本記事は、YouTube動画『魅力優待爆誕!高配当も魅力。本日購入銘柄も』の内容を基に構成しています。
株式投資では、企業の成長による株価上昇だけでなく、配当金や株主優待を受け取りながら長期保有する方法も人気があります。特に、配当利回りと優待利回りを合計した「総合利回り」が高い銘柄は、インカムゲインを重視する投資家にとって有力な選択肢となります。
今回の動画では、農薬大手の日本農薬が発表した株主優待制度の新設を中心に、大黒屋ホールディングスの新たな優待制度や、動画投稿者が実際に購入したGunosyについて解説されています。
さらに、大幅増配で注目された三井松島ホールディングス、上昇が続くメガバンク株、金利上昇が逆風となる可能性がある不動産株、値動きの激しいキオクシアホールディングス、好決算を発表したディスコなど、その日の株式市場で注目された銘柄も幅広く取り上げられました。
株主優待だけで銘柄を判断するのではなく、配当、業績、財務、金利環境、業界の将来性まで含めて検討することの重要性が分かる内容となっています。
日本農薬が株主優待制度を新設
今回、最初に紹介されたのは日本農薬です。証券コードは4997で、社名のとおり農薬を中心に事業を展開している企業です。
日本農薬は農薬の研究開発、製造、販売を手掛けており、国内だけでなく海外にも事業を展開しています。農業は人々の生活に欠かせない食料生産を支える産業であり、その生産性や品質を維持するために農薬は重要な役割を担っています。
動画では、日本農薬が7月23日に株主優待制度の新設を発表したことが取り上げられています。
優待内容は、対象となる株主に「全国共通おこめ券」を4枚贈呈するというものです。
全国共通おこめ券は、1枚当たり440円分として利用できるため、4枚で合計1,760円相当となります。
株主優待には、自社商品、カタログギフト、QUOカード、デジタルギフト、商品券など、さまざまな種類があります。そのなかでも、おこめ券は日常生活で利用しやすい実用的な優待の1つです。
全国共通おこめ券とは
全国共通おこめ券は、主に米穀店やスーパーマーケットなどで、お米を購入する際の代金として利用できる商品券です。
名称だけを見ると、お米を購入するときにしか使えないように思えますが、店舗によっては、お米以外の商品を含む会計にも利用できる場合があります。
動画投稿者によると、スーパーマーケットのなかには、お米以外の買い物にも利用できる店舗があり、ドン・キホーテなどでも幅広い商品の支払いに使えるケースがあるとのことです。
ただし、利用できる商品や条件は店舗ごとに異なります。実際に使用する際には、利用予定の店舗で事前に確認した方がよいでしょう。
近年の株主優待では、スマートフォンなどで受け取れるデジタルギフトの採用が増えています。そのようななか、日本農薬があえておこめ券を選んだ点は、農業に関わる企業としての特色を反映した優待と見ることもできます。
農薬メーカーである日本農薬が、食生活に直結するおこめ券を株主優待に採用したことには、国内農業を応援したいという企業姿勢が表れている可能性もあります。
おこめ券優待の実用性が高い理由
株主優待の価値は、金額だけで決まるものではありません。
例えば、自社店舗でしか使えない割引券の場合、生活圏内に店舗がなければ利用が難しくなります。特定の商品しか選べない優待も、株主の好みによっては十分に活用できない可能性があります。
一方、おこめ券は、日常生活に欠かせない食料品の購入に利用できるため、比較的無駄になりにくい優待です。
お米は多くの家庭で継続的に購入される商品です。物価上昇によって食料品価格が上がる局面では、家計負担を軽減する優待としての魅力も高まります。
また、店舗によってはお米以外の支払いにも利用できるため、実質的に商品券に近い感覚で使える場合があります。
動画投稿者は、こうした使いやすさを理由に、QUOカードよりもおこめ券を高く評価していると説明しています。
日本農薬の優待利回りは約1.7%
動画内では、日本農薬の株価をおよそ1,000円として計算した場合、1,760円相当のおこめ券による優待利回りは約1.7%になると説明されています。
優待利回りは、次の計算式で求められます。
優待利回り=年間でもらえる優待の金額÷株式の購入金額×100
仮に株価が1,000円で、100株の保有が優待条件だった場合、投資金額は約10万円です。
1,760円相当の優待を受け取れるとすれば、計算上の優待利回りは約1.76%となります。
株主優待だけで約1.7%の利回りを得られるのであれば、優待銘柄としては比較的魅力的な水準といえます。
ただし、優待利回りが高いことには注意点もあります。
企業にとって株主優待はコストです。おこめ券は自社商品とは異なり、企業側が外部から購入して株主に配布する必要があります。そのため、自社製品を提供する優待よりも、現金に近い費用負担が生じる可能性があります。
