ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)の特徴を詳しく解説した動画です。
1990年1月2日から2022年12月30日までのデータをもとに、アメリカ市場でのパフォーマンスを検証します。初心者の方でも理解しやすいように、具体例や数字を交えて説明しますので、ぜひ最後までお読みください。
データとベンチマークの概要
ブリティッシュアメリカンタバコはアメリカに上場している銘柄ですので、アメリカ株市場の主要な5つのベンチマーク(S&P 500、ナスダック、ニューヨークダウ、ラッセル2000)を基準に検証を行っています。
リターンの時間軸は日次、月次、年次の3つで、配当は再投資せずに受け取る形で計算しました。ベンチマークの年間配当利回りは2%と仮定しています。
結論から
まず、BTIのリターンはナスダックより低いですが、S&P 500やニューヨークダウより高い結果となりました。
リスクに関してはS&Pやニューヨークダウより高く、投資効率はベンチマークより少し低めです。相関関係やベータ値も全体的に低く、アルファ(市場全体の動向を超えるリターン)はプラスでした。
日次リターンの分析
8312日分のリターンデータをもとに、日次リターンを見ていきます。平均リターンはS&Pやニューヨークダウ、ラッセル2000より高いものの、ナスダックと比べると同等か若干低いです。
- リスク: すべてのベンチマークに対して高め。
- シャープレシオ: S&Pやニューヨークダウよりリターンは高いが、投資効率は低め。
- 相関係数とベータ値: すべてのベンチマークに対して順相関であるものの、相関の度合いは強くなく、ベータ値も低め。
月次リターンの分析
395ヶ月分のデータをもとに、月次リターンを見ていきます。
S&P、ニューヨークダウ、ラッセル2000より高いリターンを示しましたが、ナスダックと比べると若干劣ります。
- リスク: ナスダック100より若干低いものの、他のベンチマークと比べて高い。
- シャープレシオ: ラッセル2000と同程度で、S&Pやニューヨークダウと比べると投資効率は低い。
- 相関係数とベータ値: 順相関であるが強くはない。ベータ値は相関係数より高め。
年次リターンの分析
32年分のデータをもとに、年次リターンを見ていきます。S&P、ニューヨークダウ、ラッセル2000より高いリターンを示しましたが、ナスダックには及びません。
- 標準偏差: ナスダックより低いが、他のベンチマークと比べると高い。
- シャープレシオ: ナスダックより高いが、S&Pやニューヨークダウと比べると投資効率は低い。
- 相関係数とベータ値: ナスダックとは弱い逆相関。年次ベースでは市場動向に左右されにくい。
まとめ
ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)は、ナスダックよりは低いリターンを示しますが、S&P 500やニューヨークダウより高いリターンを持ち、特に日次や月次のリターン分析では、リスクが高いながらも市場動向に左右されにくいことが確認されました。
アルファもプラスであり、市場全体の動向を超えるリターンを提供する可能性が高いです。
知っておきたい専門用語
- ベンチマーク:比較対象として用いる基準のこと。今回の場合、S&P 500、ナスダック、ニューヨークダウ、ラッセル2000が該当。
- リターン:投資によって得られる利益のこと。配当を受け取る形で計算。
- 日次リターン:日ごとに得られるリターンのこと。デイリーベースのリターン。
- 月次リターン:月ごとに得られるリターンのこと。マンスリーベースのリターン。
- 年次リターン:年ごとに得られるリターンのこと。イヤリーベースのリターン。
- 配当利回り:配当金の年間額を株価で割った値。今回の場合、2%と仮定。
- シャープレシオ:投資効率を示す指標。リスクあたりのリターンを表す。
- 相関係数:2つの変数間の関係性を示す値。1に近いほど強い順相関、-1に近いほど強い逆相関。
- ベータ値:市場全体の動きに対する個別銘柄の感度を示す値。1以上なら市場より変動が大きい。
- アルファ:市場全体の動向を超えるリターン。プラスなら市場以上のパフォーマンスを示す。
- 標準偏差:リターンの変動の大きさを示す指標。数値が大きいほどリスクが高い。
- 投資効率:リスクに対するリターンの割合。シャープレシオで測定される。
- 配当再投資:配当金を再び株式購入に充てること。今回は再投資せずに計算。
- 順相関:2つの変数が同じ方向に動く関係。相関係数がプラス。
- 逆相関:2つの変数が逆の方向に動く関係。相関係数がマイナス。
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