本記事は、YouTube動画
「【ドル円予想】次期FRB議長ウォーシュ氏はマーケットで予想外の展開|金・銀の急落と世界的なリスクオフの始まりか」
の内容を基に構成しています。
相場を揺るがす複数の異変が同時進行
2026年2月初旬の金融市場では、為替、株式、コモディティ、暗号資産といったあらゆる市場で、これまでとは明らかに異なる動きが観測されています。
ドル円相場をはじめ、金や銀の急落、ビットコインやイーサリアムの大幅下落など、単一の材料では説明しきれない「複合的な不安」が市場を覆い始めている状況です。
動画では、こうした一連の動きの背景として、次期FRB議長候補とされるウォーシュ氏の存在、FRBの金融政策の方向転換観測、そしてそれが引き金となったグローバルなリスクオフの可能性について詳しく解説されています。
本記事では、動画の内容をできるだけ省略せず、初心者の方にも理解できるように整理しながら、現在のマーケットで何が起きているのかを順を追って解説していきます。
円安発言と外貨準備を巡る誤解
まず冒頭で触れられているのが、日本の高市首相による円安に関する発言です。
選挙期間中に「円安のメリット」に言及したことが報道されましたが、本人はその後、円安・円高の優劣を論じた趣旨ではないと釈明しています。
発言の真意は、日本が保有する外貨準備、いわゆる外為特会の運用収益について触れたものでした。
日本政府は為替介入などで取得した外貨資産を大量に保有しており、2025年3月末時点でその残高は約187兆円規模に達しています。円安局面では、これら外貨資産の利子や配当収入が円換算で増えるという側面があります。
ただし、この構造は裏を返せば、国内ではインフレ圧力が強まるという問題を抱えています。
動画内でも、こうした「本音が思わず出たのではないか」といった見方が示されており、日本の金融政策と為替政策の難しさが改めて浮き彫りになっています。
次期FRB議長ウォーシュ氏がもたらした予想外の波紋
今回のマーケットの最大の注目点は、次期FRB議長候補としてウォーシュ氏の名前が浮上したことです。ウォーシュ氏は、これまで拡大してきたFRBのバランスシートに対して批判的な立場を取ってきた人物として知られています。
市場では、FRB議長といえばハト派的な姿勢、つまり金融緩和寄りの人物が選ばれるという見方が根強くありました。しかし、ウォーシュ氏が議長に就任した場合、量的引き締め、いわゆるQTを再び加速させるのではないかという観測が急速に広がりました。
QTとは、FRBが保有する国債や住宅ローン担保証券を市場に戻し、バランスシートを縮小する政策です。これは市場から資金を吸い上げる効果があり、金融環境を引き締める方向に働きます。
動画では、短期金利の引き下げ余地を確保するために、あえて資産圧縮を進めるというロジックもあり得ると指摘されています。
この見方が広がった結果、2026年1月30日には米国債利回りとドルが上昇し、その影響が金や銀といったコモディティ市場にも波及しました。
金と銀の歴史的急落、その舞台裏
今回の相場で特に衝撃的だったのが、金と銀の急落です。銀は1日で約26%下落し、これは過去最大級の下落率とされています。金も約9%から10%近い下落となり、「金が1日で10%下がる」という異例の事態が発生しました。
直前まで、金は5600ドル付近、銀は122ドル付近まで上昇しており、明らかに過熱感の強い相場となっていました。その背景には、中国系の投機筋を中心としたホットマネーの流入があったとされています。
そこに、ウォーシュ氏報道をきっかけとしたドル高進行が重なり、流動性の薄い局面で一斉に利益確定売りが出ました。その結果、ロスカットが連鎖的に発動し、いわゆる「雪崩的下落」が発生したと考えられています。
動画では、春節という伝統的な金の買いシーズンを控えている点にも触れられており、今回の調整が中長期的には新たな買い場になる可能性も示唆されています。
ただし、直近では4500ドルを割り込む場面もあり、チャートの傷みは相当深いと評価されています。
暗号資産市場にも波及する深刻な下落
リスクオフの動きは、暗号資産市場にも及びました。ビットコインはFOMC後から15%以上下落し、イーサリアムに至っては30%近い下落となっています。
動画内では、この下落が単なる先物主導ではなく、現物の投げ売りによって進んでいる点が強調されています。特にイーサリアムでは、2000ドル付近に大量のストップロスや清算ラインが存在しており、この水準を割り込むとステーキングやレンディング関連の強制清算が一気に進むリスクがあります。
実際、レンディングやステーキングを行っているファンドがマージンコールに追い込まれ、現物を売却して資金を捻出するという悪循環が始まっている可能性が指摘されています。価格が下がっても反発が弱く、誰も積極的に買っていない状況は、相場の地合いの悪さを象徴しています。
株式市場と世界全体に広がる不穏な空気
株式市場も例外ではありません。日経平均、米国株先物、S&P500、ナスダックはいずれも下落基調となっており、インド株や中国株、香港市場も軒並み軟調な動きを見せています。
インド株は1月を通して約7%から10%下落し、重要なネックラインを割り込むかどうかが注目されています。中国市場も高値更新後に急落するなど、リスク回避の動きが鮮明です。
VIX指数の上昇も警戒されており、市場全体が「何かおかしい」という空気に包まれていることが、動画全体を通して繰り返し強調されています。
ドル円相場のテクニカル分析と今後の見通し
ドル円については、日足で長い上ヒゲをつけ、155円付近で戻り高値を形成したことから、短期的な天井を打った可能性が示唆されています。SMA200に上値を抑えられ、154円台のサポートも明確に機能しなかった点は、弱気材料とされています。
現在の水準である150円台後半から151円前後では、一時的な戻りが入る可能性はあるものの、全体的なリスクオフの流れが続くなら、再び下方向を試す展開が想定されています。ISM製造業指数などの経済指標次第では、150円割れも視野に入るとの見方です。
なぜ「リスクオフ」は連鎖するのか
リスクオフとは、投資家がリスク資産を売却し、現金や国債など安全資産に資金を移す動きです。重要なのは、リスクオフは単独で起きるのではなく、複数の市場を連鎖的に巻き込む点です。
金や暗号資産といった「インフレヘッジ」とされてきた資産が同時に売られていることは、単なるインフレ懸念ではなく、流動性そのものが収縮し始めている可能性を示唆しています。FRBの政策転換観測は、まさにこの流動性を直接左右する要因であり、市場が過敏に反応するのも無理はありません。
まとめ:今週の相場は「慎重すぎるくらいがちょうどいい」
今回の動画で一貫して伝えられているメッセージは、「今週はとにかく警戒が必要」という点です。ウォーシュ氏を巡る報道、金銀の急落、暗号資産の連鎖的下落、株式市場の不穏な動きは、いずれも単独ではなく、同じ根っこから生じている可能性があります。
短期的な反発を狙う場面が訪れることはあっても、全体の地合いが改善しない限り、大きなリスクを取る局面ではないと考えられます。ドル円を含む為替市場においても、戻り売りや慎重なポジション管理が求められる局面と言えるでしょう。
市場が落ち着きを取り戻すまで、過度な楽観は避け、情報を冷静に見極める姿勢がこれまで以上に重要になっています。


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