動画投稿者は、日本農薬の優待利回りが高いことを評価しながらも、企業側の負担が大きくなれば、将来的に制度の変更や廃止が検討される可能性があると指摘しています。
株主優待は、一度新設されたからといって永久に続くとは限りません。業績悪化や株主数の急増、優待費用の増加などを理由に、条件変更や廃止が行われるケースもあります。
したがって、現在の優待内容だけを前提に、長期間の収益を計算するのは危険です。
継続保有条件を設けた方がよいとの見方
動画では、日本農薬の株主優待について、将来的には1年以上の継続保有条件を設けてもよいのではないかという意見も示されました。
継続保有条件とは、一定期間以上株式を保有した株主だけが優待を受け取れる仕組みです。
例えば、権利確定日の時点で100株を保有しているだけではなく、同一の株主番号で1年以上保有していることなどが条件となります。
企業が継続保有条件を設ける理由の1つは、権利確定日前後だけ株式を保有する短期投資家を減らし、長期株主を増やすことです。
株主優待の権利だけを目的として短期間に売買する投資家が増えると、権利確定日前後の株価が不安定になることがあります。また、優待を受け取る株主数が急増すれば、企業側の負担も大きくなります。
1年以上の継続保有条件があれば、優待費用を抑えながら、長期的に企業を応援する株主を増やしやすくなります。
制度の持続性という観点では、一定の継続保有条件を設けることが、株主と企業の双方にとってプラスになる可能性があります。
日本農薬は配当利回りも魅力
日本農薬の魅力は、株主優待だけではありません。
動画内では、配当利回りが約3.7%あると説明されています。優待利回りの約1.7%と合わせると、総合利回りは約5.4%になります。
総合利回りは、配当利回りと優待利回りを合計したものです。
配当利回りが約3.7%、優待利回りが約1.7%であれば、単純計算で約5.4%となります。
約10万円を投資した場合、税金や株価変動を考慮しなければ、年間で約5,400円相当の配当と優待を受け取れる計算です。
株価が大きく値上がりしなくても、配当と優待を受け取りながら保有できる点は、長期投資家にとって大きな魅力です。
ただし、配当金には通常、約20%の税金がかかります。NISA口座で保有する場合には、一定の条件のもとで配当金や売却益が非課税になりますが、受取方法などによって扱いが異なるため注意が必要です。
また、優待品は現金ではありません。額面どおりに利用できなければ、実質的な価値は下がります。
総合利回りを見る際には、配当と優待を同じ現金収入として単純に考えないことも重要です。
日本農薬の業績と財務状況
動画では、日本農薬の業績についても比較的前向きな評価が示されています。
直近の決算では過去最高益を記録し、今期はさらにそれを上回る予想が示されていると説明されました。売上高も過去最高水準に達しており、事業が拡大している点は評価材料です。
株主優待や高配当が魅力的であっても、本業が悪化していれば長期保有には不安が残ります。
配当金は企業が稼いだ利益などから支払われます。利益が減少すれば、配当の維持が難しくなる可能性があります。
そのため、高配当株を見る際には、現在の配当利回りだけでなく、売上高、営業利益、純利益、配当性向などを確認する必要があります。
日本農薬については、配当性向が極端に高い状態ではないことも、動画内で好材料として挙げられています。
配当性向とは、企業が得た利益のうち、どの程度を配当金として株主に還元しているかを示す指標です。
配当性向が高すぎる場合、利益の大部分を配当に回しているため、業績が少し悪化しただけでも減配される可能性があります。
一方、配当性向に余裕があれば、多少利益が減少しても配当を維持できる可能性があります。
自己資本比率は50%超
日本農薬の自己資本比率は50%を超えており、財務面でも一定の安定感があると評価されています。
自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない自己資本がどの程度を占めているかを示す指標です。
一般的に、自己資本比率が高い企業は借入金への依存度が低く、財務基盤が安定していると判断されやすくなります。
もちろん、適正な自己資本比率は業種によって異なります。金融機関や不動産会社のように借入金を活用するビジネスでは、製造業と単純に比較することはできません。
日本農薬のような製造業で自己資本比率が50%を超えているのであれば、財務面の安心材料の1つになるでしょう。
業績、配当、優待、財務を総合的に見ると、日本農薬はインカムゲインを重視する投資家にとって、検討する価値のある銘柄といえそうです。
農薬業界は食料生産を支える重要産業
日本農薬を検討する際には、農薬業界そのものの特徴も理解しておく必要があります。
