半導体株が一斉急落!東京エレクトロン・キオクシア・ディスコに何が起きた?ラムリサーチ好決算でも売られる理由と今後の株価見通し

本記事は、YouTube動画『半導体株 どうしたん?』の内容を基に構成しています。

日本の株式市場で半導体関連株を中心とした大幅な下落が発生しています。東京エレクトロンやキオクシア、TOWA、オルガノなどが大きく売られ、一部の銘柄では年初来安値を更新しました。

今回の下落で注目されているのが、米国の半導体製造装置大手ラムリサーチの決算です。同社は売上高、営業利益ともに大幅な増加を記録したものの、株式市場では材料出尽くしと受け止められ、株価が急落しました。

好業績にもかかわらず株価が下がるという、一見すると矛盾した動きが半導体セクター全体に広がっています。

また、半導体株以外でも日産自動車が2009年以来の安値圏に下落し、ニデックには上場廃止リスクが意識されています。高配当株として知られるディップも業績悪化によって大きく売られるなど、個別銘柄にも厳しい状況が続いています。

今回は、半導体関連株の急落を中心に、各企業の業績や株価の動向、そして今後の日本株市場を左右する重要なイベントについて詳しく解説します。

目次

半導体関連株が一斉急落!好業績でも株価が下がる異常な状況

今回の株式市場では、AI関連株や半導体関連株への売りが目立っています。

特に半導体製造装置メーカーや、その製造工程に関連する企業の下落が大きく、企業業績が堅調であっても株価が売られる展開となりました。

通常、企業の売上高や利益が増加すれば株価にはプラス材料となります。しかし、株価は現在の業績だけで決まるわけではありません。

投資家が将来の成長をどこまで期待しているのか、現在の株価がその成長をどの程度織り込んでいるのかによって、決算発表後の値動きは大きく変わります。

今回の半導体株の下落は、そうした市場の期待と企業業績の関係を考えるうえで重要な事例といえます。

フジクラが6.19%下落、再び4,000円割れが視野に

AI関連銘柄として注目されてきたフジクラは、この日の取引で6.19%下落しました。

株価は再び4,000円割れを試す水準まで下がっています。

フジクラはデータセンター向けの光ファイバーや通信関連製品などを手掛けており、AI向けインフラ投資の拡大による恩恵が期待されてきました。

しかし、AI関連株全体に利益確定売りが広がるなか、同社も厳しい値動きとなっています。

動画では、最近の相場ですでに2回ほど4,000円を割り込む場面があり、今回もその水準に接近していると説明されています。

4,000円という節目の価格を維持できるかどうかが、短期的な注目点となります。

キオクシアは6.77%安、7月の安値に接近

半導体メモリー大手のキオクシアも大幅に下落しました。

この日の下落率は6.77%で、これまで下値支持線として意識されていた13,000円を割り込んでいます。

次に注目されるのが、7月につけた10,026円という安値です。

キオクシアはNAND型フラッシュメモリーを主力とする企業であり、データセンター向け需要やメモリー半導体の市況によって業績が大きく変動する特徴があります。

動画では、信用買い残が以前より減少している点にも言及されています。

信用買い残が多い銘柄では、株価下落時に含み損を抱えた投資家の売りが追加的な下落要因となる場合があります。

今回、信用買い残が減少していることから、すでに一定数の投資家が損切りを実施した可能性があると分析しています。

ただし、信用買い残の減少だけで需給環境が改善したと判断することはできません。今後も株価と売買動向を確認する必要があります。

オルガノとTOWAが年初来安値を更新!業績好調でも売られる理由

今回の半導体関連株の下落で特徴的なのは、業績が比較的堅調な企業まで年初来安値を更新していることです。

特にオルガノとTOWAの値動きは、投資家の半導体セクターに対する警戒感を示しています。

オルガノは半導体向け超純水設備で成長も株価が低迷

オルガノは、水処理技術を中心とした事業を展開する企業です。

半導体工場では、シリコンウエハーなどを洗浄するために極めて純度の高い「超純水」が必要になります。

オルガノは、この超純水を製造する設備を手掛けており、半導体工場の新設や設備投資の拡大による恩恵を受ける企業の1つです。

動画によれば、同社の売上高のおよそ25%が台湾の半導体大手TSMCに関連しています。

また、動画で紹介された株価指標はPER17.7倍、配当利回り1.91%となっています。

PERとは株価収益率のことで、株価が企業の1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す指標です。

