今回の動画は、投資塾のゆうさんが「成長投資枠の使い方」について詳しく解説しています。
特に年初に一括投資をするべきかどうかという疑問に対して、50年分のS&P500指数のデータを基に分析しています。
この動画は、初心者の方でも分かりやすいように数字や具体例を使って説明しているため、投資のタイミングについて知りたい方にとって非常に参考になる内容です。
以下は、動画の内容を分かりやすくまとめたものです。
成長投資枠と年初一括投資の成否
まず、ゆうさんは年初に一括投資をする投資家が多いことに触れ、その成功と失敗の例を挙げています。
例えば、2021年の1月に240万円を一括投資した場合は成功し、投資家は大きな利益を得ましたが、2022年1月に同額を一括投資していたら失敗し、損失が出てしまいました。
2023年1月は再び成功しています。このように、年初に一括投資を行うことは成功する場合もあれば失敗する場合もあり、タイミングが非常に重要であると指摘しています。
50年分のS&P500のデータ分析
次に、ゆうさんは1974年から2023年の50年分のS&P500指数を基に、一括投資の最適なタイミングを探るためのデータ分析に移ります。
各年の1月から12月までの騰落率をまとめ、その年のどの月に一括投資をすると最も良い結果が得られたかを調査しました。
例えば、1974年の場合、1月に一括投資をしていたら12月末までに30%の利益を得ており、逆に10月に投資していたらプラス8%**という結果になっています。このように、各年の騰落率を積み上げ、10年間の成績を集計していく方法です。
ゆうさんがまず取り上げたのは1974年から1983年の10年間です。この期間では、1月に一括投資をした場合が最も成績が良く、続いて3月、4月が良い結果を残しています。逆に、12月に一括投資をするのは成績が低く、最も悪い結果が出ることが多かったと報告しています。
データから見える一括投資のベストタイミング
次に、1984年から1993年の10年間のデータを見ていきます。
この期間でも、1月に一括投資をした場合が最も成績が良く、特に10年間で6回ベストパフォーマンスを記録しています。逆に、9月は10年中5年でワーストパフォーマンスを記録しており、1月が圧倒的に有利であることが分かりました。
その後の1994年から2003年、2004年から2013年、2014年から2023年のデータでも同様の傾向が見られ、1月に一括投資を行うことが長期的には有利な結果をもたらすことが多いことが分かっています。
特に、50年間の累計成績では、月が45.9%と最も高い成績を記録しており、次いで2月と3月が40%前後、4月が35.8%**という結果でした。
4月以降の成績低下の理由
この50年間のデータから、5月以降に一括投資を行うと成績が急激に悪化することが分かっています。
具体的には、4月までは比較的良好な成績を残すことが多いですが、5月以降は大幅にパフォーマンスが低下します。
例えば、4月に一括投資を行った場合は35.8%の成績でしたが、5月になると25.7%と10ポイント以上も下がります。このため、成長投資枠を使う場合は、遅くとも4月までには投資を完了させることが望ましいと述べています。
-5%ルール投資法
ゆうさんは、過去のデータに基づいた投資タイミングを重視しない投資家に向けて、「-5%ルール投資法」を提案しています。
これは、1月に一括投資をするのではなく、市場が5%下落したタイミングで分割して投資を行う方法です。この方法は市場のボラティリティを利用した戦略であり、ゆうさん自身もこのルールを用いて投資を行う予定であると述べています。
さらに、この「-5%ルール投資法」は、ゆうさんが2024年3月に出版予定の書籍の中でも詳しく解説されており、NISAや積立投資に関する内容も含まれています。彼はこの方法が、成長投資枠を最大限に活用する上で有効な手段であると考えています。
結論とまとめ
今回の動画の結論として、過去50年のデータから得られた最適な一括投資のタイミングは、1月が最も有利であるという結果が示されました。
具体的には、1月に一括投資を行うと、74%の確率でプラスのリターンが得られています。一方、6月やそれ以降に投資を行うと、成績が低下することが多く、例えば6月の勝率は66%、10月の勝率は78%とややリスクが高まります。
また、ゆうさんはベア投資(市場の下落を狙う投資)に対しては否定的な立場を取っており、特に米国株に関しては長期的に見て勝率が高いため、ベア投資のリスクに見合うリターンが得られにくいと述べています。
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