【日本経済】コンサル倒産・廃業が過去最多ペース AI時代に企業と個人が生き残るために必要なこととは?

本記事は、YouTube動画『【日本経済】コンサル倒産・廃業が増加!AIに仕事を奪われる!AI時代に必要なこと』の内容を基に構成しています。

近年、生成AIの急速な普及によって、多くの業界で仕事のあり方が変わり始めています。その中でも注目されているのがコンサルティング業界です。

これまで企業経営のアドバイザーとして成長を続けてきたコンサルティング会社ですが、最近では倒産や廃業が増加していると報じられています。

一見すると「AIに仕事を奪われた」という単純な話に見えます。しかし実際には、業界構造の変化やコロナ禍の終了、DX需要の一巡など、複数の要因が重なっているようです。

今回はコンサルティング業界で何が起きているのか、そしてAI時代に企業や個人が生き残るために必要なことについて詳しく解説します。

目次

コンサルティング業界で倒産・廃業が急増している

2026年1月から5月までに日本国内で発生したコンサルティング業の倒産・休廃業・解散件数は242件となりました。

これは前年同期を約1割上回るペースで推移しており、このままいけば2000年以降で最多となる可能性があるとされています。

このニュースを聞いて、多くの人は「AIによってコンサルタントの仕事が不要になったのではないか」と考えるかもしれません。

確かにAIの影響は存在します。

しかし、それだけで現在の状況を説明することはできません。

まず理解しておかなければならないのは、コンサルティング市場そのものが長年拡大を続けてきたという事実です。

市場が大きくなれば参入企業も増えます。

企業数が増えれば当然ながら競争も激化し、一定数の倒産や廃業が発生するのは自然な現象です。

そのため、現在の増加傾向は業界が成熟していく過程の一部と見ることもできます。

ただし、現場からは「明らかに風向きが変わった」という声も多く聞かれるようになっています。

コロナ特需の終了が大きな打撃になった

コンサルティング業界が苦境に立たされている大きな理由の1つが、コロナ禍の終了です。

新型コロナウイルスの流行期間中、日本政府はさまざまな補助金や助成金制度を設けました。

持続化給付金や雇用調整助成金をはじめ、多くの企業が支援制度を利用しました。

しかし、これらの制度は複雑で手続きも煩雑だったため、多くの企業がコンサルティング会社や専門家に申請代行を依頼しました。

つまり、コロナ禍はコンサル業界にとって大きな追い風だったのです。

企業は制度を理解する必要があり、コンサル会社はそのサポートによって収益を上げることができました。

ところがコロナ禍が終わると、これらの支援制度も次々と終了しました。

結果として、それまで発生していた需要も消滅し、多くのコンサル会社の売上が減少することになったのです。

DX需要もピークを越えた

もう1つの大きな要因として挙げられているのがDX需要の一巡です。

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、企業がデジタル技術を活用して業務効率化や収益改善を進める取り組みを指します。

