2023年に入り、SNS上でインド株投資が話題になっています。
この動画では、インド株と米国株の積立投資を比較し、どちらが投資先として魅力的なのかを検証しています。投資を検討している方に役立つ情報が満載です。
検証の概要
この動画では、1996年から2022年までの27年間を対象に、インド株(Nifty Fifty)と米国株(S&P500)の積立投資の結果を比較しています。
具体的には、毎月1万円を10年間積立、合計120万円の投資を行い、その10年後の最終評価額や損益率を計算しています。
インド株のパフォーマンス

検証の結果、インド株のNifty Fifty指数は、ルピー建で17倍、年率換算で約11%の上昇を見せています。
しかし、円建てでは為替の影響でパフォーマンスが変わり、1996年から2022年までの27年間で約11倍にとどまりました。それでも、年率9%〜10%の上昇という結果は、非常に優れた成績です。
具体的には、1996年から2005年の10年間で、120万円の投資が271万円になり、損益率は+126%という素晴らしい結果を得ました。
投資初期の数年間は元本割れもありましたが、長期的に見ると大きなリターンが得られています。
さらに、1997年から2006年では+360万円、1998年から2007年には+355%、2001年から2010年の10年間では+123%と、期間ごとの成績は非常に良好です。
米国株との比較
米国株(S&P500)の積立投資結果と比較すると、以下のような傾向が見られます。
- インド株の成績が優れた期間:1996年〜2003年スタートの積立投資
- 米国株の成績が優れた期間:2004年〜2013年スタートの積立投資
例えば、S&P500の最も良い成績は2012年から2021年の10年間で、120万円の投資が287万円になり、損益率は+140%でした。
一方、最も悪い成績は1999年から2008年の10年間で、120万円の投資が72万円になり、-40%という結果でした。
為替の影響とリスク
新興国株投資において大きなリスクは、株価の変動だけでなく、為替の変動です。
インド株のパフォーマンスはルピー建てで17倍になりましたが、円建てではそのパフォーマンスが11倍に抑えられてしまいました。為替リスクを考慮することが新興国投資において重要な要素となります。
積立投資のメリット
積立投資の特徴として、最初の数年間で大幅な上昇がなくても、後半で大きなリターンが得られると、結果的に高い成績を収めることが多い点が挙げられます。
例えば、2008年のリーマンショック時には、一時的に大きな損失が出ましたが、長期的には元本割れを回避できました。これが積立投資の大きなメリットです。
結論
インド株と米国株、どちらが良いかという問いに対する答えは、投資のタイミングや為替の影響に大きく左右されます。
しかし、インド株は将来的に成長が期待される市場であり、特に2030年にはインドのGDPが日本やドイツを抜いて世界第3位になる可能性があります。そのため、S&P500や全世界株式と組み合わせて、インド株への積立投資も価値がある選択肢となるでしょう。
積立投資結果のまとめ
動画では、各期間ごとの積立投資結果を一覧表としてまとめており、将来的な投資判断に役立つデータが揃っています。興味がある方はスクリーンショットを保存して、今後の参考にすると良いでしょう。
知っておきたい専門用語集
- Nifty Fifty:インドを代表する株価指数で、インドの主要企業50社で構成される。
- S&P500:アメリカの主要企業500社で構成される株価指数。米国株式市場の代表的な指数。
- 積立投資:一定の金額を定期的に積み立てて行う投資手法。リスクを分散し、長期的に利益を狙う。
- 損益率:投資額に対する利益や損失の割合。プラスであれば利益、マイナスであれば損失を示す。
- 元本割れ:投資元本(元々の投資金額)が減少し、損失を出している状態。
- 為替リスク:通貨の価値変動によって、投資結果に影響を与えるリスク。特に新興国への投資では重要な要素。
- リーマンショック:2008年に発生した世界的な金融危機。米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに、株価が急落。
- BRICS:ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国の新興市場を指す造語。
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