本記事は、YouTube動画『今日は藤倉の次はこれ。最短で天バガーを狙える銘柄5選』の内容を基に構成しています。
導入
日本株市場では、ここ最近、AI関連やデータセンター関連を中心に一部の銘柄へ資金が集中する流れが鮮明になっています。その象徴の1つとして語られているのが藤倉です。光ファイバーや通信インフラのイメージが強い企業ですが、AI時代のデータ伝送需要の拡大と重なり、株価は大きく注目される存在になりました。
しかし、相場ではいつも「今の主役が永遠に主役であり続ける」とは限りません。ある銘柄が過熱し、評価が先に進みすぎたとき、投資資金は次の候補へ移動していくことがあります。今回の動画では、まさにその視点から、藤倉の過熱感を確認したうえで、その後に市場の関心が向かう可能性がある5銘柄を整理していました。
しかも今回の内容は、単に「AI関連だから上がるかもしれない」という表面的な話ではありません。信用倍率、PER、PBR、ROE、設備投資計画、受注、技術優位性、さらには受給の歪みまで踏み込んでおり、初心者にとっては少し難しく感じる部分もある一方で、投資を学ぶうえでは非常に重要な視点が詰まっています。
そこで本記事では、動画の内容をできるだけ削らずに、初心者でも理解しやすいように背景から順番に整理しながら、藤倉の現状と、PowerX、イビデン、SWCC、TOWA、山洋電気という5銘柄のポイントを詳しく解説していきます。
背景説明
なぜ今「フジクラの次」が注目されるのか
株式市場では、人気銘柄に資金が集まり続ける局面があります。特にAI関連のように、大きな成長物語があるテーマでは、「実際の利益がどこまで伸びるか」だけでなく、「期待がどこまで膨らんでいるか」が株価を大きく動かします。
動画では、藤倉について、2026年4月11日時点で証券アナリスト11人のコンセンサスが紹介されていました。評価そのものは強気寄りであり、7人が強気、2人がやや強気という構成です。しかし、それにもかかわらず平均目標株価は5081円にとどまり、実際の株価はその水準を約10%上回って推移していると説明されています。
これは非常に象徴的です。通常、プロのアナリストが計算した目標株価は、その企業の利益見通しや事業価値をもとに算出されます。つまり、「企業価値から見た適正水準」をある程度示すものです。それを市場価格が上回っているということは、株価が理論値以上に先走っている可能性を示しています。
さらに動画では、わずか1週間で目標株価が4795円から5081円へ引き上げられたことにも触れていました。ここで重要なのは、「企業価値が急変したから目標株価が上がった」というより、「走り続ける株価に、アナリスト側が後から追いつこうとしている」という逆転現象が起きているのではないか、という視点です。
これは投資の世界では決して珍しくありません。強い上昇相場では、企業の実態以上に期待が膨らみ、後から評価側が修正を迫られることがあります。しかし、そうした状態が永遠に続くわけではありません。期待が過熱しすぎれば、その反動もまた大きくなる可能性があります。
信用買い残が増えると何が危険なのか
動画の中で特に重要視されていたのが、信用買いによる個人投資家の追随です。信用取引とは、証券会社から資金や株を借りて売買する仕組みです。少ない元手で大きな取引ができる一方、値動きが逆方向に行くと損失も大きくなりやすいという特徴があります。
高値圏で信用買い残が積み上がると、相場が崩れたときに非常に脆くなります。なぜなら、株価が下落すると、証拠金維持のために売らざるを得ない投資家が増えるからです。その売りがさらに下落を呼び、連鎖的な投げ売りになることがあります。動画では、こうした局面では20%から30%の急調整も十分あり得ると指摘していました。
つまり、「良い会社」と「今この価格で買って儲かる会社」は別だということです。これは初心者ほど見落としやすい点ですが、投資では極めて大切です。どれだけ将来有望な企業でも、期待が先に膨らみすぎていれば、いったん大きく調整することがあります。
こうした前提があるからこそ、動画では「藤倉の次」を探す視点が提示されていました。つまり、すでに過熱した主役銘柄を追いかけるのではなく、その周辺や次のインフラ領域で、まだ市場が十分に評価し切っていない可能性のある銘柄を探ろうというわけです。