2010年代後半から中小企業庁なども積極的に推進してきました。

その結果、多くの企業がシステム導入や業務改善を進めるため、コンサルティング会社に支援を求めました。

しかし近年では、DXに積極的な企業の多くがすでに導入を終えています。

もちろん今後もDXは続きますが、以前のような爆発的な需要増加は見込みにくい状況になっています。

つまり、コロナ特需とDX特需という2つの追い風が同時に終わったことになります。

これだけでもコンサル業界にとっては非常に厳しい環境です。

AIが最後の追い打ちになっている

その上で登場したのが生成AIです。

ChatGPTをはじめとするAIツールは、これまでコンサルタントが提供していた情報収集や分析、資料作成などの業務を短時間でこなせるようになりました。

例えば、

「業界分析をしてほしい」

「競合調査をしたい」

「経営改善策を考えてほしい」

といった相談に対して、AIは瞬時に回答を提示します。

もちろん回答の精度には限界がありますが、簡易的な相談レベルであれば十分に実用的です。

その結果、一部の企業では

「わざわざ高額なコンサル会社に依頼しなくてもAIで十分ではないか」

という考え方が広がり始めています。

特に独自性のないサービスしか提供できていない中小のコンサル会社は厳しい状況に追い込まれています。

AIによって代替可能な業務を中心に行っていた企業ほど、今後さらに苦しくなる可能性があります。

そもそもコンサル業界は参入障壁が低かった

コンサルティング業界の特徴として、参入障壁の低さがあります。

医師や弁護士のような国家資格は必要ありません。

許認可も不要です。

大きな設備投資も必要ありません。

極端な話、今日からでも「経営コンサルタント」を名乗ることができます。

そのため、近年は非常に多くの事業者が参入していました。

特にコロナ禍では助成金関連のビジネスが急増し、多くのコンサル会社が誕生しました。

しかし市場環境が変化すると、本当に価値を提供できる企業とそうでない企業の差が明確になります。

今回の淘汰は、ある意味では自然な市場原理が働いているとも言えるでしょう。

AIに相談する企業が増えると何が起こるのか

一方で、コンサル会社が減ればすべてが良くなるわけではありません。

むしろ新たな問題が生まれる可能性があります。

それは企業の意思決定が横並びになることです。

多くの企業が同じAIに同じような質問を投げかけるようになれば、得られる回答も似たものになります。

その結果、多くの企業が同じ戦略を採用し、同じ方向へ進む可能性があります。

これは企業の差別化を難しくする要因になります。

これまではコンサル会社ごとに考え方や手法が異なっていました。

しかしAIが主流になると、誰もが同じ知識へアクセスできるようになります。

その時代に重要になるのは、AIの回答そのものではなく、それをどう活用するかという能力です。

AIを使う側の能力が問われる時代へ

これまでコンサル会社に依存していた企業は少なくありませんでした。

特にサラリーマン経営者の場合、

「コンサル会社がこう言っているから」

という理由で意思決定を行うケースもありました。

しかしAI時代になると、その言い訳は通用しなくなります。

AIはあくまでツールです。

最終的に判断するのは人間です。

ところが今まで自ら考える習慣がなかった企業は、今度はAIの言いなりになる危険性があります。

コンサルの言いなりだった企業が、今度はAIの言いなりになるだけかもしれません。

そうなれば競争力は失われていくでしょう。

本当に重要なのは、

「AIに従うこと」

ではなく、

「AIを使いこなすこと」

です。

AIから得た情報を自社の状況に合わせて解釈し、独自の判断を下せる企業だけが優位性を維持できるようになります。

AI時代に求められる本当の価値とは

AIは知識へのアクセスコストを劇的に下げました。

しかし知識が誰でも手に入るようになったからこそ、人間に求められる価値は変化しています。

これから重要になるのは、

・独自の経験
・現場感覚
・創造性
・意思決定能力
・責任を持って判断する力

です。

AIは情報を整理できますが、責任を取ることはできません。

また、企業の文化や組織の事情、人間関係といった定性的な要素まで完全に理解することもできません。

最終的には人間が考え、人間が決断しなければならないのです。

まとめ

コンサルティング業界で倒産や廃業が増えている背景には、コロナ特需の終了、DX需要の一巡、そして生成AIの普及という複数の要因があります。

特にAIの登場によって、付加価値の低いコンサルサービスは厳しい競争にさらされることになるでしょう。

しかし本質的な問題は、コンサル会社がなくなることではありません。

AI時代において企業や個人が自ら考え、意思決定できるかどうかです。

AIは非常に強力なツールですが、使われる側になるのではなく使いこなす側にならなければなりません。

今後はコンサル会社だけでなく、あらゆる業界で同じことが起こる可能性があります。

知識そのものの価値が下がる時代だからこそ、人間にしかできない判断力や創造性がこれまで以上に重要になっていくでしょう。

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