シャープレシオとは何か?
シャープレシオは、投資信託のリスクとリターンのバランスを評価するための指標です。
具体的には、投資をしたときに、どれだけ「お得」だったかを計る方法の一つです。
たとえば、あなたがお小遣いを使って何かを買うとき、お得だったかどうかを考えますよね? 投資も同じで、リスク(リスクっていうのは、お金を失う可能性のこと)を取っても、そのリスクに見合うだけの「お得さ」があるかを見るためにシャープレシオを使います
具体的には、投資のリターンからリスクフリー(無リスク)利率を引いたものを標準偏差(リスクの大きさ)で割った値です。
数値が高いほど、リスクに対して高いリターンを得ていると評価できるため、投資選択の際に非常に役立ちます。
シャープレシオの計算方法
シャープレシオを計算するには、まず投資から得られる利益(リターンと言います)から、全くリスクのない場所にお金を置いたときの利益(例えば、銀行の普通預金の利息)を引きます。
それを、その投資のリスクの大きさで割ります。リスクが大きいほど、数字が大きくなりやすいので、リターンが高くなければ、シャープレシオは低くなります。
より具体的なシャープレシオの計算式は次の通りです
ここで、「安全資産の利子率」とは、例えば国債や無担保コールレートのような、ほとんどリスクのない投資の利率を指します。
シャープレシオが大きいほど、その投資はリスクに対してたくさんお金を稼いでいると言えます。
つまり、リスクをとってもその分たくさん「お得」を得られているわけです。逆に、シャープレシオが小さいと、リスクに比べて得られる「お得」が少ないということになります。
具体例で見るシャープレシオ
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信(2019年リターン32.14%、標準偏差13.9)とiFreeNEXT NASDAQ100インデックス(2019年リターン37.93%、標準偏差17.54)を例に取り、シャープレシオを計算しました。
計算結果、アライアンスバーンスタインはシャープレシオが2.31、iFreeNEXT NASDAQ100はシャープレシオが2.1で、アライアンスバーンスタインの方がリスクに対するリターンが優れていることがわかります。
シャープレシオの活用方法
シャープレシオは1を超える場合、リスクに見合うリターンを提供していると考えられます。
この数値を利用することで、同様の投資商品の中から、より効率的にリターンを提供しているものを選ぶことができます。また、実際の投資決定に役立てる前に、モーニングスターのようなウェブサイトでシャープレシオを確認することができます。
このようにシャープレシオを理解し、活用することで、より賢く投資信託を選ぶことが可能です。動画の詳しい解説と実例を通じて、投資の際の一つの有力な道具としてシャープレシオをぜひご活用ください。
コメント