本記事は、YouTube動画『【半値戻しは全戻し⁈】SQ需給の歪みが示す全戻しで「60,000円突破」のシグナルとは』の内容を基に構成しています。
2026年3月、日本株市場は非常に激しい値動きを見せています。日経平均株価はわずか1週間で約7900円もの急落を記録し、多くの個人投資家が強い不安を感じる展開となりました。しかしその直後、市場は急速に反発し、日経平均は再び5万5000円台まで回復しています。
この急落と急反発の裏側では、単なるニュースや経済指標だけでは説明できない「需給の歪み」が発生している可能性があります。特に3月13日に控えるメジャーSQ(特別清算指数)を前に、市場ではプロの投資家によるポジション調整が活発化していると考えられています。
本記事では、この急落の本当の理由、半値戻しが示す重要なシグナル、そして日経平均が6万円を突破する可能性について、初心者にも分かる形で詳しく解説していきます。
3月の急落は「崩壊」ではなかった
まず整理しておきたいのが、3月9日前後に発生した日本株の急落です。
日経平均はわずか1週間で約7900円も下落しました。市場ではこの出来事を「トリプルショック」と呼ぶ声もありました。
急落の背景には、主に次の3つの要因がありました。
・米国の雇用統計が市場予想を大きく下回った
・WTI原油価格が100ドルを突破
・米国とイランの緊張が急激に高まった
特に地政学リスクの高まりは市場心理を大きく冷やしました。トランプ大統領がSNSでイランに対して強硬発言を繰り返したことや、ホルムズ海峡の安全性が懸念されたこともあり、投資家の間では「戦争リスク」が意識される状況となりました。
しかし、ここで重要なポイントがあります。
それは、この暴落が「本当のリスクオフ」ではなかった可能性です。
金価格の動きが示した意外な事実
通常、本当に世界経済が危機に陥る場合、投資家は株を売って金を買います。金は安全資産と呼ばれ、戦争や金融危機の際に買われやすいからです。
ところが今回の急落では、株だけでなく金も同時に売られました。
これは非常に重要なサインです。
この動きは「リスク回避」ではなく「キャッシュ化」、つまり現金確保のための売りだった可能性が高いと考えられます。
機関投資家は市場が荒れた際、証拠金の維持やポジション調整のために、利益の出ている資産を機械的に売ることがあります。日本株は近年大きく上昇していたため、換金対象になりやすかったのです。
つまり、3月の急落は日本経済の崩壊を意味するものではなく、テクニカルな需給による下落だった可能性が高いと考えられます。
半値戻しが意味する重要なテクニカルシグナル
3月11日時点で日経平均は5万525円まで回復しました。
ここで重要になるのが「半値戻し」というテクニカル指標です。
今回の下落幅を整理すると次のようになります。
・2月26日高値:59332円
・3月9日安値:51431円
・下落幅:7901円
この半分は3950円です。
安値51431円に3950円を足すと、理論的な半値戻しの水準は約55381円となります。
3月11日の終値50525円はこのラインにかなり近い水準です。
相場の世界には昔から有名な格言があります。
「半値戻しは全戻し」
これは、一度半分まで戻した相場は、そのまま元の水準まで回復しやすいという経験則です。
つまり今回の半値戻しは、日経平均が再び59332円を目指す可能性を示唆しているのです。
メジャーSQが引き起こす可能性のある「SQ爆発」
ここで重要になるのが3月13日に控えているメジャーSQです。
SQとは、株価指数先物やオプションの最終決済価格のことです。特に3月・6月・9月・12月のSQは「メジャーSQ」と呼ばれ、市場のポジションが大きく整理されるタイミングになります。
現在のオプション市場を見ると、非常に興味深い構造が見えてきます。
プットオプション(株価下落で利益が出る権利)の出来高が集中しているのが、54000円付近です。
もし日経平均が55000円以上でSQを迎えた場合、プットを売っていた証券会社はヘッジのために売っていた先物を減らす必要があります。
つまり売り圧力が消えるのです。
さらに56000円を超えると、今度はコールオプション(株価上昇で利益が出る権利)を売っていた側が買い戻しを迫られます。
この現象は「ショートガンマ解消」と呼ばれ、大量の買い戻しを引き起こすことがあります。
市場ではこれを「SQ爆発」と呼ぶこともあります。
現在の価格帯は、この爆発の起点に非常に近い位置にあるのです。
ソフトバンクグループが日経平均を押し上げる理由
