本記事は、YouTube動画『【見逃すな】ゴールドが最高値から”2割超”下落で、今は絶好の買い場?下落の「3つの理由」と今後のシナリオをデータで徹底解説します!』の内容を基に構成しています。
2025年に大幅な上昇を記録したゴールド(金)が、2026年に入って大きく値下がりしています。
動画によると、2025年のゴールド価格は年間で約65%上昇しました。しかし、2026年1月下旬に1トロイオンスあたり5,600ドル前後の最高値を記録した後は下落基調に転じ、10月には4,100ドル台まで値下がりしています。
最高値からの下落率は約26%に達しており、日本国内の金価格も同様に大幅な調整を迎えています。
一方、米国の株式市場では史上最高値を更新する動きが見られ、株式とゴールドの値動きに違いが生じています。
これまでゴールドの購入を検討していた投資家にとって、今回の下落は購入機会に見えるかもしれません。しかし、2割以上の値下がりを目の当たりにすると、さらに下がるのではないかという不安も生まれます。
今回の動画では、ゴールド価格が急落している3つの理由を整理したうえで、長期的な価格を支える要因、過去の暴落との比較、今後の見通し、そして具体的な投資方法について解説しています。
※本記事に掲載する相場データや金融政策に関する数値は、原則として動画内で紹介された2026年10月時点の情報です。最新の市場データを独自に検証したものではありません。
2026年のゴールド価格は最高値から約26%下落
まず、今回のゴールド価格の下落がどれほど大きなものなのか確認しておきます。
動画で紹介されたデータによると、ドル建てのゴールド価格は2026年1月下旬に1トロイオンスあたり5,600ドル前後まで上昇しました。
ところが、その後は下落が続き、10月には4,100ドル台まで値下がりしています。
最高値からの下落率は約26%です。
日本国内でも同様の動きが確認されています。
田中貴金属の店頭販売価格は、2026年3月2日に税込み1gあたり30,305円の最高値を記録した後、10月9日には23,311円まで下落したと紹介されています。
こちらも最高値から約23%の下落です。
ただし、重要なのは、最高値から大きく下がったからといって、必ずしも割安になったとは限らないという点です。
2025年10月中旬に国内金価格が初めて1gあたり23,000円を超えたことを考えると、2026年10月の価格は約1年前の水準に戻ったにすぎません。
さらに、2023年8月には1gあたり10,000円を初めて超えたばかりでした。
つまり、最高値からは2割以上下落しているものの、約3年前と比較すると依然として2倍以上の価格にあります。
この点を踏まえると、今回の下落を単純に「バーゲンセール」と判断することには慎重になる必要があります。
ゴールド価格が急落している3つの理由
動画では、今回の金価格の下落について、大きく3つの要因が重なっていると説明しています。
それが、米国の利上げと長期金利の上昇、ドル高、そしてヘッジファンドなどによる投機マネーの撤退です。
それぞれ詳しく見ていきます。
理由1:米国の利上げと長期金利の上昇
最初の理由は、米国の金融政策の変化です。
米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、2025年秋から年末にかけて3回連続で利下げを実施したと動画では説明しています。
一般的に、金利の低下はゴールドにとって追い風になります。
なぜなら、ゴールドは株式のように配当金を生み出すわけでも、債券のように利息を受け取れるわけでもないからです。
しかし、2026年に入ると状況が変化しました。
動画では、2月末に始まった米国とイランの紛争によってエネルギー価格が高騰し、インフレへの警戒感が強まったことが金融政策の転換につながったと説明しています。
そして9月16日には、FRBが約3年ぶりとなる利上げに踏み切り、政策金利の誘導目標を3.75~4.00%に引き上げたとしています。
さらに、米国の10年国債利回りは10月7日に一時5.35%を超え、2002年以来となる高水準に達したと紹介されています。
金利が上昇すると、利息を生まないゴールドの魅力は相対的に低下します。
例えば、100万円を年利5%の債券に投資した場合、単純計算では年間5万円の利息を受け取れます。
一方、100万円分のゴールドを保有していても、利息を受け取ることはできません。
ゴールドを保有することで、ほかの資産に投資していれば得られた可能性のある利益を手放しているとも考えられます。
このように、ある選択をしたことで失われる別の選択肢の利益を「機会費用」と呼びます。
金利が上昇するほど、ゴールドを保有する機会費用が大きくなるため、金価格には下落圧力がかかりやすくなります。
インフレなのにゴールドが下がる理由とは?
