本記事は、YouTube動画『【重要】いよいよ、始まります。』の内容を基に構成しています。
株式市場は現在、原油価格の変動や中東情勢、さらには各国の金融政策など多くの要因に影響を受けています。特に2026年に入り、日本株・米国株・新興国株は複雑な動きを見せており、投資家にとって判断が難しい局面が続いています。
今回の動画では、原油備蓄放出の影響、日本株の需給状況、米国株の底打ちの可能性、さらにインド株や新興国株への影響について、データや市場の動きとともに解説されています。
本記事では動画内容を整理しながら、初心者でも理解できるように背景や補足情報を加えて詳しく解説します。
日本株の現状:原油備蓄放出と株式市場への影響
まず日本株に影響している重要なニュースとして、政府による原油備蓄の放出があります。
現在、日本には原油や石油製品の備蓄が約254日分あるとされており、そのうち約45日分を放出する計画が示されています。これは過去最多規模の備蓄量であり、今回の放出はおよそ5分の1程度を使う計算になります。
また政府関係者からは、ガソリン価格を170円程度に抑えるという方針も示されています。さらに国際エネルギー機関(IEA)も備蓄放出を表明しているため、短期的には原油価格のボラティリティが落ち着く可能性があると見られています。
つまり原油価格の急騰によってマーケットが過剰反応するリスクは、少なくとも当面は緩和される可能性があるという見方です。
日銀の金融政策と円安の問題
日本銀行の上田総裁は、現在の円安が物価に影響を与えやすくなっていると発言しています。
しかしながら、中東情勢の緊張が続く中で3月の利上げは非常に難しい状況にあると見られています。イランを巡る軍事リスクが存在するため、金融政策を急激に引き締める判断は取りにくいからです。
このため、日本の金融政策は当面慎重な姿勢が続く可能性が高いと考えられます。
日本株の需給:信用買いが19年ぶりの水準
日本株の需給面では、信用買い残が大きく増加している点が注目されています。
信用買い残は2006年以来、約19年ぶりの高水準に達しているとされています。ただし単純比較には注意が必要です。
2006年当時の日本株の時価総額は約550兆円でしたが、現在は約1250兆円規模になっています。市場規模が倍以上になっているため、信用残だけを見て過熱と判断するのは適切ではない可能性があります。
参考として2024年4月時点の時価総額は約950兆円でした。そこから現在は約30%増加しています。当時の信用買い残は約4.8兆円でしたので、同じ比率で考えると6.2兆円程度が目安となります。
現在の信用残はこの水準に近づいているため、需給面では上限に近い可能性も指摘されています。
信用評価損益率から見る市場の状態
信用評価損益率を見ると、現在はアベノミクス期に近い水準まで回復しています。
過去の例を見ると、評価損益率がプラス圏で推移する期間は半年ほど続くこともありました。つまりすぐに調整が来るとは限りませんが、ポジション整理の可能性は常に存在しています。
また直近の急落ではストップ安銘柄が少なく、投資家の余力がまだ残っている状態と考えられます。むしろ押し目でポジションを増やした投資家も多い可能性があります。
このような状況を踏まえると、今後は一度大きめの調整が入る可能性もあると考えられています。
日本株の今後の戦略
長期的に見ると日本株は依然として魅力的な市場と考えられています。
ただし2024年のように「上昇相場でひたすら買い上がる」スタイルは難しくなる可能性があります。
むしろ今後は
・下落したところを拾う
・時間分散して投資する
といった戦略が有効と考えられています。
日経平均が再び4万円台に入る可能性があったとしても、短期的にはレンジ相場になる可能性も高いと見られています。
米国株:イラン情勢と市場の反応
米国株の動きを語る上で重要なのが中東情勢です。
イスラエルとイランを巡る軍事作戦について、アメリカのトランプ大統領は「間もなく終わる」と発言しています。一方で、イランでは最高指導者ハメネイ師の後継者が選出されるなど政治体制は維持されています。
軍事的な衝撃があったにもかかわらず政権が崩壊しなかった点は、イラン国内での支持の強さを示しているとも言えます。
ただし市場では
・ホルムズ海峡の攻撃
・軍事作戦の拡大
といった悪材料は一旦出尽くしたという見方もあります。
今後のリスク:原油関連製品と半導体
今後のリスクとして指摘されているのが、原油関連製品の供給問題です。
例えば以下のような製品が影響を受ける可能性があります。
・AIサーバー用プリント基板
・半導体封止材
・自動車部品
・タイヤ
原油は単なる燃料ではなく、さまざまな工業製品の原料でもあります。そのため供給網が止まれば、製造業全体に影響が広がる可能性があります。
米国の雇用市場に起きている変化
米国では雇用統計にも変化が見られています。
2025年以降、雇用者数の増加がほぼ止まっている状況が続いています。これは景気後退期以外では珍しい現象です。
背景としては
・工場や倉庫の自動化
・フリーランスの増加
・資産運用で生活する人の増加
などが考えられています。
労働力不足が進むことで、ビッグテック企業の投資が製造力を持つ国へ向かい、アジア株の上昇につながっているという見方もあります。
S&P500のアノマリー:春は強い相場
短期的な市場の傾向として、S&P500には季節性のアノマリーがあります。
統計的には
3月中旬〜5月
この期間は株価が上昇しやすい傾向があります。
またVIX(恐怖指数)がピークを付けた後、3か月後には株価がプラスになるケースが多いというデータもあります。
そのため、戦争ニュースなどで株価が下がる場面は押し目買いのチャンスになる可能性もあると見られています。
新興国株とインド株の状況
新興国株は現在、米国株と同様に弱い動きが続いています。
特にアジア株は半導体製造の恩恵を受けて上昇してきましたが、原油問題による製造への影響が懸念されています。
資源国株も同様に弱い動きです。製造業が停滞すれば資源需要も減るため、間接的に原油価格の影響を受けるからです。
インド株が下落している理由
インド株も最近は下落が続いています。
インドは世界第3位の石油消費国であり、その約40%をホルムズ海峡経由で輸入しています。中東情勢の影響を受けやすい構造です。
さらにインドは
・UAE
・サウジアラビア
など中東向け輸出が多く、中東からのオイルマネー投資も受けてきました。
そのため中東経済が減速すると、インド経済にも間接的な影響が出る可能性があります。
ただしインド株のバリュエーションを見ると、長期的には割高とは言えない水準です。さらに過去の統計では3月以降に株価が強くなる傾向もあります。
そのため長期投資の観点では引き続き注目される市場と考えられています。
まとめ
現在の株式市場は、中東情勢や原油価格の変動など地政学リスクの影響を強く受けています。
ただし市場を整理すると、いくつかのポイントが見えてきます。
・原油備蓄放出により短期的なエネルギーショックは緩和される可能性
・日本株は信用買いが増え需給面で調整リスクあり
・米国株は戦争リスクが一旦織り込み済みの可能性
・S&P500は春に強い季節性アノマリー
・インド株は短期下落でも長期では魅力が残る
そのため現在の市場は、急いで大きなポジションを取るよりも、時間分散で投資を進める戦略が有効と考えられます。
今後も中東情勢や原油価格、そして米国の金融政策が株式市場の大きなテーマとなるため、引き続き慎重に市場を見ていく必要があります。


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