Fire(早期リタイア)を目指す方に向けて、株式と債券の比率、そして資金準備方法について解説した動画です。
特に30代から50代の現役世代にとって参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
FIRE時のアセットアロケーション
ファイヤーを目指す際によく参照されるトリニティスタディによれば、一般的なアセットアロケーションは株式75%に対して債券25%です。
また、株と債券を半々で保有することも推奨されています。このスタディでの株式はS&P500に連動するVOO、債券は米国の高格付け社債であるLQDが該当します。
動画投稿者は、FIRE時には株式100%と現金で運用することを考えています。具体的には、全世界株式(日本除く)の投資信託で運用し、現金は毎年必要な生活費の5年分を用意する予定です。
なぜ株式100%と現金なのか
株式100%で運用しながら5年分の生活費を現金で保有することで、30年後には資産を10倍に増やせる可能性が高いと考えています。
4%ルールを適用して毎年資産を取り崩しても、現金で5年分の生活費を確保していれば、将来的にお金が不足するリスクを大幅に減らすことができます。
4%ルールの成功率とその根拠
トリニティスタディでは、1926年から2009年のデータを基に、株式と債券の比率および引き出し率に応じた成功率が示されています。
例えば、株式100%の運用では、4%の引き出し率で30年後に資産が残る確率は98%です。他の資産配分だと成功率は100%ですが、株式100%の運用は非常に高い成功率を誇ります。
株式100%のリスクと対応策
株式100%の運用では、運用開始直後の暴落や株価の長期低迷がリスクとなります。
例えば、1965年や1966年に運用を開始した場合、暴落と長期の株価低迷により4%ルールが失敗する可能性がありました。
しかし、過去の暴落も5年程度で元の株価に戻ることが多いため、5年分の生活費を現金で保有することでこのリスクを軽減できます。
資金の準備方法
FIREの資金を1億円と考える場合、20%にあたる2000万円を現金で用意する必要があります。
例えば、毎月40万円を積立て、運用利回りを8%と仮定すると、49歳で1億2400万円に達します。これを1億円の投資信託と2400万円の現金に分けることで、安定した資産運用が可能です。
また、運用途中で4%の引き出しを試みることで、現役中にファイヤー後の生活をシミュレーションできます。この方法により、暴落時にも資産が枯渇しないように備えることができます。
結論とまとめ
株式100%のポートフォリオに5年分の生活費を現金で持つことで、30年後に資産が枯渇するリスクをほぼゼロにできます。現役中に4%ルールを試しながら、目標金額の8割程度に達したら現金をストックすることで、暴落時にも対応できるようになります。
知って起きたい専門用語集
- ファイヤー:Financial Independence, Retire Earlyの略。経済的自立と早期リタイアを目指すこと。
- アセットアロケーション:資産配分。投資する資産の種類や比率を決めること。
- トリニティスタディ:引退後の資産取り崩しの成功率を分析した有名な研究。
- S&P500:米国の大企業500社で構成される株価指数。
- VOO:S&P500に連動するETF(上場投資信託)。
- LQD:米国の高格付け社債に投資するETF。
- 4%ルール:引退後の生活費として毎年資産の4%を取り崩すルール。
- 成功率:特定の投資戦略が資産枯渇を防ぐ確率。
- シーケンスオブリターンリスク:リタイア直後の市場のパフォーマンスが資産寿命に与えるリスク。
- 暴落:市場の急激な価格下落。
- リーマンショック:2008年の世界金融危機。
- ITバブル崩壊:2000年初頭のインターネット関連株の急落。
- インデックスファンド:特定の株価指数に連動する投資信託。
- 信託報酬:投資信託の運用管理費用。
- インフレ:物価の持続的な上昇。
- 平均利回り:投資の平均的な収益率。
コメント