本記事は、YouTube動画「【銘柄勉強会】PER10倍で成長企業!AI活用で生産性改善も!足元の状況や今後の戦略についてガチ取材してみた!共同ピーアール」の内容を基に構成しています。
今回取り上げるのは、PR業界の老舗企業である「共同ピーアール」です。
PR会社というと、一般的には「古い業界」「成長しにくい業界」というイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし今回の取材では、AI活用やインフルエンサーマーケティングなど、新しい分野への取り組みが進んでいる企業であることが明らかになりました。
また、株価指標を見るとPERが10倍以下と比較的割安水準にありながら、売上や利益は2桁成長を続けているという点も注目されています。
本記事では、共同ピーアールのビジネスモデル、業績成長の背景、AI活用による生産性改善、そして今後の成長戦略について、初心者でも理解できるよう丁寧に解説していきます。
共同ピーアールの基本情報|PER10倍以下の成長企業
まずは企業の基本的な株価指標を確認してみましょう。
動画内で紹介されたデータによると、共同ピーアールの株価指標は次のような状況となっています。
- 時価総額:約80億円
- 配当利回り:約1.6%
- PER:約9倍
- PBR:約2倍
PERが10倍を下回る企業というと、一般的には「成長性が低い企業」というイメージを持たれることが多いです。しかし共同ピーアールの場合、実際の業績を見るとそのイメージとは異なることが分かります。
売上は直近で約15%成長しており、今期予想でも約16.9%の成長を見込んでいます。さらに利益についても過去2年間で約20%成長しており、今期も約22%の成長が予想されています。
つまり、株価指標だけを見ると「低成長企業」に見えるものの、実際にはしっかりとしたグロース企業である可能性があるということです。
株価については、全体相場の影響もあり、現在は1000円を割り込み900円台で推移しています。こうした状況もあり、バリュエーション面での評価余地があるのではないかと指摘されています。
共同ピーアールのビジネスモデル|3つの成長事業
共同ピーアールの事業は大きく3つに分かれています。
PR事業(メイン事業)
まず最も重要な事業がPR事業です。
これは企業の広報活動を支援するサービスです。
企業の広報部門は、多くの場合1人から2人程度の少人数で運営されていることが多く、十分なノウハウやリソースがないケースが少なくありません。
そこで、共同ピーアールのようなPR会社が外部パートナーとして広報活動を支援するというビジネスモデルが成立しています。
このPR事業には主に2つのサービスがあります。
リテイナー契約
リテイナー契約とは、企業の広報業務を包括的に代行する契約です。
例えば、
- メディア対応
- 記者との関係構築
- プレスリリース作成
- 広報戦略立案
といった業務をチーム単位で担当します。
企業側としては、広報専門人材を社内で育てるよりも、外部の専門企業に任せた方が効率的というケースが多く、需要が拡大しています。
共同ピーアールでは、このリテイナー契約が増えることで利益率が改善する仕組みになっています。
直近では売上が約13%成長、利益は約20%成長しており、堅調に拡大しています。
スポット案件
もう一つがスポット案件です。
これは例えば
- 新製品発表会
- 記者会見
- イベント運営
などの単発プロジェクトです。
テレビやニュースで見る企業の発表イベントの多くは、こうしたPR会社が企画運営しています。
会場選定から運営まで一括して対応するため、業務量は多いものの売上規模は大きい事業です。
インフルエンサーマーケティング事業
2つ目の事業がインフルエンサーマーケティングです。
この事業は「VAZ(バズ)」という会社を中心に展開されています。
イメージとしては、YouTuber事務所で有名なUUUMに近いモデルです。
この事業の特徴は成長率の高さです。
売上と利益はともに約30%成長しており、非常に高い伸びを示しています。
また、PR会社とインフルエンサー事業の組み合わせは相性が良いと言われています。理由は、大規模イベントなどの案件を獲得しやすいからです。
例えば
- オリンピック関連イベント
