国債利回りを低下させました。高一首相もこの事例をよく理解していると考えられます。

そのため、選挙前は財政拡張を匂わせる動きがあっても、選挙後には引き締め方向に舵を切る可能性もあります。市場はこのギャップを意識しながら動くことになるでしょう。

まとめ

今回の日本市場の急変動は、解散総選挙という政治イベントが引き金となり、財政悪化への警戒が一気に高まったことが大きな要因です。日経平均は5万円台を突破し、円安は1ドル158円台、10年国債利回りは27年ぶりの高水準に達しました。

短期的には、選挙をめぐる報道や各党の公約によって、円安と金利上昇が意識されやすい状況が続くと見られます。ただし、選挙後には政策の現実路線が見えてくる可能性もあり、そのタイミングで市場の流れが変わることも十分に考えられます。

政治と経済、そして金融市場が密接に結びつく今の局面では、ニュースの表面だけでなく、その裏にある財政や金融政策の動きにも目を向けることが重要だといえるでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次