今回はリベ大の学長が解説した「2024年12月のお金のニュース Best7」を初心者向けに詳しく解説します。
特に話題になったヤマダ電機の積立預金キャンペーンを中心に、資産形成のヒントをたっぷりお届けします。ニュース全体を通じて、「お得」「トレンド」に隠れたリスクや注意点も解説していきます。
ニュース1: ヤマダ電機の積立預金キャンペーンが話題沸騰!
驚異の「実質年利18.5%」!
ヤマダ電機が展開する「ヤマダネオバンク」の積立預金キャンペーンが大きな話題を呼びました。
このキャンペーンでは、1年間積み立てると実質年利18.5%という破格の還元が受けられるとされ、以下のような仕組みが発表されました:
- 内容: 1年間の積立金額に対して10%分の「ヤマダポイント」を付与(通常は5%)。
- ポイントの上限なし: 例えば、毎月5万円積み立てると、1年間で60万円に対して10%の6万ポイントを獲得可能。
- 実質年利の計算: 特に11ヶ月目や12ヶ月目の積立部分が高還元率となり、平均で年利18.5%相当と評価されました。
申し込みが殺到し、キャンペーン中止に…
このキャンペーンは「元本保証付きの高利回り」として多くのインフルエンサーが拡散した結果、大勢の人が申し込みました。しかし、申し込み数が予想を超えたため、ヤマダ電機側は以下の対応を発表しました:
- キャンペーン中止: 短期間で終了。
- 代替措置: すべての申し込み者に3000ポイントを付与。
- ネットの反応: 「話が違う」「個人情報を取られただけ」といった批判が殺到。
学長の見解: 「そりゃそうなるだろう」
学長は、この事例を以下のように総括しました:
- 「相場から逸脱した商品やサービスには注意せよ」
- 実質年利18.5%+元本保証という条件は現実的に不可能。銀行が10億円預けられた場合、1年後に1億ポイントを支払う必要があります。このような非現実的なキャンペーンには必ず落とし穴があります。
- 似た例として、過去には「元本保証で月利10%」を謳った詐欺案件が問題になっています。
- 「ポイント活動(ポイ活)に振り回されるな」
- ポイントを得るためだけに不必要な口座開設やカード作成をすることは、時間と労力の無駄です。ポイ活で資産形成はできません。
- 生活に必要なものを利用し、その結果としてポイントが付く場合はOK。
ニュース2: 税務調査にAIが導入、申告漏れに注意
国税庁がAIを活用し、税務調査の精度を大幅に向上させました。
この結果、2024年には全国で1398億円もの追徴課税が行われ、調査対象の2人に1人が申告漏れを指摘されています。
学長のアドバイス: 「AIにはAIで対抗せよ」
- スマホで簡単に確定申告ができるアプリ「タックスナップ」を活用することで、税務調査のリスクを事前に低減できます。
- AIが経費の妥当性や税務リスクをチェックするため、余計なミスを防げます。
ニュース3: 自由診療の落とし穴と「標準治療」の重要性
有名美容外科が提供する癌の自由診療が問題視されています。ある患者は、6回250万円のNK細胞療法を受けましたが、効果がなく症状が悪化。その後の抗癌剤治療で回復しました。
学長のアドバイス: 「標準治療が最善」
- 自由診療に高額な費用を払う前に、科学的根拠(エビデンス)の有無を確認。
- 標準治療は「スタンダードセラピー」として医学的に最適な治療法とされています。
ニュース4: 社会保険料の負担が増加
SNSで「社会保険料が高すぎる」との批判が広がっています。例えば、月収30万円の会社員の場合:
- 社会保険料負担率: 約15%(会社負担分を含めると30%)。
- 所得税と住民税の負担率: 合計約6.9%。
学長のアドバイス: 「お金の5つの力を鍛えよう」
- 節約力(貯める力)
- 投資力(増やす力)
- 収入を増やす力(稼ぐ力)
- 資産を守る力(守る力)
- 自己投資力(使う力)
ニュース5: PayPay銀行の「金利2%」普通預金
PayPay銀行が「円と米ドルの両方を預け入れると年利2%」の預金商品を提供。
しかし、利回りは国債や他の金融商品と比較して魅力的ではないとの指摘があります。
ニュース6: 家賃の値上げにどう対応すべきか
家賃の値上げ通知が増加中。賃貸契約者は家賃値上げを拒否する権利があります。
ニュース7: S&P500ファンドの手数料引き下げ
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の信託報酬が、2025年1月に年0.08144%以下に引き下げられ、ほぼ最安水準のコストとなります。
まとめ: 資産形成の鍵は冷静な判断と長期的な視点
- 相場を超えた「お得」にはリスクあり。
- 短期的なお得感よりも、長期的に資産を増やす選択を。
- ポイントやキャンペーンよりも、5つの力(貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う)を鍛えましょう。
ヤマダ電機の事例をきっかけに、自分の資産形成について改めて考え、行動を起こしましょう。2025年もお金の勉強を続けて、資産を着実に増やしていきましょう!
コメント