今回の反発の主役となった銘柄の1つがソフトバンクグループです。
多くの投資家はソフトバンクグループに対して
「借金が多い企業」
「投資ファンド」
というイメージを持っているかもしれません。
しかし現在の財務状況は大きく変化しています。
2026年時点の主なデータは次の通りです。
・純資産価値:30兆9000億〜32兆4000億円
・LTV(資産に対する負債比率):18%
・手元流動性:3兆8000億円
LTV18%という数字は、不動産投資で言えばほぼ現金購入に近い水準です。
つまり、かつての「借金まみれ」というイメージはすでに過去のものになりつつあります。
ARMが握るAI時代の中核技術
ソフトバンクグループの最大の資産は、半導体設計会社ARMです。
ARMはスマートフォンのCPU設計で世界を支配しており、iPhoneやSamsungのスマートフォンの多くがARMアーキテクチャを採用しています。
しかし現在、ARMの価値はそれだけではありません。
ARMの設計技術は
・AIデータセンター
・自動運転
・次世代AIデバイス
といった分野にも急速に広がっています。
特にAIチップはスマートフォンよりロイヤリティ単価が高く、今後は出荷数が同じでも収益が拡大する構造になっています。
市場がARMを「AIインフラ企業」として評価し始めた場合、その企業価値は現在より大幅に上昇する可能性があります。
ソフトバンクグループはARM株式の約90%を保有しているため、ARMの価値上昇は直接的に株価上昇につながるのです。
日本株を支える主要銘柄の強さ
日経平均の反発はソフトバンクグループだけではありません。
他にも重要な銘柄が指数を押し上げています。
ファーストリテイリングはユニクロを中心に海外展開を拡大し、今やグローバル成長株として世界の機関投資家に買われています。
アドバンテストはAI半導体の検査装置需要の拡大により、半導体スーパーサイクルの中心に位置しています。
東京エレクトロンも半導体製造装置の世界的企業として、AI投資の恩恵を受けています。
これらの企業は2026年だけでなく、2027年以降の成長も期待されています。
特にインフレ環境では企業の売上が名目ベースで拡大するため、日本企業の利益は押し上げられやすくなります。
日本株の評価を変える3つの革命
現在の日本株には、これまでとは異なる大きなテーマが存在しています。
核融合エネルギー
2026年は「核融合元年」と呼ばれる可能性があります。
核融合は太陽と同じ原理でエネルギーを生み出す技術で、CO2を排出せず、放射性廃棄物もほとんど出ません。
日本企業では藤倉の高温超電導ケーブルが核融合炉の重要部品として注目されています。
また浜松ホトニクスのレーザー技術も核融合研究に関わっています。
量子コンピューター
量子コンピューターは従来のコンピューターを大きく超える計算能力を持つ技術です。
これにより現在の暗号技術が破られる可能性があるため、新しい通信インフラの構築が進んでいます。
日本ではNTTなどが量子通信の研究を進めています。
宇宙産業
三菱重工業はH3ロケットの成功により、商業宇宙ビジネスの中心企業となりつつあります。
宇宙開発はもはや国家プロジェクトではなく、巨大な民間ビジネスとして成長しています。
日経平均6万円へのシナリオ
今後の日本株について、動画では3つのシナリオが提示されています。
最も可能性が高いシナリオは、SQ通過後の上昇です。
SQが55000円以上で決着すれば、オプション市場の買い戻しが連鎖し、日経平均は59332円の高値を目指す可能性があります。
その後は
・3月末の配当取り
・4月の新年度資金
といった需給要因が続きます。
この流れが続けば
・6万円突破
・6月には62500円
というシナリオも見えてきます。
まとめ
2026年3月の日本株は、急落と急反発が同時に起きる非常に難しい相場となっています。
しかし今回の下落は、経済崩壊によるものではなく、需給によるテクニカルな動きだった可能性が高いと考えられます。
特に重要なポイントは次の3つです。
・日経平均は半値戻しを達成した
・メジャーSQによる需給変化が近い
・AI・核融合・宇宙という新テーマがある
短期的にはSQの結果が市場の方向性を決める重要なポイントになります。
そして中長期的には、日本企業の技術力とAIインフラの成長が、日本株の評価を大きく変える可能性があります。
半値戻しの次は全戻し。
その先には、日経平均6万円という新しいステージが見えてくるかもしれません。


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