この記事は、YouTube動画「【投資詐欺の最新手口】被害額871億円…SNS型投資詐欺の実態とは?」をもとに作成しています。
結論:SNS型投資詐欺の主な特徴と対策
2024年、日本国内におけるSNSを通じた投資詐欺の被害額は871億円に達し、前年の約2倍という衝撃的な数字となっています。被害者の中心は50代〜60代で、退職金などのまとまった資産を狙われやすい状況です。
最も重要なことは、「一度出したお金はまず戻らない」という前提に立ち、詐欺に遭わないことが最大の防御であるという点です。
SNS型投資詐欺の実態とは?
SNS型投資詐欺とは、LINEやX(旧Twitter)、Facebook、TikTokなどを通じて「副業」「投資」などを名目に接触し、特定の投資アプリやグループへと誘導。最終的に金銭を詐取する手口です。
代表的な流れ:
- SNS広告やDMで接触
TikTokやXの広告、あるいはDMを通じて「投資で儲かる」「スクショを送るだけでお金がもらえる」と勧誘されます。 - LINEなどに誘導
LINEグループに招待され、詐欺グループの構成員が“先生”役や“成功者”役を演じて信頼を形成。 - 少額のリターンを演出
1万円投資して1万1000円返すなど、最初に小さな利益を見せて信用させる。 - 大金の入金を要求
信頼が構築された段階で、「さらに儲かる」「システムエラーで出金できないから追加で入金して」などの名目で金額が膨らんでいきます。 - 消滅・音信不通
最終的には“先生”やグループ全員が消え、被害者は回収不能に。
特に注意すべき詐欺の手口
1. スクショ詐欺
TikTokなどで「このサイトのスクショを送れば報酬がもらえる」と騙す手口。送信後、「ミスによる損害発生」として補償金を請求され、被害が拡大します。
2. フェイク投資アプリ
ダウンロードさせたアプリ上で「運用が成功しているように見える」演出をし、出金のために追加資金を求めてきます。
3. ロマンス詐欺+投資詐欺の複合型
マッチングアプリやSNSで恋愛感情を抱かせた後、「一緒に投資をしよう」と誘導し、暗号資産をだまし取ります。
なぜ人は騙されるのか?心理的要因
- 被害の認識が遅れる
自分が騙されていることを認めたくない「サンクコスト効果」によって、どんどん深みにはまります。 - “特別感”を演出される
「あなたにだけ教える」「みんなには内緒」と言われると、人は特別扱いされたと錯覚してしまう。 - スマホ完結型で警戒心が薄れる
会ったこともない相手にLINEでやり取りし、信頼してしまうのは「顔が見えないから警戒しにくい」ことが一因です。
被害に遭いやすい年齢層と理由
- 50〜60代が全体の半数超
- 退職金などまとまった資金を保有
- SNSリテラシーが若年層ほど高くない
- 投資への不安と将来への焦りから判断を誤りやすい
しかし、20〜40代も十分に対象となっており、年齢を問わずリスクは存在します。
SNS型詐欺の特徴まとめ表
特徴 | 内容 |
---|---|
使用媒体 | LINE、X、TikTok、Facebook、YouTube広告など |
初期接触 | SNS広告、DM、マッチングアプリなど |
詐欺方法 | LINEグループや偽アプリへ誘導し、信用形成後に資金を詐取 |
初期リターン | 小額の利益を演出し信頼を得る |
最終手段 | 音信不通、出金不能、追加入金要求など |
対策:投資は「自己責任」から「情報武装」へ
弁護士ドットコムの山口編集長は、「自己責任ではなく情報によるリスク回避が新常識」と提言しています。
実践すべき行動:
- 知らない人や団体とLINEを通じて金銭のやり取りをしない
- 「簡単に儲かる」「誰でも月30万円」などの言葉には即警戒
- 有名人の画像が使われていても本物かどうかは公式発表で確認
- 投資は必ず“損失の可能性”があると自覚して臨むこと
- 被害に遭ったら迷わず警察や弁護士に相談すること
まとめ:最も大切なのは「騙されない意識」
この動画で語られていたように、投資詐欺の手口は年々巧妙化しており、「自分は大丈夫」と思っている人ほど危ない時代です。
何よりも重要なのは、「甘い話には裏がある」という原則を忘れず、情報をしっかり精査してから行動することです。お金を守る力は、リターンよりも“警戒心”と“情報力”にかかっています。
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