藤倉の現状から見える相場の過熱感
動画の出発点は、藤倉の現状を冷静に読み解くことでした。評価自体は強気でも、目標株価を実際の株価が上回っているというのは、少なくとも「割安放置」とは言いにくい状態です。
このような局面で市場に入っているのは誰か。動画では、高値でも信用買いで追いかける個人投資家が中心ではないかと見ています。一方で、機関投資家や大口投資家は、こうした過熱状態を見ながら利益確定や空売りの準備を進めている可能性があると指摘していました。
ここで重要なのは、株価は企業の質だけで決まるのではなく、需給で大きく動くという点です。人気銘柄に個人の買いが集中し、その反対側で機関が冷静に売り向かう構図ができると、トレンド転換のきっかけは突然やってきます。
そのため、動画は「藤倉が悪い会社だ」と言っているのではなく、「今の株価水準での投資判断は慎重に考えるべきだ」と伝えているのです。そして、そのうえで次の候補として5銘柄を提示していました。
PowerXは「時間を売る」企業として注目された
データセンター建設のボトルネックは電力供給
最初に取り上げられたのがPowerXです。2026年4月10日の株価は7600円で、前日比13%超の大幅上昇を記録したと説明されています。
この企業が注目された理由は、AIデータセンターを建設して稼働させるまでの時間を大きく短縮できる可能性があるからです。AIブームが進む中で、世界中でデータセンター建設が進められていますが、日本では受電枠の確保に時間がかかるという大きな問題があります。建物を造れても、必要な電力を引き込めなければ稼働できません。
通常の建物型データセンターは、稼働まで4年から5年かかるとも言われます。そこに対してPowerXは、2026年2月に「メガパワーDC」という製品を発表し、約1年という短期間でAI計算環境を構築できる仕組みを提案しました。
メガパワーDCの仕組みは何か
この仕組みは、コンテナの中にGPUなどの高性能演算装置を置くラックを最大6つ収容し、さらに最大800kWの蓄電システムを一体化させるというものです。夜間の安い電力を蓄え、昼間のピーク時に放電しながら運用することで、電力網の制約をある程度回避しようとしています。
初心者向けに言えば、これは「電力インフラが十分に整うまで待てないAI需要」に対して、先回りで解決策を出すビジネスです。つまりPowerXは、単に設備を売るのではなく、「時間」という非常に価値の高いものを売ろうとしているとも言えます。
会社側の説明では、導入コストを約25%削減できる可能性も示されており、もし本当に普及が進むなら、データセンター関連の新しいインフラ企業として市場の評価が一段上がる余地があります。
業績の変曲点と受給リスク
動画では、2025年12月期売上高193億円に対して、2026年12月期は380億円予想と、約99%増の計画が示されていることにも触れていました。さらに、2026年3月31日に約53億円の大口受注が発表されており、来期売上目標の10%以上をすでにカバーする規模とされています。
ここだけ見ると、かなり強い成長ストーリーです。ただし、動画はそこで終わりません。大事なのは、この材料が「今日初めて出た新情報」ではなく、すでに数週間から数カ月前に出ている情報だという点です。つまり、株価はある程度これを織り込んだうえで形成されている可能性があります。
さらに、2026年4月9日時点で信用買い残が約139万株、空売りのために借りられている株数はほぼゼロで、信用倍率は約120倍という極端な買い長状態だと紹介されていました。これは非常に注意すべき数字です。
信用倍率120倍とは、売り方に対して買い方が圧倒的に多い状態です。将来的に上がると信じて買っている人が多い一方、その買いポジションは将来の売り圧力にもなります。何か1つ期待外れの材料が出れば、短期的に30%から40%の急落もあり得るというのが動画の見方でした。
一方で、通信キャリアや大手クラウド企業への採用が進み、利益ベースで評価され始めれば、大きな飛躍の可能性もあります。まさに夢と危うさが同居している銘柄として描かれていました。
イビデンは5000億円投資で次世代AI基板を狙う
