2024年から新NISAがスタートし、多くの人が興味を持つようになりました。
制度の認知度も上がり、「投資を始めてみようかな」と考えている人も増えています。しかし、NISAは誰にとっても万能な制度ではありません。実は、NISAを始めるべきではない人がいるのです。
この記事では、「NISAを始めてはいけない人」の特徴を3つのタイプに分けて詳しく解説していきます。
1. お金がない人
「お金がない人はNISAを始めるべきではない」と言われると、「そんなの当たり前では?」と思うかもしれません。
しかし、ここで言う「お金がない」とは、単に収入が低いということではなく、以下の2つの問題を抱えている人を指します。
- 収入が少なすぎる
- 支出が多すぎる
NISAは長期投資を前提とした制度です。そのため、まずは 貯蓄を確保できる家計管理ができていることが大前提 となります。
家計管理の基本
家計管理の基本として、「収入 – 貯蓄 = 支出」 という考え方があります。つまり、貯蓄を最初に確保し、残ったお金で生活をするのが理想的です。
例えば、月の手取りが20万円の人の場合、
- 家賃などの固定費:10万円(収入の50%)
- 食費・雑費などの変動費:6万円(収入の30%)
- 貯蓄・投資:4万円(収入の20%)
このように、まず 最低20%は貯蓄・投資に回す ことを目標にし、それができない場合は支出を見直す必要があります。
20代はNISAを始めなくてもいい?
特に20代の人は、NISAよりも自己投資を優先すべき場合があります。
例えば、
- ビジネス英語を学ぶ(年収アップの可能性)
- 専門スキルを身につける(転職や副業に活かせる)
このような自己投資は、将来的にリターンが大きくなる可能性があります。20代のうちは「投資するよりも収入を増やすこと」を優先するのも選択肢の一つです。
2. NISAで人生逆転を狙っている人
「NISAで大儲けして一発逆転したい!」と考えている人は、NISAを始めるべきではありません。
投資と投機の違い
- 投資(Investment):長期的に経済成長とともに資産を増やす行為
- 投機(Speculation):短期間での価格変動を利用して利益を狙う行為
NISAは「長期投資向け」の制度であり、短期間で大きな利益を狙うものではありません。
NISAの期待リターン
NISAで人気の全世界株式(オルカン)やS&P500などの長期リターンは 年3%〜7%程度 です。仮に 月3万円を20年間投資 した場合、
- 元本:720万円
- 年5%成長の場合:約1,200万円
- 利益:+500万円
このように、NISAの長期投資は確実に資産を増やす方法ですが、「一発逆転」できるようなものではありません。
3. 国が進めているから逆に怖い人
「NISAは政府が推進している制度だから信用できない」と考える人もいます。
確かに、政府が関与する制度には変更リスクがあります。例えば、
- iDeCoの解約ルール変更議論(将来的に60歳前に引き出せるようになる可能性)
- 年金制度の変更(受給年齢の引き上げなど)
しかし、NISAに関しては、
- 基本的に投資家にデメリットはない(利益が出た場合、税金がかからない)
- 将来的なルール変更の影響は限定的(新しいルールは基本的に「今後の投資」に適用される)
- 非課税のメリットは極めて大きい(通常20.315%の税金がゼロ)
万が一、制度が改悪されたとしても NISAはいつでも引き出せる ため、大きなリスクにはなりにくいのです。
まとめ:NISAはほとんどの人におすすめ
NISAを始めてはいけない3つのタイプを紹介しましたが、実際には「ほとんどの人がNISAを始めるべき」だと言えます。
NISAを始めるべき人の条件
- 安定した収入があり、計画的な貯蓄ができる
- 投資と投機の違いを理解し、堅実な資産運用ができる
- 合理的な判断ができ、感情に振り回されない
これらの条件を満たせば、NISAは 将来に向けた資産形成の強力なツール となります。
これからNISAを始める人へ
NISAを始めるにあたり、
- どの金融商品を選べばいいのか?
- どのくらいの金額を投資すればいいのか?
- どの証券会社で口座を開設すればいいのか?
といった疑問があるかもしれません。
当ブログでは、これらの疑問に答える記事も用意していますので、ぜひチェックしてみてください。
NISAは 私たちが将来のために資産を築くための非常に有効な制度 です。
長期的な視点で賢く活用し、着実に資産を増やしていきましょう!
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