業績面では最高益を見込んでおり、第1四半期の実績も特に大きな問題があったわけではありません。

それにもかかわらず、株価は年初来安値を更新しています。

動画では、半導体関連株全体に売りが広がっているため、企業単独の業績とは関係なく売られている可能性が指摘されています。

こうした局面では、良好な業績が株価の下支えとして十分に機能しないことがあります。

TOWAは売上高2倍、営業黒字転換でも6.96%下落

半導体製造装置メーカーのTOWAも、年初来安値を更新しました。

この日の株価は6.96%下落し、2,000円を割り込んでいます。

動画で紹介された株価指標は、PER21.1倍、配当利回り1.22%です。

TOWAは半導体のパッケージング工程などで使用される装置を製造する企業です。

半導体の高性能化に伴い、チップを保護したり、複数の半導体を高度に組み合わせたりする後工程の重要性が高まっています。

同社の業績は、そうした半導体製造技術の進展を背景に拡大しています。

動画によれば、第1四半期の売上高は前年同期比で約2倍となり、営業利益は22億円を計上して黒字転換しました。

通期業績も過去最高益に迫る勢いとされています。

それでも株価が大きく下落していることから、現在の半導体関連株では業績よりも投資家のリスク回避姿勢が強く影響している可能性があります。

半導体株急落の原因はラムリサーチ?好決算でも株価が8%下落

今回の半導体セクターの下落について、動画で特に重要な要因として取り上げられているのが、米国のラムリサーチの決算です。

ラムリサーチは世界的な半導体製造装置メーカーであり、日本の東京エレクトロンなどと事業領域が重なる部分があります。

そのため、同社の業績や株価の動向は、日本の半導体製造装置関連株にも影響を与えやすいと考えられます。

ラムリサーチの売上高は54.4%増、営業利益は79.5%増

ラムリサーチの決算は、数字だけを見ると非常に好調でした。

動画で紹介された決算内容によれば、売上高は前年同期比54.4%増、営業利益は79.5%増となっています。

営業利益率も前年の34.4%から40%へと改善しました。

営業利益率は売上高に対する営業利益の割合を示す指標であり、40%という水準は高い収益性を意味します。

つまり、企業の売上規模が大きく拡大しただけでなく、利益を生み出す能力も向上していることになります。

しかし、市場の反応は厳しいものでした。

動画収録時点のプレマーケットでは、ラムリサーチの株価が約8%下落していたと説明されています。

好決算にもかかわらず、なぜ株価が急落したのでしょうか。

好決算でも「材料出尽くし」で売られる仕組み

今回の下落について、動画では「材料出尽くし」の可能性が指摘されています。

材料出尽くしとは、企業にとって良いニュースが発表されたにもかかわらず、その内容がすでに株価に織り込まれていたため、利益確定売りが広がる現象です。

例えば、投資家が企業の利益成長率100%を期待していた場合、実際に80%の増益を達成しても、期待に届かなかったとして株価が下落することがあります。

重要なのは、業績が良いか悪いかという絶対的な評価だけではありません。

市場が事前にどの程度の成長を期待していたかという相対的な評価も、株価を大きく左右します。

今回のラムリサーチも、売上高や利益は大きく伸びていたものの、市場の高い期待を十分に上回れなかった可能性があります。

動画では、プレマーケットでの株価が240ドル前後となり、5月ごろの安値に接近していると説明されています。

こうした米国半導体株の下落が、日本の関連銘柄にも連想売りを引き起こした可能性があります。

中国向け売上高の減少見通しも投資家の警戒材料に

ラムリサーチの決算では、中国向け事業の先行きにも注目が集まりました。

動画で紹介された地域別売上高構成比は、中国35%、韓国20%、台湾18%、日本9%となっています。

中国は同社にとって最大の市場であり、売上高の約3分の1を占めています。

ところが、会社側は12月四半期に中国向け売上高の構成比が前四半期より大きく低下する見通しを示しました。

その背景には、中国現地企業による半導体設備投資の減少があります。

一方、中国国内で事業を展開する外国企業の設備投資については、比較的底堅い状況が続いていると説明されています。

中国では半導体産業の国産化が進められてきましたが、設備投資が常に拡大し続けるわけではありません。

また、米中間の半導体技術をめぐる輸出規制や政策変更も、設備投資の判断に影響する要因となります。

こうした状況のなかで、中国市場への依存度が高いラムリサーチの成長鈍化が警戒された可能性があります。

ただし、今回の株価下落について、材料出尽くしと中国向け投資の減少見通しがそれぞれどの程度影響したのかを正確に分けることは困難です。

東京エレクトロンも6.99%急落!米国半導体株から連想売り

ラムリサーチの下落は、日本の半導体製造装置大手である東京エレクトロンにも影響したと考えられます。

東京エレクトロンは、この日の取引で6.99%下落しました。

動画では、売買代金が前日より増加していることから、ラムリサーチの株価下落を受けた連想売りが広がっている可能性が指摘されています。