ROE5.7%なのにPBR4.1倍はなぜか
次に紹介されたのはイビデンです。時価総額は約1兆3810億円、株価は2026年4月時点で9810円前後とされていました。
この会社のポイントは、一見すると数字のつじつまが合わないように見えるところです。動画では、ROEが5.7%と低いのに、PBRが4.1倍と高いことが取り上げられていました。通常、ROEが低い企業に高いPBRが付くのは珍しいため、表面的に見れば「割高」に見えます。
ではなぜ市場はそこまで高い評価を与えるのか。その鍵が、2026年2月に発表された3年間で約5000億円の設備投資計画です。これは2026年度から2028年度にかけて、AI向け高機能ICパッケージ基板の生産能力を大幅に拡大するための投資と説明されていました。
ガラスコア基板は何がすごいのか
AI向け半導体は、処理能力の向上とともに消費電力や発熱も大きくなっています。GPUが1000Wを超えるような世界では、チップを支える基板にも高い耐熱性と寸法安定性が求められます。
ここで注目されるのが、ガラスコア基板です。従来の樹脂系素材より熱変形が小さく、AIチップの高性能化に対応しやすい可能性があります。動画では、イビデンがこの技術分野に大きく賭けていると説明していました。
初心者向けに言えば、AI半導体の競争はチップそのものだけでなく、そのチップを支える基板やパッケージ技術まで含めた総力戦です。イビデンは、その「土台」の部分で次世代の主役になれるかもしれないと期待されているのです。
高PERが意味するもの
ただし、ここでも動画は冷静です。5000億円の投資計画はすでに数カ月前に発表されており、市場はそれをある程度株価に織り込んでいる可能性があります。さらに予想PERは約72倍とされ、市場平均15倍前後と比べてもかなり高い水準です。
PER72倍とは、利益に対して株価が相当先まで成長を見込んでいることを意味します。裏返せば、設備投資の遅れ、歩留まり悪化、顧客獲得の遅延など、少しでもネガティブなサプライズが出れば、プレミアム評価が崩れるリスクがあります。
逆に、ガラスコア基板で優位性を確立し、主要顧客から長期受注を取れれば、ROEが5.7%から15%、20%へ改善する可能性もあり、その場合は株価の再評価余地があるというのが動画のシナリオでした。
SWCCは「電力を運ぶ道」の本命候補として語られた
AI時代はデータだけでなく電力が必要になる
藤倉が光ファイバーなど「データを運ぶ道」で注目されたなら、その次に意識されるのは「電力を運ぶ道」です。AIサーバーは従来サーバーに比べて消費電力が大きく、データセンター内部の配電から特別高圧ケーブルまで、電力インフラ整備の重要性が高まっています。
再生可能エネルギーで発電した電気を都市部のデータセンターまでどう運ぶかも含め、送電網の整備は今後の大きなテーマです。その流れの中で候補として取り上げられたのがSWCCでした。
サイコネックス技術の意味
動画では、SWCCの独自技術としてサイコネックスが紹介されていました。これは電力網の接続部や終端部で施工を簡素化し、省スペース化できる技術と説明されています。データセンター建設では工期短縮や土地活用の効率化が重視されるため、こうした技術の価値は高いという見方です。
ここで大切なのは、AI相場というと、どうしても半導体やソフトウェアだけが注目されがちですが、実際には電力ケーブルや接続機器のような地味な分野も不可欠だということです。大きなテーマ相場では、こうした「縁の下の力持ち」が後から評価されることがあります。
ただし資金流入は事実確認が必要
一方で、動画は「藤倉からSWCCへ資金が移っている」という見方については、確実な証拠が現時点で確認できていないとも明言していました。これは非常に誠実な姿勢です。
投資情報では、「次に来る」「資金が向かっている」といった言葉が一人歩きしやすいですが、実際には具体的な売買データや持ち株動向の裏付けがない場合も多くあります。SWCCはテーマとしては筋が良く見えるものの、そのことと、実際に株価がすぐ上がることは同じではないという点が強調されていました。
TOWAはHBMの歩留まりを支える見えない存在
AI半導体の製造では「封止」が重要になる
