(元動画「S&P500に1億円、全力投資して退職した結果」を基に記事を書いています)
結論(先に要点)
動画投稿者はS&P500を中核に「現金は最小、余剰は即投資」の方針で1億円超をフルインベストし、退職後14か月で総資産1億6910万円・含み益8465万円に到達しました。
春先の悲観予想(20年戻らない、80%下落など)に動揺せず、積立とスポット投入を徹底したことが資産拡大に直結しています。今後も市場タイミングを測らず「Just keep buying」を継続し、支出面では税負担に備えつつ、経験への支出(旅行・家族時間)も意識的に増やしていく方針です。
プロフィールと前提
・4人家族
・2024年夏に退職、現在はフリーランス(個人事業+1人法人)
・退職後14か月経過
・投資方針は「リスク許容の範囲で最大のリスクをとる」「現金は必要最低限」
最新ポートフォリオ(個人)
主力はS&P500・全米株。現金は極小のフルインベスト状態を維持。
資産クラス・商品 | 構成比の目安 | 備考 |
---|---|---|
1557/1655 などS&P500系 | 約77% | 長期保有分が主力。過去に買った分の評価益が厚い |
NASDAQ系ファンド | 約21% | グロース比率のエンジン枠 |
現金 | ごく少量 | 目安200万円で固定、超過分は即投資 |
考え方は一貫しています。市場にいる時間×投下資金を最大化し、タイミングは取らないという徹底。
成績ハイライトと推移
・総資産 1億6910万円(前月比+358万円)
・含み益 8465万円(過去最高)
・一時的に1.7億円を超える場面もあり
資産曲線を対数目盛で見ると“直線的”=複利で増加していることが確認できます。春の「世界大恐慌再来」など悲観予想が外れ、結局は先進国株・新興国株・大型株が堅調でした。
市場環境の振り返り(直近1年の肌感)
・S&P500(円建て)は直近1年の月間到来率で「7番目」程度=平常運転
・NASDAQ100(円建て)は「9番目」程度=やや鈍いが許容範囲
・8月は雇用統計後に下げた直後からのカウントだったため、見かけ上は増えやすい起点
「季節性」の9月不調論はデータ母数が74年程度と限定的で、投資判断の根拠には薄いという立場を再確認しています。
新NISAの進捗
・成長投資枠は使い切り、つみたて投資枠は毎月10万円で継続
・評価は全体プラスだが、新NISA枠は基本“最後に売る入れ物”なので過度に一喜一憂しない
実践ルール:現金200万円ルールと一期通貫
1 現金は原則200万円で固定
2 月次の収入で200万円を超えた分は即日インデックスへ投入
3 取り崩し期も同じ思想で、必要な分だけ売却して現金残高を一定に戻す(柔軟運用は可)
市場の上下に合わせないことで、感情バイアスを最小化しています。
今やってはいけないこと
・タイミング投資への浮気
・商品選択の“味変”でリスク構造を崩すこと
引用の要旨:インデックス投資は「個別選別やタイミングをやめ、市場の平均成長を選ぶ」選択。調子が良いときほど別のモノに手を出したくなるが、方針逸脱はリスク。
毎月の買付とインカム(配当・分配)の扱い
・定期積立は18.8万円を自動化
・iDeCo・小規模企業共済も満額で税効率を高める
・S&P500系ETF(1557/1655など)の分配金:今回は手取り合計で約20.7万円相当
→ インカム狙いでなくても、指数連動ETFでも十分に“増配の喜び”を味わえるという実感
収入・家計・税金
今月の収支ポイント
・分配金と児童手当が家計を下支え
・支出59万円のうち約30万円は「自分へのご褒美」(MacBook Air、編集ソフト、Office)
・個人事業税・住民税など税金計54万円の負担が重い月だった
税金スケジュールは年を通じて継続的に発生。キャッシュ計画に“税ラッシュ”を織り込む重要性が強調されました。
副業・事業の状況(個人)
・ブログ+YouTubeの副業収益が伸長し、今月216万円(過去2番目)
・退職時(昨年8月)の約105万円から約2倍へ
・一方で税・社保の負担が大きく、入金有利月(9月・12月)を狙って投資へ回す計画
法人(マイクロ法人)の運用
・法人もNASDAQ100中心で、現金最小
・総資産1342万円、含み益210万円(前月比+51.8万円)
・目標到達につき、来月から入金を停止して“マネーマシン化”(法人内の支出は運用資産から賄う)
・決算は会計ソフト+申告ソフトで自力対応に成功(コスト最適化)
お金の使い方:経験に投資する
・家族旅行(浜名湖)、Jリーグ観戦、博物館巡りなど“記憶に残る支出”を増やす実践
・幸福なお金の使い方の原則(物より経験/ご褒美化/時間を買う/先払い後享受/他者に使う)のうち、最後の「他者に使う」は今後の課題
・ふるさと納税はポイント還元終了前に“冷凍庫キャパ”も考えながら活用(干物・牛タンなど)
趣味の夢(車)とお金感覚
・ロードスターを軸に、アバルト124スパイダー、GRヤリス、スープラ(直6)まで夢が拡張
・“高級品×経費”の一般論:実需・業務関連性・証跡次第で広告宣伝費や車両経費として認められる余地はあるが、最終判断は自己責任かつ専門家と相談が無難
9月相場とこれからの方針
・9月は統計的に弱いとされるが、サンプルは限定的。昨年は上昇
・結局、長期・分散・低コストが王道。上がればハッピー、下がればラッキーの精神で継続
・市場平均の取り分で十分=「樽を知る」。欲張らず着実に資産を積み上げる
本動画から学べる実践ポイント(チェックリスト)
1 ルール化した現金上限(例:200万円)を決め、超過分は即投資
2 積立金額は自動化。可処分が増えたら積立額を先に引き上げる
3 「予想」より「行動」:悲観サムネに反応しない仕組みづくり
4 インカムは“副産物”として楽しむ。分配金は再投資が基本
5 税金カレンダーを作り、納付月のキャッシュ不足を回避
6 経験への支出を計画化。家族の時間を“思い出配当”に変換
まとめ
退職後にフルインベストで資産を増やせた要因は、方針の一貫性と仕組み化(自動積立・現金上限ルール)にあります。市場の騰落に合わせず、投下資金と時間を最大化することが複利の逓増を生みました。これからも長期・分散・低コストを守り、経験への支出で人生の満足度も高めていく──そんな“退屈だけど強い投資”が、結局いちばん再現性が高いと感じさせる内容でした。
コメント