ゴールドは一般的にインフレに強い資産といわれています。
そのため、物価が上昇しているにもかかわらずゴールド価格が下落していることを疑問に感じる方もいるでしょう。
この現象を理解するうえで重要になるのが「実質金利」です。
実質金利とは、名目金利から期待インフレ率を差し引いたものです。
例えば、債券の利回りが5%でも、物価が年間3%上昇するのであれば、実質的な金利はおおむね2%と考えられます。
動画では、米国の10年国債利回りが5%台まで上昇する一方、期待インフレ率は2%台前半にとどまっており、実質金利が高い水準にあることを指摘しています。
つまり、インフレが進んでいても、それを上回るペースで金利が上がっていれば、利息を生む資産の魅力が高まることになります。
これが、インフレ環境でもゴールドが下落する理由の1つです。
ただし、金利の動きだけでゴールド価格が決まるわけではありません。
実際、2022年から2023年にかけてFRBが大幅な利上げを実施した局面でも、その後のゴールド価格は上昇しました。
動画では、この背景に各国中央銀行による大量の金購入があったと説明しています。
理由2:ドル高によるゴールドの需要減少
2つ目の理由は、米ドルの上昇です。
ゴールドは国際市場で主に米ドル建てで取引されています。
そのため、ドル高が進むと、ユーロや円などを保有する投資家にとってゴールドの購入価格が高くなります。
例えば、ドル建ての金価格が変わらなくても、ドルに対して自国通貨が下落すれば、その国の投資家が支払う金額は増えることになります。
このため、一般的にドル高はゴールド価格に対して下落圧力になりやすいとされています。
2026年は米国の金利上昇を背景にドルが買われ、主要通貨に対して約1年ぶりの高水準まで上昇したと動画では紹介されています。
さらに、米国とイランの紛争によって、安全資産としてのドル需要が高まったことも影響したと説明しています。
「有事の金」なのにゴールドが売られた理由
ゴールドには「有事の金」という言葉があります。
戦争や金融危機など、不確実性が高まる局面では安全資産としてゴールドが買われやすいという考え方です。
しかし、実際には危機が発生した直後にゴールドが売られることもあります。
動画によると、今回の紛争が始まってから4月初めまでの約1か月間で、ゴールド価格は約13%下落しました。
3月下旬には、週間下落率が1983年以来の大きさとなったとも紹介されています。
こうした値動きの背景として挙げられているのが「換金売り」です。
金融市場で急激な混乱が発生すると、投資家や金融機関は損失の補填や借入金の返済に備え、現金を確保しようとします。
その際、すぐに売却できる流動性の高い資産が売られることがあります。
ゴールドも例外ではありません。
価格が下落している株式を売る代わりに、比較的換金しやすいゴールドを売却して現金を確保する動きが発生する場合があります。
特に国際金融市場ではドルが広く利用されているため、危機発生時にはドルの現金需要が急激に高まることがあります。
その結果、安全資産であるはずのゴールドが一時的に売られてしまうのです。
リーマンショックやコロナショックでも金価格は下落した
こうした換金売りは、過去の金融危機でも発生しています。
2008年のリーマンショックでは、ゴールド価格は3月の1トロイオンスあたり約1,023ドルから、10月には約692ドルまで下落しました。
下落率は約32%です。
しかし、その後は11月に底を打ち、翌2009年3月までに約40%上昇しました。
米国株式市場が2009年3月に底を打ったことを考えると、ゴールドは株式よりも早く回復に向かったことになります。
2020年のコロナショックでも、ゴールドは一時的に売られました。
しかし、その後は反発し、5か月足らずで当時の史上最高値を更新しています。
このように、危機発生時に一時的な換金売りが発生しても、その後に価格が回復した事例があります。
ただし、過去の危機で早期に回復したからといって、今回も同じように反発するとは限りません。
理由3:ヘッジファンドなど投機マネーの撤退
3つ目の理由は、短期的な利益を狙う投機マネーの撤退です。
ヘッジファンドなどの投資家は、先物取引を利用してゴールドを大量に売買することがあります。
先物取引では、証拠金を利用することで手元資金を上回る規模の取引ができるため、短期間に大きな資金の流れが発生する場合があります。
動画では、2026年夏にかけてヘッジファンドなどの買いポジションが積み上がっていたことを指摘しています。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータとして、8月25日時点の買い越し量は約471トンに達し、過去5年間の平均を約30%上回っていたと紹介されています。