TOWAは半導体製造装置メーカーですが、動画ではその役割の特殊さが丁寧に説明されていました。今のAI半導体では、HBMと呼ばれる高帯域メモリが極めて重要です。複数のメモリチップを垂直に積み上げ、GPUの近くに実装することで、高速かつ大容量のデータ処理を実現します。
ところが、この積層構造は製造難易度が非常に高く、歩留まりが大きな問題になります。高価なAI半導体が製造工程で不良になると、そのまま大きな損失です。
ここでTOWAのコンプレッション成形技術が注目されると動画は解説していました。従来のように樹脂を流し込むのではなく、先に樹脂を配置して真空下で圧縮硬化させることで、断線や気泡の混入を減らし、歩留まり改善につながる可能性があるという内容です。
イビデンとの関係は競合ではなく補完
動画では、前章のイビデンが基板という「土台」を作る企業だとすれば、TOWAはその上でチップを完璧に封止する工程を担うと説明していました。つまり両社は競合というより、次世代AIサーバー製造における補完関係にあるという見方です。
初心者にとっては、AI関連銘柄というと「どの会社が勝つのか」という単純な構図で見がちですが、実際にはサプライチェーン全体の中で、それぞれ違う工程を担っている企業が存在します。そのため、1つのテーマの中でも、複数の企業が同時に恩恵を受ける可能性があります。
ここでも確認できていない部分がある
ただし、TOWAについても「機関投資家が評価し始めている」という話は、現時点では推測に基づく面があると動画では断っていました。この点も大切です。良い技術を持つことと、すでに大口資金が本格的に買い始めていることは別問題だからです。
アップサイドとしては、SKハイニックス、サムスン電子、マイクロンなどメモリ大手の量産拡大で、TOWAの装置が実質的な標準になる可能性が挙げられていました。一方で、ハイブリッドボンディングのような新技術が主流になれば、従来型のモールド需要が縮小するリスクもあるとされています。
山洋電気は液冷時代でも必要な冷却インフラ企業
「液冷だからファン不要」は本当ではない
最後に取り上げられたのが山洋電気です。主力は工業用冷却ファンとUPS、つまり無停電電源装置です。
この会社については、市場の一部で「液冷が普及すれば冷却ファンは不要になるのではないか」という見方があると紹介されていました。しかし動画では、これは現実を単純化しすぎた見方だと説明していました。
確かにGPUチップ自体を液体で冷やすシステムは普及しています。しかし、データセンター全体を考えると、電源ユニット、メモリ、マザーボード周辺部品など、液冷だけでは直接冷やしきれない部分が多くあります。さらに液体が回収した熱を最終的に外へ逃がす熱交換工程でも、大型高性能ファンが必要になります。
つまり、液冷が進んでもファン需要がゼロになるわけではなく、むしろシステム全体で見れば高性能ファンの重要性は残るというのが動画の考え方です。
UPS需要もAI時代に重要になる
もう1つの柱であるUPSも、AI時代では非常に重要です。AIサーバーはわずかな電圧変動でも計算エラーを起こす可能性があります。そのため、停電だけでなく、一瞬の電圧低下や電源ノイズを補正するUPSは、データセンター運営の最後の防波堤とも言えます。
動画では、PowerXの大型蓄電システムが電力網全体を平準化する役割を担う一方、山洋電気のUPSはサーバー単位の精密な電源管理を担うという違いも説明されていました。これは非常にわかりやすい整理です。
地味だが実需に根差した銘柄
山洋電気については、BtoBメーカーであるため認知度が低く、市場で派手に語られにくいという弱点も指摘されていました。ただし、その分、テーマ性だけでなく実際の運用ニーズに根差しているとも言えます。
アップサイドとしては、液冷でファン不要という誤解が解け、AIインフラに不可欠な部品メーカーとして再評価されることです。一方で、台湾や中国のメーカーとの価格競争、レアアースなどサプライチェーン面のリスクも挙げられていました。
5銘柄に共通するのは「AIの物理インフラ」を支えていること
今回の5銘柄には共通点があります。それは、いずれもAIブームの中心にあるソフトウェアやアプリそのものではなく、それを支える物理インフラ側に位置していることです。
