本記事は、YouTube動画『出遅れ相場の正体とは?米国株偏重のリスクと、今まさに買い場を迎える●●企業をデータ解説します』の内容を基に構成しています。
米国株が伸び悩む一方で、世界は上昇している現実
2025年2月も終盤に差し掛かる中、米国の主要株価指数であるS&P500やNASDAQは、どこか冴えない値動きを続けています。一方で、米国以外の地域、特に新興国や資源国のETFは堅調に推移しています。
動画では、「アメリカ一辺倒の投資は、すでに出遅れている可能性がある」との問題提起がなされました。実際、世界全体で見ると、資金は株式市場から流出しているわけではなく、米国以外へとシフトしている状況が明確になっています。
本記事では、その背景とデータを整理しながら、今後の投資戦略について初心者にもわかりやすく解説します。
資金移動が起きている理由とは
ファンドマネージャー調査が示す「米国離れ」
2月に発表されたファンドマネージャー調査では、米国株から他国株への資金シフトがはっきりと確認されました。
重要なのは、「株式市場からお金が抜けているわけではない」という点です。あくまで世界の株式市場内での資金移動が起きているのです。
2022年には米国株への資金流入比率が非常に高かったのに対し、2025年はその比率が大きく低下しています。その結果、S&P500はほとんど上昇していない一方で、ブラジルやアルゼンチンなどのラテンアメリカ市場は大きく上昇しています。
米国政治リスクと経済不安
動画では、関税政策や最高裁判断、為替介入的な発言など、政治が市場に不安を与えている点にも触れられました。
また、最新のGDP成長率は1.4%まで低下。前回の4%台から大きく減速しています。輸出の減少が要因とされています。
さらに、PCE物価指数はコアで3%、総合で2.9%と再び上昇傾向にあります。インフレが再燃すれば、FRBは利下げどころか利上げを検討せざるを得ません。
つまり、「米国経済が安定している」という前提はやや揺らぎ始めているのです。
出遅れ相場の正体
1. S&P500の中身に問題がある
S&P500の均等ウェイト指数は上昇しています。しかし、時価総額加重の通常のS&P500は伸び悩んでいます。
これは、マグニフィセント7と呼ばれる大型テック株が上がっていないためです。
つまり、市場全体が弱いのではなく、大型テック株が指数を押し下げている状態なのです。
2. セクター別では明確な勝ち組が存在
2025年の年初来リターンを見ると、以下のセクターが好調です。
・エネルギーは約23%上昇
・生活必需品は約15%上昇
・工業・素材セクターも堅調
特にエネルギーや素材は、原油や金、銀、銅といったコモディティ価格の上昇が背景にあります。
コモディティは生産コストという下限が存在するため、株式よりも下値が限定されやすい特徴があります。この安心感が資金流入につながっています。
3. 新興国ETFが強い理由
ブラジル、メキシコ、南アフリカなどの新興国ETFは非常に強い動きを見せています。
「理由がわからないなら、新興国全体のETFを買えばよい」という考え方も紹介されました。
実際、世界全体で見ると、米国のリターンは全体の3分の1以下にとどまっており、他国分散の効果が明確に出ています。
4. 今まさに注目すべき「ソフトウェア株」
動画で最も注目されたのが、ソフトウェア株です。
半導体株と比較すると、ソフトウェア株は大きくアンダーパフォームしています。その乖離は過去と比較しても異常な水準に達しています。
さらに、マグニフィセント7と残り493銘柄の相対指数はRSIで30を下回っています。これは「売られすぎ」の水準です。
株価は実態以上に売られている可能性があり、反発すれば急騰も期待できると指摘されています。
今後の注意点
シーズナリティとVIX
2月下旬から3月中旬にかけては、VIXが上昇しやすい傾向があります。これは株価が不安定になりやすい時期を意味します。
売られすぎでも、すぐに反転するとは限らないため、慎重さは必要です。
インフレ再燃リスク
PCEの上昇傾向、家賃や耐久財価格の上昇を見ると、インフレ圧力は完全には消えていません。
原油価格がさらに上昇すれば、2027年に向けた強烈なインフレ局面の入り口に立つ可能性もあります。
為替は160円を上限に想定
ドル円は円安傾向ですが、160円以上を前提にする投資戦略はリスクが高いと考えられています。
為替が安定している限り、企業業績への影響は限定的ですが、過度な円安期待は避けるべきでしょう。
まとめ:出遅れ相場をどう活かすか
今回の動画が示した重要なポイントは次の通りです。
・資金は米国から世界へ分散している
・エネルギーや素材などコモディティ関連が強い
・ソフトウェア株は売られすぎ水準
・今年は仕込みの年、来年以降が本番
米国株一辺倒ではなく、グローバルマクロの視点を持ち、地域・セクター分散を意識することが重要です。
2025年は「大きく儲ける年」ではなく、「来年のために仕込む年」と考えるべき局面かもしれません。
市場が混乱しているときこそ、冷静にデータを見て、視野を広げることが投資家として一段上に進むための条件です。
出遅れ相場の正体を理解し、チャンスを逃さないように準備を進めていきましょう。


コメント