農薬は、農作物を害虫、病気、雑草などから守るために使用されます。農業従事者の減少や高齢化が進むなか、限られた人員で生産量を維持するには、農作業の効率化が欠かせません。
農薬は、農作物の収穫量や品質を安定させるうえで重要な役割を担っています。
世界的な人口増加や食料需要の拡大が続けば、農業関連技術への需要も中長期的に伸びる可能性があります。
一方で、農薬業界には独自のリスクもあります。
新しい農薬の研究開発には多額の費用と長い時間が必要です。安全性や環境への影響について厳しい審査を受ける必要があり、規制変更によって特定の製品が販売できなくなる可能性もあります。
原材料価格や為替変動、天候、農作物価格などの影響も受けます。
生活に不可欠な農業を支える業界だからといって、株価や業績が常に安定するわけではありません。
日本農薬の株式を検討する際には、国内外の農薬需要、新製品の開発状況、海外売上高、為替の影響なども確認する必要があります。
PTSでは優待新設を好感して株価が上昇
動画では、株主優待制度の新設発表後、日本農薬の株価がPTSで上昇していることも紹介されました。
PTSとは、証券取引所の通常取引時間外でも株式を売買できる私設取引システムです。
企業が取引終了後に決算や増配、株主優待の新設などを発表すると、その内容を受けてPTSで株価が大きく動くことがあります。
今回の日本農薬についても、実用性の高いおこめ券優待と配当利回りが評価され、買いが集まったと考えられます。
ただし、PTSで株価が上昇したからといって、翌営業日も同じように上昇するとは限りません。
PTSは通常の市場より参加者や売買高が少ないため、価格が大きく動きやすい傾向があります。翌日の通常取引では、利益確定売りが出て株価が下落する可能性もあります。
優待新設のニュースを見て慌てて買うのではなく、株価上昇後の配当利回りや優待利回り、業績とのバランスを改めて計算することが重要です。
大黒屋ホールディングスも株主優待を新設
続いて紹介されたのは、大黒屋ホールディングスです。
大黒屋ホールディングスは、ブランド品や時計、宝飾品などの中古品売買を手掛ける企業です。
動画では、同社が株主優待制度の新設を発表したことが取り上げられました。
優待内容は、一定数以上の株式を半年以上継続保有する株主に対して、3,000円相当の優待を贈呈するというものです。
低位株である大黒屋ホールディングスにとって、3,000円相当の優待は金額面で大きなインパクトがあります。
動画内では、株価が77円前後からPTSで88円前後まで上昇したと説明されています。
仮に1,000株が優待条件で、株価が78円だった場合、必要な投資金額は約7万8,000円です。
その投資金額で3,000円相当の優待を受け取れるのであれば、優待利回りは約3.8%となります。
優待の利用価値が高ければ、個人投資家から大きな注目を集める可能性があります。
大黒屋の優待は利用場所の確認が必要
大黒屋ホールディングスの株主優待については、動画収録時点で具体的な利用場所や条件が十分に分かっていないと説明されています。
大黒屋はブランド品や中古品の販売、買取などを行っています。優待が店舗での商品購入に利用できるのであれば、ブランド品や時計などを購入する人にとっては魅力的です。
一方、利用できる店舗が限られていたり、購入金額に条件が設けられていたりする場合には、額面どおりの価値を得られない可能性があります。
株主優待を評価する際には、金額だけでなく、次のような点を確認する必要があります。
- どの店舗やサービスで利用できるか
- オンラインショップでも利用できるか
- 最低購入金額が設定されているか
- 他の割引券やキャンペーンと併用できるか
- 有効期限はどの程度あるか
- 送料や手数料に利用できるか
利用条件が厳しい場合、3,000円相当と記載されていても、実際の価値は低くなる可能性があります。
正式な優待内容や利用条件を企業の適時開示資料などで確認してから判断することが大切です。
大黒屋は業績面のリスクに注意
大黒屋ホールディングスの優待新設は魅力的に見えますが、動画では業績面への慎重な見方も示されています。
同社は厳しい業績が続いており、今期は持ち直す見込みがあるものの、依然として不透明感が残っていると説明されました。
低位株の場合、少額で多くの株式を購入できるため、値上がりしたときの利益が大きく見えます。
しかし、業績悪化が続けば、株価がさらに下落する可能性があります。株価が低いからといって、それ以上下がらないわけではありません。
また、株主優待を新設した企業が、業績悪化によって短期間で制度を変更・廃止するケースもあります。
優待利回りが高い銘柄ほど、制度を維持できるだけの収益力があるかを慎重に確認する必要があります。
大黒屋ホールディングスについては、既に株式を保有している人にとっては優待新設がプラス材料となりますが、優待だけを目的に新規購入する場合には、業績や財務を理解したうえで判断する必要があるでしょう。
