2024年3月に日経平均が4万円を突破後、一時的に強い下落が生じました。
最高値が4万1千ほどで、その後一時的に37000円台を割り込んでいます。
確かに大きな下落見えますので、一部のNISA投資家はインデックス投資を損切りしていることがニュースになっています。
その点について、田端さんが見解を述べています。
インデックスの積立投資の損切りのタイミングについて
まず、重要なのは「積立投資を途中で止めるのは愚かだ」ということです。
株価が下がることは避けられませんが、それが理由で積立を止めるのは賢明ではありません。
例えば、日経平均が41,000円から4,000円下がったと聞くと大きな下落に感じるかもしれません。
しかし、これは率にすると約9.7%です。日経平均が1万円だった時に4,000円下がると40%の下落ですが、41,000円から4,000円下がるのはわずか9.75%です。
株価は上昇と下落を続け、調整的な値動きで10%下落することは比較的よく見られます。
長期投資の重要性
積立投資を行う場合、短期的な値動きに惑わされるべきではありません。
特に若い投資家にとっては、株価が下がった時こそ投資のチャンスです。同じ金額でより多くの株を買うことができるからです。
例えば、年初の株価が33,000円だったとして、現在38,000円に上昇しています。
年間で15%の利回りを達成している計算になります。これは非常に高い利回りであり、13%の上昇は異常とも言えます。このような異常な上昇が続くよりも、一度調整が入る方が健全な相場と言えます。
逆に言えば、健全な相場でも一時的な下落はあるものです。
市場のメカニズムと円安
市場のメカニズムは、上がれば下がり、下がれば上がるという循環を繰り返します。
例えば、1ドル1000円という極端な円安が起こると、多くの外国人が日本の資産を買いに来るでしょう。日本の土地や不動産、リゾート地などが魅力的になるからです。このように、極端な動きには必ず反対の力が働きます。
現在の円安も同様で、円が安くなると外国から見て日本の資産が割安に感じられ、投資が増えることになります。これが市場の自然な調整機能です。
投資の基本心得
初心者の皆さんには、以下のことを覚えておいて欲しいです。
- 長期的な視野を持つ: 短期的な値動きに惑わされず、10年20年先を見据えて投資を続けることが重要です。
- リスク分散: インデックスファンドや分散投資を行い、一つの銘柄に依存しないようにしましょう。
- 市場のメカニズムを理解する: 市場は常に上下動を繰り返します。下落時には冷静にチャンスを見極めることが大切です。
最後に、日経平均が下がったからといって積立をやめるのではなく、むしろそのチャンスを活かして投資を続けることが、長期的な成功への鍵となります。
知っておきたい専門用語集
- 日経平均:日本の株式市場の代表的な株価指数。東証一部に上場している225銘柄の株価平均。
- 損切り:損失を確定させるために保有株を売却すること。損失を最小限に抑えるための手法。
- 積立投資:定期的に一定額を投資する手法。市場の変動に影響されず、長期的な資産形成を目指す。
- インデックスファンド:特定の株価指数(例:日経225、S&P500など)に連動することを目指す投資信託。
- 利回り:投資額に対する収益の割合。年間利回りは1年間で得られる収益の割合。
- 非相感:市場において、悲観的な見方が不足している状況。投資家の楽観が強いときに使われる。
- ジンバブエドル:過去にハイパーインフレーションを経験したジンバブエの通貨。極端なインフレの例としてよく引用される。
- 為替介入:政府や中央銀行が市場に介入して自国通貨の為替レートを操作すること。
- 円安:円の価値が他の通貨(例:ドル)に対して下がること。輸出産業に有利だが、輸入品の価格が上昇する。
- ファンダメンタルズ:経済の基礎的条件。国家や企業の経済状態を示す指標。
- 不動産投資:土地や建物などの不動産に投資すること。インフレヘッジとしても利用される。
- 国力:国家の経済力、軍事力、技術力などの総合的な力。
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