しかし、その後の5週間で買い越し量は約18%減少しました。
9月の1か月間だけで、約84トン分の買い越しが解消された計算になります。
大量の買いポジションが積み上がっていた場合、相場が下落に転じると利益確定や損切りによる売却が集中し、下落が加速することがあります。
今回のゴールド価格の下落も、こうした短期資金の動きによって拡大した可能性があると説明されています。
一方でゴールドETFには資金が流入
興味深いのは、すべての投資家がゴールドを売っているわけではないという点です。
動画によると、ゴールドETFでは2026年4月から6月にかけて約45トンの売却があった一方、9月には約53トンの買いが発生したとされています。
その結果、ETFが保有するゴールドの量は約4年ぶりの高水準に達したと説明しています。
もちろん、ETFの購入者がすべて長期投資家というわけではありません。
しかし、先物市場でヘッジファンドなどの買い越しが減少する一方、ETFでは金保有量が増えていたという点は注目に値します。
動画では、短期的な値動きを重視する投資家が売却する一方、長期保有を目的とする資金が流入しているという構図を指摘しています。
ゴールドを長期的に支える2つの要因
ここまで、ゴールド価格が下落している理由を確認してきました。
しかし、短期的な価格下落と長期的な価値を支える要因は、必ずしも同じではありません。
動画では、ゴールドの長期的な需要を支える要因として、各国中央銀行による購入と、金そのものの希少性を挙げています。
世界の中央銀行による金購入が続いている
ゴールドの需要を考えるうえで重要な存在が、世界各国の中央銀行です。
中央銀行は、自国通貨の安定や国際的な支払いに備えるため、ドルやユーロ、ゴールドなどを外貨準備として保有しています。
近年は、この外貨準備の一部をゴールドに振り向ける動きが強まっています。
動画では、その大きな転機として2022年のロシアによるウクライナ侵攻を挙げています。
侵攻後、米国や欧州などはロシア中央銀行の海外資産を凍結しました。
この出来事によって、ドルやユーロなどで保有する資産には、政治的な判断によって利用を制限されるリスクがあることが改めて認識されました。
一方、自国内で現物保管しているゴールドであれば、外国政府による海外口座の凍結とは異なる性質を持っています。
こうした背景から、新興国を中心にドルへの依存を減らし、外貨準備に占めるゴールドの比率を高める動きが広がっていると説明されています。
動画によると、世界の中央銀行による金購入量は2022年から2024年まで3年連続で年間1,000トンを超えました。
さらに、2026年4月から6月には289トンが購入され、同期間として過去最高の購入量だったと紹介されています。
この期間は金価格が下落していた時期でもあり、価格調整局面で中央銀行による需要が確認されたことになります。
ただし、中央銀行が今後も同じペースで購入を続ける保証はありません。
実際、1990年代には欧州の中央銀行がゴールドを大量に売却し、金価格の長期低迷につながった時期もありました。
1999年には欧州の中央銀行が金の売却量を年間400トン程度に制限する取り決めを結んでいます。
このため、中央銀行の購入ペースが今後も維持されるのかは、金価格の長期的な方向性を考えるうえで重要なポイントとなります。
金は供給量が限られた希少資産
もう1つの要因が、ゴールドそのものの希少性です。
動画によると、人類がこれまでに採掘したゴールドの総量は約22万トンとされています。
これは、1辺が約22mの立方体に収まる程度の量です。
世界中で長い年月をかけて採掘してきたにもかかわらず、金の総量はそれほど多くありません。
さらに、年間の新規採掘量は3,600トン台で、すでに存在する金の総量の2%にも満たないと説明されています。
つまり、ゴールドは供給量が急激に増えにくい資産です。
一方、米ドルなどの法定通貨は、金融政策や経済活動によって供給量が増えることがあります。
動画では、米国政府の債務残高が2017年1月の約20兆ドルから、2026年8月には40兆ドルを突破したことにも言及しています。
政府債務の増加が直ちに通貨価値の下落につながるわけではありませんが、財政や通貨への信認が揺らぐ局面では、供給量が限られたゴールドが注目されることがあります。
1971年に1トロイオンスあたり35ドルだった金価格は、動画で紹介されている2026年10月の4,100ドル台まで、長期的に大きく上昇してきました。