投稿者がGunosyを352円で購入
動画の後半では、投稿者が当日に購入した銘柄としてGunosyが紹介されています。
Gunosyは、ニュース配信アプリ「グノシー」などを展開してきたインターネット企業です。
動画投稿者は、数日前にもGunosyを紹介しており、決算発表や減配などを受けて株価が大きく下落したことに注目していました。
株価は一時17%前後下落した後、翌日には6.3%程度反発しました。そのため、反発した時点では購入を見送ったものの、次の日に再び株価が元の水準近くまで下がったことから、352円で100株購入したと説明しています。
投資金額は約3万5,200円です。
金額としては比較的小さく、仮に株価が大きく下落しても、ポートフォリオ全体への影響を限定しやすい投資といえます。
Gunosy購入の狙いは株価回復の可能性
Gunosyは足元の業績が厳しく、減配も発表されたとされています。
通常、減配は株主にとって悪材料です。配当金を目的に保有している投資家が売却するため、株価が大きく下落することがあります。
一方、悪材料によって株価が大きく下がった後は、業績が回復した場合の上昇余地が大きくなる可能性があります。
動画投稿者は、Gunosyが再び成長の勢いを取り戻した場合、株価が2倍、3倍、さらに5倍や10倍になる可能性もあるのではないかという期待を持って購入しています。
もちろん、これは確実な予想ではありません。
過去に株価が1,000円や3,000円だったからといって、将来も同じ水準まで戻るとは限りません。企業の事業環境や競争力が変化していれば、以前の株価は参考にならない可能性があります。
Gunosyのような業績回復期待銘柄は、大きなリターンを得られる可能性がある一方、業績が回復しなければ株価が長期間低迷するリスクもあります。
DOE導入が配当の支えになる可能性
動画では、GunosyがDOEを設定している点も評価されています。
DOEとは「Dividend on Equity Ratio」の略で、日本語では株主資本配当率と呼ばれます。
DOEは、企業が保有する株主資本に対して、どの程度の配当を支払うかを示す指標です。
一般的な配当性向は、当期純利益に対する配当金の割合で計算されます。そのため、利益が大きく減少すると、配当金も減少しやすくなります。
一方、DOEを基準に配当方針を定めている企業では、単年度の利益だけではなく、蓄積された株主資本を基準に配当額を決定します。
そのため、利益が一時的に落ち込んだ場合でも、一定の配当を維持しやすいという特徴があります。
ただし、DOEを導入しているからといって、配当が必ず維持されるわけではありません。
赤字が長期間続いて株主資本が減少すれば、配当の維持が難しくなる可能性があります。資金繰りや事業投資を優先するために、配当方針が変更されることもあります。
Gunosyについても、DOEだけを根拠に安心するのではなく、本業の回復状況を確認し続ける必要があります。
少額で成長回復に投資する考え方
動画投稿者は、Gunosyを100株だけ購入しています。
業績が安定している高配当株とは異なり、Gunosyには事業回復への期待と不確実性があります。そのような銘柄に大きな資金を集中させると、想定が外れた場合の損失も大きくなります。
一方、少額だけ保有すれば、下落時の損失を限定しながら、業績回復時の値上がりを狙うことができます。
この方法は、投資ポートフォリオの大部分を安定した大型株や高配当株に配分し、一部だけを成長期待銘柄や業績回復銘柄に配分する考え方です。
ただし、少額だからといって企業分析を省略してよいわけではありません。
どのような事業で利益を上げるのか、売上高が回復しているのか、赤字が縮小しているのか、現金を十分に保有しているのかなどを確認する必要があります。
三井松島ホールディングスは大幅増配で急騰
次に紹介されたのは、三井松島ホールディングスです。
同社は大幅な増配を発表し、その内容を好感して株価が大きく上昇しました。
動画では、配当を従来の約2倍に引き上げるほどの大幅増配だったと説明されています。発表後にはストップ高となり、その後も買いが続いていました。
株価が上昇した後でも、配当利回りは約6.6%あると紹介されています。
配当利回りが6%を超える銘柄は、一般的な高配当株と比較しても非常に高い水準です。
しかし、高い配当利回りには注意も必要です。
企業の利益が一時的に増えたことで特別に配当を増やした場合、その水準が翌年以降も続くとは限りません。
大幅増配の理由が、継続的な利益成長によるものなのか、一時的な特別利益や資産売却によるものなのかを確認する必要があります。
また、増配発表後に株価が急騰すると、短期的な過熱感が生まれます。高値で購入した後、利益確定売りによって株価が下落する可能性もあります。