連想売りとは、ある企業や業界で悪材料が発生した際、同じ事業を展開する企業や関連銘柄にも売りが波及する現象です。

ラムリサーチと東京エレクトロンは、ともに半導体製造装置を手掛ける世界的な企業です。

そのため、ラムリサーチの決算で中国向け設備投資の減少が示唆されれば、東京エレクトロンについても同様の影響を懸念する投資家が出てきます。

ただし、両社の製品構成や顧客構成は完全に同じではありません。

ラムリサーチの業績見通しが、そのまま東京エレクトロンの業績に当てはまるとは限らない点には注意が必要です。

今後は東京エレクトロン自身の決算や受注動向を確認し、実際に成長鈍化が起きているのかを判断することが重要となります。

ディスコは好決算を発表!営業利益52.3%増で配当も増額

半導体製造装置関連株が売られるなか、国内大手のディスコも決算を発表しました。

動画では、ディスコの決算については非常に良好な内容だったと評価しています。

ディスコの営業利益率は47.4%に到達

ディスコの第2四半期実績は、売上高が前年同期比36.4%増、営業利益が52.3%増となりました。

営業利益率は47.4%に達し、動画で紹介されたラムリサーチの40%を上回っています。

ディスコは半導体ウエハーの切断や研削、研磨に関連する精密加工装置を手掛けています。

こうした装置は半導体を製造するうえで重要な役割を果たしており、高精度な加工技術が同社の競争力を支えています。

さらに、今回の決算では上期の配当を15円増額しています。

利益成長だけでなく、株主還元の拡充も確認できる決算となりました。

株価5万円が重要な節目に

ディスコの株価について、動画では5万円という水準が注目されています。

過去には7月と9月に5万円を割り込む場面がありましたが、その後は買いが入り、株価が反発しました。

つまり、5万円前後がこれまでの相場で一定の下値支持線として機能してきたことになります。

今後、好決算にもかかわらず材料出尽くしとして売られ、再び5万円を割り込むような展開になれば、投資家がどのように反応するかが焦点となります。

動画では、好業績の企業であることから、下落した場合に買いが入る可能性にも言及しています。

もっとも、過去に反発した価格帯が将来も必ず下値支持線として機能するわけではありません。

半導体株全体の売り圧力が強い局面では、これまで意識されていた支持線を割り込む可能性もあります。

日産自動車が2009年以来の安値!指数除外懸念とEV補助金削減が直撃

半導体関連株以外でも、大きく売られている銘柄があります。

その代表例が日産自動車です。

日産株は4営業日連続で下落し、2009年以来の安値圏まで売り込まれました。

動画では、PERが47倍となっていることも紹介されています。

この大幅な下落には、主に2つの要因があると説明されています。

MSCI指数からの除外候補として浮上

1つ目は、MSCIの株価指数から除外される可能性です。

MSCIは、世界の機関投資家が運用指標として利用する株価指数を算出する企業です。

MSCI指数に連動する投資信託やETFは、指数の構成銘柄を一定のルールに従って保有しています。

そのため、ある企業が指数から除外されると、指数連動型ファンドが保有株を売却する必要が生じる場合があります。

動画によれば、国内大手証券会社が日産をMSCI指数の除外候補として挙げたことから、将来的な株式売却への懸念が広がりました。

実際に除外が決定したわけではなく、あくまで候補として挙げられた段階ですが、株価の下押し材料になったと考えられます。

EV補助金の減額方針も悪材料に

2つ目は、電気自動車(EV)に対する補助金の変更です。

動画によれば、経済産業省が21日、翌年1月以降に新車登録するEVを対象として補助額を減額する方針を発表しました。

日産はリーフをはじめ、EVの開発と販売に経営資源を投入してきた自動車メーカーです。

EV購入時の補助金が減少すれば、消費者の実質的な購入負担が増えることになります。

その結果、EV販売への悪影響を懸念する見方が広がったと説明されています。

指数除外懸念とEV補助金削減という2つの材料が重なり、日産株の下落圧力が強まった形です。

ニデックは上場廃止リスクを警戒!東京証券取引所の審査が焦点

モーター大手のニデックも厳しい株価推移となっています。

動画では、この日の株価が2.67%下落し、年初来安値を更新したと紹介されています。

PERは19.7倍となっています。

長期チャートでは2016年ごろの株価水準まで下落しており、投資家の警戒感が強まっている状況です。

内部管理体制への懸念が株価を圧迫

ニデックについては、企業の内部管理体制や監査に関する問題が注目されています。

動画では、監査法人による意見不表明が2年連続となったことに触れ、極めて異例の状況だと説明しています。

監査法人の意見不表明とは、財務諸表について監査意見を表明するための十分な証拠を得られないなどの理由により、監査意見を示さないことです。

これは単純に赤字であることとは異なり、財務情報の信頼性や企業統治に関わる重要な問題となります。

動画によれば、10月28日前後に東京証券取引所による審査が予定されており、内部管理体制の改善が十分でないと判断された場合には、上場廃止の可能性があるとされています。