もっとも、金価格は常に右肩上がりで推移してきたわけではありません。
過去には大幅な下落が発生し、最高値を回復するまで数十年かかった事例もあります。
過去の金価格暴落では最高値回復まで28年かかったことも
ゴールドの長期的な価値を考える際には、過去の大きな下落局面を確認しておく必要があります。
動画では、特に1980年と2011年の高値から始まった下落を紹介しています。
1980年の高値から約70%下落したケース
1980年、ゴールド価格は1トロイオンスあたり850ドルの高値を記録しました。
しかし、その後は米国の急激な利上げなどを背景に下落が続き、1999年には253ドルまで値下がりしました。
高値からの下落率は約70%です。
さらに重要なのは、1980年の最高値を回復したのが2008年1月だったという点です。
つまり、元の価格に戻るまで約28年かかったことになります。
ゴールドが長期的に価値を持つ資産であっても、購入する時期によっては非常に長い含み損期間を経験する可能性があることを示しています。
2011年の高値から約45%下落したケース
2011年にも、ゴールドは1トロイオンスあたり1,921ドルまで上昇しました。
しかし、その後はFRBによる金融緩和縮小への警戒感などを背景に下落が始まりました。
2013年には年間で約28%下落し、2015年12月には1,050ドルまで値下がりしています。
最高値からの下落率は約45%です。
このときも、2011年の高値を回復するまで約9年かかりました。
1980年と2011年の事例に共通しているのが、米国の金利上昇とドル高です。
今回の2026年の下落も、こうした過去の局面と似た要因によって発生していると動画では指摘しています。
ただし、当時と現在には大きな違いがあります。
それが中央銀行の動きです。
1990年代には中央銀行が金の売り手となっていましたが、2022年以降は大規模な購入が続いています。
この中央銀行による需要が今後も維持されれば、過去のような長期低迷を回避する支えになる可能性があります。
反対に、購入ペースが鈍化した場合は、価格を支える重要な材料が弱まることになります。
日本の投資家は円高による金価格の下落にも注意
日本でゴールドに投資する場合、米ドル建ての金価格だけでなく為替相場も重要になります。
国内の金価格は、基本的に国際市場のドル建て金価格を円に換算したものを基準として決まるためです。
例えば、ドル建てのゴールド価格が変わらなくても、ドル円相場が円高に動けば、日本円での評価額は下落します。
動画では、1ドル157円から145円まで円高が進んだ場合、ドル建て金価格が変わらなければ円建て価格は約8%下落すると説明しています。
逆に円安が進めば、ドル建てゴールドが下落していても、円建ての価格下落が緩和されることがあります。
実際、2026年の下落率はドル建てで約26%、円建てで約23%と差が生じていました。
動画では、この差について、紛争などを背景にドル高円安が進んだことで、ドル建て金価格の下落が一部相殺されたためと説明しています。
ドル建てでは高値を回復しても円建てでは戻らない場合がある
為替の影響は短期的な値動きだけではありません。
1980年にゴールドが最高値を記録した際、日本国内の価格は1gあたり6,495円に達しました。
その後、ドル建て金価格は2008年に1980年の高値を回復しましたが、円建て価格は大幅な円高の影響を受け、2019年になっても1980年の高値を回復していなかったと動画では紹介されています。
つまり、ドル建て金価格が回復しても、円建てで保有する投資家が同じように利益を得られるとは限りません。
動画では、2026年9月18日に日本銀行が政策金利を1.25%まで引き上げたと紹介し、今後の円高リスクにも言及しています。
仮にゴールド価格の下落と円高が同時に進めば、日本の投資家は両方の影響を受けることになります。
ゴールドは円安への備えとして機能する場合がありますが、為替変動の影響を受けない安全資産ではないことを理解しておく必要があります。
今後の金価格はどうなる?注目したい経済指標と金融政策
今後のゴールド価格を考えるうえで、動画では複数の注目材料を挙げています。
特に重要なのが、米国の金融政策、長期金利、ドル相場、中央銀行の金購入、そしてドル円相場です。
FRBの追加利上げが重要なポイント
動画では、今後の米国の金融政策を判断するための重要な日程として、2026年10月14日の米消費者物価指数(CPI)と、10月27~28日および12月8~9日のFOMCを挙げています。