三井松島ホールディングスに注目する場合には、配当額だけでなく、配当方針と今後の利益見通しを確認することが重要です。
メガバンク株の上昇が続く
動画内で特に強い動きを見せている業種として挙げられたのが、銀行株です。
三菱UFJフィナンシャル・グループは当日約2.2%上昇し、上場来高値を更新するような力強い動きを見せていると紹介されました。
三井住友フィナンシャルグループも約1.3%上昇しています。
メガバンク株は、この1年間でも大幅に上昇しており、動画投稿者は非常に強い相場になっていると評価しています。
銀行株が上昇している背景の1つとして、金利上昇への期待があります。
銀行は、預金などで集めた資金を企業や個人に貸し出し、その金利差によって利益を得ています。
金利が極端に低い状況では、貸出金利も低くなり、利ざやを確保しにくくなります。
一方、適度に金利が上昇すれば、貸出金利の上昇によって銀行の収益が改善する可能性があります。
長期間続いた低金利環境から金利のある世界へ移行するという見方が、銀行株への追い風となっていると考えられます。
円安と日銀の利上げ観測
動画では、円安の進行も銀行株上昇の背景として取り上げられています。
円安が急激に進むと、輸入物価が上昇し、食品、エネルギー、原材料などの価格が上がりやすくなります。
物価上昇を抑えるためには、日本銀行が政策金利を引き上げる可能性があります。
日本の金利が上昇すれば、銀行の利ざや改善につながるとの期待から、銀行株が買われやすくなります。
また、日米の金利差が円安要因の1つとされるため、日本の利上げによって金利差が縮小すれば、円安の進行を抑えられる可能性があります。
ただし、金利を引き上げれば必ず円高になるわけではありません。米国の金利や景気、投資家のリスク姿勢、貿易収支など、為替には多くの要因が影響します。
さらに、金利上昇が銀行にとって常にプラスになるとも限りません。
金利が急激に上がると、保有債券の価格が下落したり、住宅ローンや企業融資の延滞が増えたりする可能性があります。
銀行株を検討する際には、単純に利上げだけを見るのではなく、貸出残高、預貸金利ざや、与信費用、保有債券の評価損などを確認することが必要です。
地方銀行や金融関連株も高値更新
メガバンクだけでなく、地方銀行や金融関連銘柄にも買いが広がっていると紹介されています。
動画では、九州フィナンシャルグループ、富山第一銀行、ひろぎんホールディングスなど、複数の金融関連銘柄が年初来高値を更新していると説明されました。
金利上昇への期待が業界全体に広がり、金融株が相場の中心になっている状況です。
動画投稿者は以前から金融株を好み、ポートフォリオにも多く組み入れてきたため、足元の株価上昇によって含み益が大きく増えていると話しています。
ただし、株価上昇時に浮かれすぎないことの重要性も強調しています。
含み益が過去最高を更新すると、その金額が自分の基準になってしまいます。その後、株価が下がって含み益が減ると、依然として利益が出ているにもかかわらず、損をしたように感じることがあります。
これは投資家が陥りやすい心理的な問題です。
高値のときの資産額を基準にせず、投資目的や企業価値を冷静に見続ける必要があります。
売らない投資では値下がり局面への備えが重要
動画投稿者は、基本的に保有株を頻繁に売らない投資方針です。
長期保有では、株価が上昇する時期もあれば、下落する時期もあります。
上昇局面では含み益が増え、投資が簡単に感じられるかもしれません。しかし、相場が反転すれば、それまでの利益が急速に減少する可能性があります。
短期売買であれば、目標価格に達した時点で利益確定する方法もあります。
一方、配当を受け取りながら長期保有する投資では、株価の上下に過度に反応せず、企業の配当能力や事業価値を重視する必要があります。
動画投稿者は、バリュー株投資では短期的な株価変動よりも、配当によるインカムゲインを積み上げて投資元本を回収していく考え方が有効だと説明しています。
ただし、「売らない」と決めることと、企業の悪化を無視することは別です。
業績悪化、財務悪化、減配、競争力の低下など、投資の前提が崩れた場合には、保有を見直す必要があります。
金利上昇が不動産株には逆風
銀行株が金利上昇の恩恵を受けやすい一方、不動産株には逆風となる可能性があります。
不動産会社は、土地や建物の購入、開発に多額の資金を必要とします。そのため、銀行からの借入金や社債などを活用する企業が多くあります。
金利が上昇すると、借入金の利息負担が増えます。
また、住宅ローン金利が上昇すれば、個人が住宅を購入する負担も大きくなります。購入希望者が減れば、マンションや戸建て住宅の販売に影響する可能性があります。
不動産投資では、物件から得られる賃料収入と借入金利の差が重要です。金利が上昇すれば、不動産投資の採算性が低下し、不動産価格にも下落圧力がかかる可能性があります。