- 万博イベント
- 大企業のプロモーション
など、個人のインフルエンサーでは獲得が難しい案件でも、PR会社のネットワークを活用することで受注できる可能性が高まります。
その結果、インフルエンサーにとって魅力的な仕事が増え、事業成長につながる構造になっています。
AIビッグデータソリューション事業
3つ目の事業がAIビッグデータソリューションです。
この事業ではAIやビッグデータを活用したマーケティング支援を行っています。
直近の成長率は以下の通りです。
- 売上:約20%成長
- 利益:約11%成長
AI関連事業というと赤字の企業も多いですが、共同ピーアールではすでに利益を出している点が特徴です。
また、この事業も人件費中心のビジネスであるため、比較的高い利益率を維持しやすい構造になっています。
AI活用で生産性が1.3倍に改善
今回の取材で特に注目されたのが、AIの活用です。
共同ピーアールでは、PR業務にAIを積極的に導入しています。
具体的には、
- 社内AI検定制度
- AI活用トレーニング
- 業務効率化ツール
などを導入しています。
その結果、今後2年間で生産性を約1.3倍に引き上げる計画があると説明されています。
これは単純計算すると、年間約10%程度の効率改善が期待できるということになります。
PR業界は人手作業が多い業界でもあるため、AI導入の効果が非常に大きい可能性があります。
AI時代でもPR業界はなくならない理由
AIの普及によって多くの仕事が自動化されると言われていますが、PR業界はむしろ重要性が高まる可能性があります。
その理由は、PR業務には人間関係が強く関わるからです。
例えば、
- 記者との関係構築
- メディアとの信頼関係
- ニュース価値の判断
といった業務はAIでは代替が難しい領域です。
企業の話題性が弱い場合でも、「この記者なら記事にしてくれる」というノウハウが重要になります。
こうしたネットワークや経験は長年のPR会社に蓄積されており、大きな参入障壁となっています。
ゼロクリック時代でPR業界は追い風
PR業界が注目される理由の一つが「ゼロクリック時代」です。
ゼロクリックとは、ユーザーが検索結果をクリックせず、検索画面上で情報を完結してしまう現象です。
AI検索の普及によって、この傾向はさらに強まると予想されています。
その結果、企業にとって重要になるのが「ブランド認知」です。
つまり
- ブランド力
- 話題性
- メディア露出
が企業成長の重要な要素になります。
この領域を支援するのがPR会社であり、今後需要が拡大する可能性があります。
今後の戦略|利益率より成長を重視
共同ピーアールの今後の戦略は、利益率よりも利益額の成長を重視する方針です。
例えばインフルエンサー事業では、
- 利益率は低い
- しかし価値の高い仕事
という案件も積極的に受注しています。
インフルエンサーにとって魅力的な案件を増やすことで、長期的な成長を狙う戦略です。
また、企業には現金が蓄積されやすいビジネスモデルのため、今後は以下のような戦略も検討されています。
- M&A
- 株主還元強化
- 新規事業投資
こうした資本戦略も、今後の株価評価に影響する可能性があります。
まとめ
今回の取材を通じて見えてきた共同ピーアールの特徴は、以下の通りです。
- PER10倍以下の割安水準
- 売上と利益は2桁成長
- PR・インフルエンサー・AIの3事業構造
- AI導入による生産性向上
- ゼロクリック時代の追い風
PR会社というと古いイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし実際には、AIやインフルエンサーマーケティングなど新しい領域へ積極的に進出している企業であることが分かります。
さらにPR業界は、AI時代でも必要性が高まる可能性がある分野でもあります。
今後は
- AI活用による利益率改善
- インフルエンサー事業の拡大
- PR事業のリテイナー契約増加
などが成長の鍵になると考えられます。
株価指標が低いまま成長が続けば、今後市場の評価が変化する可能性もあり、PR業界の代表企業として注目される存在になるかもしれません。


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