CPIは米国の物価動向を示す代表的な経済指標です。
インフレが想定以上に強ければ、FRBが高い金利を長く維持したり、追加利上げを実施したりする可能性が意識されます。
一方、インフレが落ち着けば、金利上昇への警戒感が和らぐ可能性があります。
動画では、12月の追加利上げについて、市場が約70%の確率を織り込んでいると紹介しています。
こうした利上げ観測が維持される場合、金利のつかないゴールドには引き続き逆風となる可能性があります。
反対に、追加利上げへの警戒感が後退し、長期金利やドルが下落すれば、ゴールドの反発材料になり得ます。
金価格が上昇するシナリオ
動画の内容を整理すると、ゴールドが上昇しやすくなるのは、米国のインフレ懸念が落ち着き、追加利上げ観測が後退するケースです。
米国の長期金利が低下し、ドル高が一服すれば、ゴールドの相対的な魅力が高まる可能性があります。
そこに各国中央銀行による購入やETFへの資金流入が続けば、需給面でも価格を支える材料になります。
ただし、これらの条件が揃っても、必ず金価格が上昇するわけではありません。
金価格がさらに下落するシナリオ
反対に、インフレが長期化し、FRBが追加利上げを続ける場合は、ゴールドにとって厳しい環境が続く可能性があります。
米国の長期金利がさらに上昇し、ドル高が進めば、金価格には下落圧力がかかりやすくなります。
さらに、ヘッジファンドなどによる先物の買いポジション解消が続けば、短期的な下落が加速することも考えられます。
中央銀行による購入ペースが鈍化した場合には、長期的な需要面でも懸念が生まれます。
日本の投資家にとっては、ここに円高が重なるかどうかも重要になります。
金融機関の年末予想は4,450~5,100ドル程度
動画では、主要金融機関による2026年末のゴールド価格予想にも触れています。
紹介された予想は、1トロイオンスあたり4,450~5,100ドル程度に集まっているとされています。
動画で示された4,100ドル台の価格よりも高い水準を予想する金融機関が多いことになります。
ただし、こうした予想をそのまま信頼することには注意が必要です。
動画によると、2026年前半には6,000ドル前後を予想していた金融機関もありましたが、その後の価格下落を受けて予想が何度も下方修正されたとされています。
市場予想は、新しい経済データや相場環境に応じて変わるものです。
そのため、金融機関の目標価格は将来の価格を保証するものではなく、一定の前提に基づく見通しとして捉える必要があります。
また、動画では短期的な底打ちを判断する材料が十分に揃っていないことも指摘しています。
ヘッジファンドなどの買い越し量は9月に大きく減少したものの、依然として過去5年の平均をやや上回る水準にあると説明されています。
つまり、投機的な買いポジションの解消が完全に終わったとは言い切れない状況です。
最高値から大きく下落したという事実だけで、相場が底を打ったと判断するのは難しいといえます。
ゴールドは今が買い時なのか?
ここまでの内容を踏まえると、ゴールドには価格を支える材料と、さらに下落するリスクの両方が存在しています。
動画では、長期的な需要を支える要因は残っているものの、短期的な底打ちを判断するのは難しいという見方を示しています。
そのうえで、一度に大きな金額を投資するのではなく、時間を分けて購入する考え方を紹介しています。
ゴールドを保有していない場合
動画では、ゴールドをまだ保有していない投資家について、資産全体の5~10%程度を1つの目安として、目標の保有比率を決める方法を紹介しています。
例えば、金融資産が1,000万円ある場合、5%なら50万円、10%なら100万円です。
ただし、これは動画内で示された配分例であり、すべての投資家に適した比率というわけではありません。
ゴールドを保有する目的や株式などの保有状況、今後の支出予定によって適切な割合は変わります。
一度に購入するのが不安な場合には、数か月に分けて少しずつ購入する方法も考えられます。
この方法であれば、購入後にさらに価格が下落した場合でも、残りの資金を使って買い付けることができます。
ただし、分割購入は損失を防ぐ方法ではなく、購入価格や投資時期を分散させるための手段です。
すでに十分な量のゴールドを保有している場合
一方、すでに目標とする比率までゴールドを保有している場合には、価格が下落したからといって無理に買い増す必要はないと動画では説明しています。
例えば、金融資産の10%をゴールドで保有すると決めており、現在もその比率を維持しているのであれば、追加購入を急ぐ理由はありません。