動画では、利上げ観測が本格化すれば、不動産関連銘柄がさらに下落する可能性もあると指摘されています。
人口減少も不動産業界の課題
日本の不動産業界には、金利だけでなく、少子高齢化と人口減少という長期的な課題があります。
人口が減少すれば、住宅や商業施設に対する需要が低下する地域が増える可能性があります。
特に地方では、空き家の増加や地価下落が問題となっています。
一方、すべての不動産が同じように下落するわけではありません。
人口や企業が集中する都市部、再開発が進む地域、交通利便性の高い物件などには、引き続き需要が集まる可能性があります。
物流施設、データセンター、ホテル、オフィス、賃貸住宅など、用途によっても市場環境は異なります。
不動産株を選ぶ際には、単純に業界全体を判断するのではなく、企業がどの地域で、どの種類の不動産を保有・開発しているかを確認する必要があります。
ヒューリックは不動産株の代表的な注目銘柄
不動産関連銘柄のなかで、動画投稿者が特に評価しているのがヒューリックです。
ヒューリックは、東京23区を中心に多くの不動産を保有し、賃貸事業や開発事業を展開しています。
駅近物件や好立地のオフィスビルなどを多く保有しており、比較的安定した賃料収入が期待できる企業として知られています。
株主還元にも積極的で、配当と株主優待の両面から個人投資家の人気を集めています。
金利上昇局面では不動産株全体に売りが出る可能性がありますが、財務力や物件の競争力が高い企業は、下落後に投資機会が生まれる可能性もあります。
平和不動産は配当・優待・議決権行使特典が魅力
動画投稿者が前日に購入した銘柄として、平和不動産も紹介されています。
平和不動産は、東京証券取引所や大阪取引所など、証券取引所に関連する建物を保有してきた歴史を持つ不動産会社です。
動画では、平和不動産について、配当利回りが比較的高く、株主優待も用意されていることが紹介されました。
さらに、議決権を行使すると、お菓子の詰め合わせを受け取れる場合があるとの情報も取り上げられています。
配当、株主優待、議決権行使特典の3つを受け取れるのであれば、個人株主にとって魅力的な株主還元となります。
ただし、優待を受け取るには200株が必要とされており、100株だけ保有する場合よりも必要投資金額は大きくなります。
優待のために保有株数を増やす場合には、追加投資によってポートフォリオが特定銘柄に偏りすぎないかも確認する必要があります。
野村不動産ホールディングスも高配当
野村不動産ホールディングスについては、配当利回りが約4.6%あり、直近の株価下落によって投資妙味が高まっている可能性があると紹介されています。
野村不動産ホールディングスは、分譲マンション、戸建て住宅、オフィスビル、商業施設、物流施設など、幅広い不動産事業を展開しています。
金利上昇は逆風になり得ますが、株価が下落すれば配当利回りは上昇します。
重要なのは、株価が安くなった理由が一時的な市場環境によるものなのか、企業の収益力低下によるものなのかを見極めることです。
配当利回りが高く見えても、将来的に減配されれば期待した収益を得られません。
不動産市況、販売戸数、契約進捗、賃貸収入、借入金、金利負担などを総合的に確認する必要があります。
東急不動産や三井不動産にも注目
動画では、東急不動産ホールディングスや三井不動産などの大手不動産株にも触れられています。
大手不動産会社は、オフィス、住宅、商業施設、ホテル、物流施設など、複数の事業を展開しています。
事業が分散されているため、特定分野の不振を別の事業で補える可能性があります。
一方、大規模開発には多額の資金が必要です。金利上昇が続けば、借入コストの増加が利益を圧迫する可能性があります。
銀行株と不動産株は、金利変動によって異なる反応を示すことがあります。
金利上昇で銀行株が上がる一方、不動産株が下がるのであれば、両方を保有することでポートフォリオの値動きをある程度分散できる可能性があります。
ただし、常に逆方向に動くわけではありません。景気悪化が深刻になれば、銀行株と不動産株が同時に下落することもあります。
J-REITも金利上昇で価格が下がりやすい
動画では、不動産投資信託であるJ-REITについても紹介されています。
J-REITは、投資家から集めた資金でオフィスビル、住宅、ホテル、物流施設などを保有し、賃料収入を投資家に分配する仕組みです。
比較的高い分配金利回りを得られることから、インカム投資家に人気があります。
一方、金利が上昇すると、J-REITには複数の逆風が生じます。
まず、借入金の金利負担が増える可能性があります。
次に、安全性が高いとされる国債などの利回りが上昇すると、投資家がJ-REITよりも債券を選ぶ可能性があります。
その結果、J-REIT価格が下落し、分配金利回りが上昇することがあります。