PowerXは電力供給の時間短縮、イビデンは次世代パッケージ基板、SWCCは電力ケーブルと接続技術、TOWAはHBMの封止工程、山洋電気は冷却と電源安定化です。つまり、AIという巨大テーマが本物であるほど、こうした企業群の重要性も増していきます。
初心者はどうしても「AIと言えば半導体本体」と考えがちですが、実際にはAIサーバーが動くまでには膨大な周辺技術が必要です。株式市場では、その周辺技術が遅れて評価されることがよくあります。この意味で、今回の動画は「主役企業の次をどう探すか」という見方を学ぶ教材としても興味深い内容でした。
ただし「良いテーマ」と「今買ってよい株価」は別問題
一方で、動画全体を通じて最も大事なメッセージはここです。良いテーマがあることと、今その株を買って利益が出ることは別です。
PowerXには信用倍率120倍という受給の危うさがあり、イビデンにはPER72倍という期待先行の重さがあります。SWCC、TOWA、山洋電気についても、技術的・事業的な面白さはあっても、直近の資金流入や機関投資家の動向については確認できていない部分があるとされました。
この姿勢はとても重要です。相場では、ストーリーだけで飛びつくと、すでにその期待が株価に織り込まれていて、高値づかみになることがあります。特にAIのような人気テーマでは、「夢が大きい銘柄」ほど値動きも荒くなりやすい傾向があります。
シナリオで考えることが投資判断を安定させる
動画の終盤では、「これは必ず上がる」という単純な予測ではなく、「こうなれば上がる」「こうなれば崩れる」という複眼的なシナリオを持つことの大切さが語られていました。
これは初心者にも非常に有効な考え方です。例えばPowerXなら、採用拡大と黒字化進展なら上昇余地、資金調達による希薄化なら急落リスク。イビデンなら、大口顧客獲得とROE改善なら再評価、投資負担先行なら評価剥落。こうした形で、上と下の両方の道筋を事前に考えておくと、感情的な売買を減らしやすくなります。
株式投資では、未来を完全に当てることはできません。しかし、どのような条件で強気になるのか、どのような材料で警戒を強めるのかを整理しておけば、大きな失敗を避けやすくなります。今回の動画は、その思考訓練としても価値のある内容だったと言えるでしょう。
まとめ
今回の動画では、藤倉の過熱感を起点にしながら、その後に資金が向かう可能性のある5銘柄として、PowerX、イビデン、SWCC、TOWA、山洋電気が取り上げられていました。
PowerXは、電力制約を回避しながらAIデータセンターを短期間で立ち上げるという発想が魅力であり、大口受注や売上急拡大予想も出ています。ただし信用倍率120倍という極端な買い長は大きなリスクです。
イビデンは、5000億円規模の設備投資で次世代AI基板の主役を狙う企業として注目されています。ガラスコア基板という技術テーマは非常に大きい一方、PER72倍という高評価はすでに相当な期待を織り込んでいるとも言えます。
SWCCは、AI時代に欠かせない電力インフラの一角として興味深い存在です。TOWAはHBMの歩留まり改善を支える製造装置で、見えにくいながら重要なポジションにあります。山洋電気は液冷時代でも必要な冷却ファンとUPSを持つ、実需に根差した企業として紹介されていました。
全体を通じて印象的なのは、どの銘柄についても単純な強気一辺倒ではなく、必ずリスクと不確実性も併記していたことです。これは相場に向き合ううえで非常に大切な姿勢です。AIやデータセンター、電力インフラという大きなテーマは今後も続く可能性がありますが、その中でどの企業が本当に利益を伸ばし、どの企業が期待先行で終わるのかは、これからの業績と実行力で決まっていきます。
だからこそ、読者としては「話題性」だけでなく、「その期待が今の株価にどこまで織り込まれているのか」を考える必要があります。良い企業を探すだけでなく、良いタイミングを見極めること。それが、AI相場のような熱狂的な局面を生き抜くための、最も現実的で重要な視点だと言えるでしょう。


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