価格下落によってゴールドの比率が目標を下回った場合に、その分だけ買い足す方法もあります。
これはリバランスと呼ばれる資産配分の調整方法です。
相場予想に頼りすぎず、あらかじめ決めた配分を基準に投資判断を行える点が特徴です。
高値で購入して含み損を抱えている場合
2026年初めから春先にかけての高値圏でゴールドを購入し、現在含み損を抱えている投資家もいるでしょう。
この場合、動画では購入価格だけを基準に判断するのではなく、ゴールドを保有している目的や資産全体に占める比率を確認することが重要だと説明しています。
長期的な資産分散を目的として購入しており、その目的が変わっていないのであれば、短期的な価格下落だけを理由に売却する必要があるとは限りません。
一方、含み損を早く取り戻したいという理由だけで買い増しを繰り返すと、ゴールドへの投資比率が過度に高くなる可能性があります。
その状態でさらに価格が下落した場合、資産全体に与える影響も大きくなります。
重要なのは、含み損を解消することだけを目的にするのではなく、当初の投資方針や資金計画に照らして判断することです。
ゴールドに投資する3つの方法を比較
ゴールドへの投資方法には、現物や純金積立、ETF、投資信託などがあります。
動画では、それぞれの特徴とメリット・デメリットが紹介されています。
1. 現物の金・純金積立
最初の方法は、金地金などの現物を購入する方法です。
純金積立であれば、毎月一定の金額で少しずつ購入することもできます。
田中貴金属のほか、楽天証券やSBI証券などでも純金積立サービスが提供されており、動画ではネット証券なら月1,000円から始められると紹介されています。
現物の金を保有する最大の特徴は、金そのものを資産として持てることです。
サービスによっては、積み立てた金を一定の条件で金地金として引き出すこともできます。
また、金そのものは誰かの債務ではないため、債券の発行体が破綻するような信用リスクとは異なる性質を持っています。
一方で、購入時の手数料や売買価格の差、保管費用などが発生する場合があります。
また、純金積立そのものはNISAの対象ではありません。
個人が現物の金を売却して利益を得た場合、一般的には譲渡所得として総合課税の対象になります。ただし、具体的な税務上の扱いは取引形態や保有期間などによって異なります。
動画では、手数料や税制面を重視する場合には、現物や純金積立よりもETFなどを検討する考え方が示されています。
2. ゴールドETF
2つ目は、ゴールドETFを利用する方法です。
ETFとは上場投資信託のことで、証券取引所に上場しており、株式と同じように市場で売買できます。
動画では、代表的な商品として次の2つを紹介しています。
- 純金上場信託(1540):通称「金の果実」
- iシェアーズ ゴールド ETF(314A)
純金上場信託(1540)は、国内で金の現物を保管する仕組みを持つETFです。
一定の条件を満たせば、保有する受益権を金地金と交換できる仕組みもあります。
ETFの大きなメリットは、株式市場が開いている時間に売買できることです。
価格を確認しながら、自分のタイミングで購入や売却を行えます。
ただし、ETFの市場価格は必ずしも裏付けとなる金の価値と完全に一致するわけではありません。
市場で買い注文が集中すると、本来の資産価値よりも高い価格で取引される場合があります。
こうした現象はプレミアム、あるいは価格の乖離と呼ばれます。
そのため、購入時には市場価格だけでなく、基準価額や金価格との乖離にも注意する必要があります。
また、自動積立への対応は証券会社や商品によって異なります。
3. ゴールド投資信託
3つ目は、金価格に連動する投資信託です。
動画では、代表的な商品としてSBI・iシェアーズ・ゴールドファンドや三菱UFJ純金ファンドを紹介しています。
投資信託のメリットは、少額から定期的に購入しやすいことです。
証券会社や商品によっては100円から購入でき、自動積立にも対応しています。
一度積立設定をすれば、購入のたびに自分で注文を出す必要がありません。
一方、商品ごとに運用コストが異なることには注意が必要です。
動画では、SBI・iシェアーズ・ゴールドファンドのコストが年0.1838%程度であるのに対して、三菱UFJ純金ファンドは年0.99%程度と紹介されています。
両者には5倍以上の差があります。
投資信託を長期間保有する場合、こうしたコストの違いは運用結果に影響します。
そのため、購入前には信託報酬だけでなく、実質的な運用コスト、為替ヘッジの有無、投資対象なども確認することが重要です。
新NISAでゴールドを買うべきなのか?