価格下落は保有者にとって損失ですが、新規投資家にとっては高い利回りで購入できる機会になる可能性もあります。
ホテル&レジデンシャル投資法人
動画では、注目するJ-REITとしてホテル&レジデンシャル投資法人が挙げられています。
同投資法人は、名称のとおりホテルや住宅関連の不動産を投資対象としています。
動画投稿者によると、投資口価格が下がっており、利回りが高まっているうえ、ホテルの割引を受けられる投資主優待も用意されているとのことです。
ホテル系J-REITは、旅行需要や訪日外国人旅行者数の影響を受けやすい特徴があります。
宿泊需要が増え、客室単価や稼働率が上昇すれば、収益が改善する可能性があります。
一方、景気後退、感染症、自然災害、国際情勢の悪化などによって旅行需要が落ち込むと、収益が大きく減少する可能性があります。
分配金利回りや優待だけでなく、保有ホテルの立地、稼働率、運営会社、借入金の固定金利比率なども確認する必要があります。
キオクシアホールディングスは約3.7%下落
半導体関連では、キオクシアホールディングスが紹介されました。
当日の株価は約3.7%下落し、一時はプラス圏で推移していたものの、取引終了に向けて売られたと説明されています。
通常、1日で3.7%の下落は大きな値動きです。
しかし、キオクシアは日頃から値動きが大きいため、動画投稿者は3.7%程度の下落が小さく感じられると話しています。
値動きの激しい銘柄では、短期間で大きな利益を得られる可能性がありますが、同じように大きな損失が発生する可能性もあります。
特に半導体メモリー業界は、需要と供給の変化によって製品価格が大きく動く「シリコンサイクル」の影響を受けます。
需要が強く供給が不足すれば価格が上がり、企業利益が急増します。
一方、供給過剰になると価格が下落し、利益が大きく減少する可能性があります。
キオクシアへの投資では、NAND型フラッシュメモリーの価格動向、設備投資、在庫、データセンター需要、スマートフォン需要などを確認する必要があります。
ディスコは3期連続最高益
半導体製造装置関連では、ディスコの決算も取り上げられました。
動画内では、ディスコが増収増益となり、3期連続で最高益を更新したと紹介されています。
上期配当についても42円の増配が示されたと説明されました。
ディスコは、半導体製造工程で使用される切断装置や研削装置などを手掛けています。
半導体は1枚のウエハー上に多数のチップを形成した後、それぞれのチップに分割する必要があります。ディスコの装置や消耗品は、こうした精密加工工程で重要な役割を担っています。
AI向け半導体、データセンター、自動車、スマートフォンなど、幅広い分野で半導体需要が拡大すれば、ディスコの事業にも追い風となる可能性があります。
ただし、半導体関連株は将来の成長期待を織り込んで株価が高くなることがあります。
業績が好調でも、市場予想を下回れば株価が下落する可能性があります。現在の利益だけでなく、受注、出荷見通し、設備投資需要、株価評価などを確認することが重要です。
バリュー株が見直される相場へ
動画の終盤では、直近の市場でバリュー株が再び強くなっていることが前向きに評価されています。
バリュー株とは、企業の利益、資産、配当などに対して株価が割安と考えられる銘柄です。
銀行、商社、鉄鋼、エネルギー、不動産などの成熟企業がバリュー株として扱われることがあります。
一方、将来の高い成長を期待される半導体、AI、インターネット関連企業などは、グロース株として分類されることが多くあります。
相場では、グロース株が強い時期とバリュー株が強い時期が交互に訪れることがあります。
金利が低下する局面では、将来利益の価値が高く評価されやすいため、グロース株が買われやすくなります。
反対に、金利上昇局面では、現在の利益や配当が評価されやすくなり、銀行などのバリュー株が買われることがあります。
動画では、一部の半導体株だけが指数を押し上げる相場から、銀行や高配当株などにも資金が広がることで、相場全体のバランスが改善する可能性があると説明されています。
株主優待銘柄を選ぶ際の注意点
今回紹介された日本農薬や大黒屋ホールディングスのように、株主優待の新設は株価上昇の材料になることがあります。
しかし、優待だけで投資判断をするのは危険です。
株主優待で年間数千円の利益を得ても、株価が数万円下落すれば、優待分を大きく上回る損失になります。
優待銘柄を選ぶ際には、少なくとも次の点を確認する必要があります。
- 本業で安定して利益を出しているか
- 営業キャッシュフローが継続的にプラスか
- 自己資本比率や有利子負債に問題がないか
- 配当性向が高すぎないか
- 優待費用を継続的に負担できるか
- 優待に継続保有条件があるか
- 権利確定後に株価が下落する可能性があるか
特に優待新設直後は、発表を好感して株価が急騰することがあります。
