株価大暴落のサインとは?

今回は、アメリカの失業率と株価の関係について解説した動画をご紹介します。

特に、1966年から2023年までの失業率の推移とリセッション(景気後退)の関係に焦点を当て、今後のマーケットにどのような影響があるのかを考察しています。

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目次

失業率とリセッションの関係

失業率がリセッションに与える影響は非常に大きいです。

過去のデータを振り返ると、失業率が上昇し始めるタイミングでリセッションが始まり、その失業率がピークを迎える前にリセッションが終わる傾向があります。これに基づくと、失業率の動向を把握することが、リセッションを予測するための重要な手がかりになります。

例えば、アメリカの失業率は現在3.4%で、完全雇用とされる4%以下を維持しています。この水準は非常に強い雇用市場を示していますが、リストラが増えている現状があるため、今後の失業率の動向には注意が必要です。

失業率の変動と株価の関係

動画の中では、過去の失業率の上昇が株価にどのように影響を与えてきたかが示されています。

具体的な例として、1970年代からのS&P500の動きを振り返り、次のような結果が紹介されています。

  • 1970年-1984年: 失業率の上昇によりS&P500はわずか1年で29%暴落。
  • 1980年のリセッション: 失業率が上がっても株価は上昇した例外的なケース。
  • 1981年のリセッション: 失業率の上昇でS&P500は13%下落。
  • 1995年-2004年のテックバブル崩壊: 失業率が4%から6.5%まで悪化する過程で、株価は34%の大幅下落。

これらのデータは、失業率の上昇がしばしば株価の暴落に繋がることを示していますが、必ずしも毎回そうとは限りません。

失業率は遅行指数

失業率は遅行指数であり、景気に遅れて動くため、株価の動きとは一致しないこともあります。

例えば、リーマンショックの際、失業率が10%に達した時には、すでに株価は上昇し始めていました。同様に、1970年代も失業率のピークと株価の底は一致していません。

そのため、失業率の改善や悪化だけを見て株価の動きを予測するのは難しいとされています。

これに対して、求人数は先行指数であり、株価と求人数の増減には高い相関性があるため、今後の株価動向を見極めるためには、失業率に加えて求人数も注目すべきだと動画では強調されています。

現在の状況と今後の見通し

現在のアメリカの失業率は3%台で、リストラが発表されているものの、求人数は依然として1,000万件以上あります。

このまま失業率が上昇せず、インフレが沈静化すれば、株価は年後半から来年にかけて大きく上昇する可能性があります。

しかし、もし失業率が5%に近づくような状況があれば、それは株価暴落の兆候かもしれません。今後は、CPIインフレ率だけでなく、失業率と求人数の動向に注目することが重要です。

まとめ

過去のデータから、失業率の悪化が株価の暴落に繋がることが多いことが分かります。現在の労働市場は堅調ですが、求人数や失業率の変動に注意を払い、景気の動向を見守ることが大切です。

初心者でも理解できるよう、動画内で紹介されたデータや具体例を交えつつ、失業率と株価の関係について詳しく解説しました。失業率がどのように株価に影響を与えるかを把握することで、今後の投資判断に役立ててください。

著:伊藤 敦史
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知っておきたい専門用語集

  • 失業率:働く意志と能力があるが職に就けない人々の割合を示す指標。景気の状況を反映する遅行指数。
  • リセッション:経済成長が一定期間マイナスになる状態。一般的には国内総生産(GDP)が2四半期連続で縮小することを指す。
  • CPI(消費者物価指数):一般消費者が購入する商品の価格変動を示す指数。インフレやデフレの指標となる。
  • S&P500:米国の主要企業500社の株価動向を反映した株価指数。米国市場全体の動きを代表する指標。
  • テックバブル:1990年代後半に発生した、IT関連企業の株価が急騰した後に急落した現象。2000年初頭に崩壊。
  • 求人数:企業が採用したいと考えるポジションの総数。先行指数として景気や労働市場の動向を示す。
  • 先行指数:景気の変動に先立って変化する経済指標。株価や求人数が該当する。
  • 遅行指数:景気変動の後に動く指標。失業率がその代表例で、景気悪化が進んだ後に数値が上昇する傾向がある。
  • リストラ:企業が経営効率を改善するために従業員を解雇すること。通常、コスト削減や組織再編の一環で行われる。
  • ITバブル:1990年代後半から2000年にかけて、インターネット関連企業の株価が急上昇し、最終的に急落した現象。
  • ボトム(大底):市場価格や景気が下落しきった状態を指す。そこから上昇に転じることが期待される局面。
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