ゴールドに投資する際には、新NISAを利用するかどうかも検討する必要があります。
新NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠があります。
ゴールド関連の商品について、動画ではNISAで購入する場合は成長投資枠を利用すると説明しています。
ただし、すべてのゴールドETFや投資信託がNISAの対象になるわけではありません。
対象商品であるかどうかは、商品や証券会社によって確認する必要があります。
NISAの非課税枠をゴールドに使うメリットとデメリット
NISAのメリットは、対象商品の売却益などが非課税になることです。
通常の課税口座では、上場株式や投資信託の売却益などに原則20.315%の税金がかかります。
一方、NISA口座で対象商品を売却して利益が出た場合、その利益は非課税になります。
例えば、投資した100万円が150万円に増えた場合、利益は50万円です。
通常の課税口座では、単純計算で約10万1,575円の税金が発生しますが、NISAであればこの税負担がありません。
ただし、NISAの投資枠には上限があります。
成長投資枠をゴールドに使う場合、その分だけ株式などに利用できる枠が減ることになります。
動画では、長期的な値上がりを期待する株式をNISAの中心に据え、ゴールドは課税口座で保有するという考え方も紹介しています。
もっとも、株式の方が必ず大きく値上がりするわけではありません。
NISA枠に余裕がある場合や、非課税での金投資を重視する場合には、ゴールド関連商品を成長投資枠で保有する選択肢もあります。
動画投稿者は今ゴールドを買い増しするのか?
動画の後半では、投稿者自身の投資方針についても説明されています。
投稿者はすでにゴールドETFを長期保有していますが、今回の下落局面では買い増しを考えていないと述べています。
その理由は、ゴールドを短期的な値上がりを狙う資産ではなく、長期的な資産防衛のための資産として位置付けているためです。
また、すでにポートフォリオに占める貴金属の割合が大きく、追加購入によってさらに比率を高める必要性を感じていないと説明しています。
新NISAの非課税枠についても、主に株式への投資に利用する方針を示しています。
一方で、今後ゴールドがさらに大幅に下落した場合には、買い増しを再検討する可能性があるとも述べています。
つまり、今回の値下がりが大きいからといって、すぐに追加購入するという考え方ではありません。
資産全体の配分を基準に、必要がある場合に購入を検討するという姿勢です。
また、動画では長期投資とは別に、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を用いた短期取引にも触れています。
ただし、相場の変動が大きい局面は利益を狙える可能性がある一方、損失が拡大するリスクもあります。
長期的な資産保全としてのゴールド投資と、短期的な売買による利益追求は、それぞれ目的やリスクが異なる投資方法として考える必要があります。
まとめ:ゴールドは2割以上下落したが、長期的な需要は残っている
2026年のゴールド価格は、年初の最高値から約26%下落する大きな調整局面を迎えています。
動画では、今回の下落について、米国の利上げと長期金利の上昇、ドル高、そしてヘッジファンドなどの投機マネーの撤退という3つの要因が重なったことが大きいと説明しています。
特に、金利が上昇すると利息を生まないゴールドの相対的な魅力が低下するという点は、今後の価格動向を考えるうえでも重要です。
一方、長期的には各国中央銀行による金購入や、供給量が限られているというゴールドの希少性が需要を支える要因として挙げられています。
ただし、過去には金価格が最高値から約70%下落し、回復まで28年かかった事例もあります。
そのため、ゴールドが長期的に価値を持つ資産であることと、現在の価格が割安であることは分けて考える必要があります。
また、日本の投資家にとっては為替の影響も無視できません。ドル建ての金価格が上昇しても、円高が進めば円建ての投資収益が抑えられる場合があります。
今回の動画で特に重要なのは、ゴールドが買い時かどうかを相場予想だけで判断するのではなく、資産全体に占める保有比率や投資目的を基準に考えるという点です。
まだゴールドを保有していない場合には、あらかじめ目標とする比率を決め、時間を分けて購入する方法があります。
一方、すでに十分な割合を保有している場合には、価格が下がったからといって無理に買い増す必要はありません。
今後はFRBの金融政策や米国の長期金利、ドル相場、中央銀行の購入動向などが注目材料となります。
ゴールドが最高値から大きく下落したことは事実ですが、それだけで絶好の買い場になったと断定することはできません。
短期的にはさらなる下落の可能性も考えながら、長期的な投資目的と資産配分に基づいて判断することが重要といえるでしょう。


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