優待利回りは購入価格によって変わります。株価が上昇すれば、優待利回りと配当利回りは低下します。
発表前の株価を基準に魅力を判断するのではなく、実際に購入する時点の株価で利回りを計算することが重要です。
総合利回りだけで判断してはいけない
配当利回りと優待利回りを合計した総合利回りは、銘柄を比較するうえで分かりやすい指標です。
しかし、総合利回りが高いほど優れた投資先であるとは限りません。
株価が業績悪化によって大きく下落すると、計算上の配当利回りは高くなります。
例えば、年間配当が50円の企業の株価が1,000円から500円に下がれば、配当利回りは5%から10%になります。
一見すると魅力が高まったように見えますが、株価下落の原因が深刻な業績悪化であれば、その後に減配される可能性があります。
優待利回りも同様です。
株価が低いほど優待利回りは高くなりますが、企業の財務が悪化していれば、優待制度が廃止される可能性があります。
総合利回りを見る際には、その利回りが持続可能かどうかを考える必要があります。
金利変動による業種ごとの違いを意識する
今回の動画では、金利上昇が銀行株には追い風となる一方、不動産株やJ-REITには逆風となり得ることが解説されています。
このように、同じ株式市場でも、経済環境の変化によって業種ごとの影響は異なります。
金利上昇で恩恵を受けやすいとされる業種には、銀行や保険などがあります。
一方、借入金が多い不動産、電力、通信、成長企業などは、金利負担の増加や株価評価の低下につながる場合があります。
ただし、実際の影響は企業ごとに異なります。
固定金利で長期資金を調達している不動産会社であれば、短期的な金利上昇の影響は限定されるかもしれません。
銀行でも、債券の含み損や貸倒れが増えれば、金利上昇のメリットを打ち消す可能性があります。
経済ニュースを見たときには、「株式市場全体が上がるか下がるか」だけでなく、「どの業種が恩恵を受け、どの業種が不利になるか」を考えることが重要です。
含み益の増減に振り回されないことが大切
動画では、含み益が過去最高になったときこそ、冷静さを保つ必要があると語られています。
株価が上昇すると、自分の投資判断がすべて正しかったように感じることがあります。
しかし、株価上昇には企業の実力だけでなく、市場全体の資金流入や金利、為替、投資家心理なども影響しています。
相場環境が変われば、好調だった銘柄が急落することもあります。
また、含み益は売却するまで確定した利益ではありません。
長期投資では、評価額が大きく上下することを前提に、配当、業績、資産配分を確認しながら保有を続ける必要があります。
毎日の資産額だけを見て一喜一憂すると、株価上昇時に高値で買い増し、下落時に恐怖から売却するという行動につながりやすくなります。
投資目的と保有理由を明確にし、相場が変動しても判断基準を失わないことが重要です。
まとめ
今回の動画では、日本農薬が新設した株主優待を中心に、複数の注目銘柄と市場動向が解説されました。
日本農薬の株主優待は、全国共通おこめ券4枚、合計1,760円相当という実用性の高い内容です。動画内の株価水準では優待利回りが約1.7%、配当利回りが約3.7%とされ、総合利回りは約5.4%になります。
過去最高水準の業績、50%を超える自己資本比率、農業を支える事業内容なども含めると、高配当・優待銘柄として注目される理由があります。
一方、優待費用が企業の負担となり、将来的に制度が変更される可能性には注意が必要です。長期的な制度維持のためには、1年以上の継続保有条件などが導入される可能性も考えられます。
大黒屋ホールディングスも3,000円相当の株主優待を新設しましたが、利用条件や業績面には不透明感があります。優待利回りだけを見て安易に購入せず、財務と収益力を確認する必要があります。
Gunosyについては、動画投稿者が352円で100株購入しました。業績不振と減配によって株価が下落しているものの、事業が回復すれば大きな値上がりが期待できる可能性があります。ただし、回復が実現しないリスクもあるため、少額で投資するという判断が取られています。
市場全体では、金利上昇期待を背景にメガバンクや地方銀行などの金融株が強い動きを見せています。一方、借入金の影響を受けやすい不動産株やJ-REITには逆風が意識されています。
三井松島ホールディングスの大幅増配、ディスコの最高益更新、キオクシアの大きな値動きなど、個別銘柄にも多くの材料が出ています。
株式投資では、株主優待、配当利回り、業績、財務、金利、業界環境を総合的に判断することが重要です。
優待や高配当は魅力的ですが、株価下落や減配、優待廃止のリスクもあります。目先の利回りだけに引かれるのではなく、その還元を企業が長期間続けられるかを確認しながら、冷静に投資判断を行うことが求められます。


コメント