ただし、審査が行われることと、実際に上場廃止が決定することは別の問題です。

審査結果次第では大きな株価変動も

動画では、審査結果によって株価が大きく動く可能性にも言及しています。

現在の株価には、企業の内部管理体制に対する警戒感が相当程度織り込まれている可能性があります。

仮に改善に向けた前向きな判断が示されれば、買い戻しによる反発が発生することも考えられます。

一方で、否定的な判断が示された場合には、さらなる株価下落や流動性の悪化を招くおそれがあります。

いわゆるイベント前の思惑的な売買が発生しやすい局面ですが、企業価値だけでなく上場維持に関わるリスクが存在するため、通常の株式投資以上に慎重な判断が必要となります。

ディップが6年ぶり安値!配当利回り6.71%でも買われない理由

人材サービス企業のディップも、今回の動画で注目された銘柄です。

ディップの株価は年初来安値を更新し、2020年のコロナショック時につけた安値を下回る水準まで下落しました。

動画では、およそ6年ぶりの安値と説明されています。

さらに注目されるのが、6.71%という高い配当利回りです。

一般的には魅力的に見える水準ですが、それでも株価には強い売り圧力がかかっています。

インディードとの競争激化が業績を直撃

ディップは「バイトル」などの求人情報サービスを展開する企業です。

しかし、求人広告市場では競争が激しくなっており、特にリクルートグループのIndeed(インディード)との競争が経営上の課題となっています。

動画によれば、ディップの決算資料には競合他社との厳しい競争環境について言及があり、かつてないほど難しい事業環境に直面していると説明されています。

業績面では、売上高が12%減少し、利益は60%減少しました。

さらに、10月13日に発表した決算では、最終利益の見通しを従来の27億円の赤字から7億円の黒字へ下方修正したと紹介されています。

利益を確保できる見通しは残っているものの、従来予想から大幅な減益となったことが投資家の警戒感につながっています。

モルガン・スタンレーが目標株価を1,900円から800円へ引き下げ

業績悪化を受け、モルガン・スタンレーMUFG証券はディップの目標株価を引き下げました。

動画によれば、従来の1,900円から800円へと大幅に変更しています。

このような大きな目標株価の引き下げは、将来の収益見通しに対する評価が相当厳しくなったことを示しています。

さらに問題視されているのが、ディップの配当政策です。

同社は累進配当を掲げていますが、今回の業績悪化を受けて、その持続可能性についても懸念が示されています。

累進配当とは、原則として配当を減らさず、維持または増額していくことを目指す方針です。

ただし、利益の減少が長期化した場合には、その方針を維持することが難しくなる可能性があります。

財務状況は直ちに危機的ではないが、利益回復が重要

動画では、ディップの財務内容についても分析しています。

同社には約200億円の流動資産があり、流動負債と固定負債を合わせた負債総額は約100億円と説明されています。

この数字だけを見ると、短期的な支払い能力が直ちに問題となる状況ではないと考えられます。

過去の純利益は約60億円、その前の年度には約89億円を計上しており、従来は一定の収益力を持っていました。

しかし、今後も利益が大きく減少する状態が続けば、配当に充てる原資が不足する可能性があります。

現在の配当利回りが6.71%という高水準にあるのも、株価が大幅に下落したことによる影響が大きいと考えられます。

高配当株を評価する際には、現在の利回りだけでなく、将来も配当を維持できる収益力があるかどうかを確認することが重要です。

半導体株が売られる一方、オリエンタルランドと東京海上は高値更新

市場全体では弱い銘柄が目立つものの、すべての企業が下落しているわけではありません。

動画では、相対的に強い値動きを見せている銘柄として、オリエンタルランドと東京海上ホールディングスが紹介されています。

オリエンタルランドは大幅反発で新高値

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、株価が大きく反発し、新高値をつけています。

動画では、週足チャートでも力強い上昇が確認できると説明されています。

これまで売り込まれてきた銘柄に買い戻しが入り、相場のなかで資金の流れが変化している可能性があります。

ただし、こうした反発が中長期的な上昇トレンドにつながるかどうかは、今後の業績や株価推移を確認する必要があります。

東京海上ホールディングスは上場来高値を更新

東京海上ホールディングスも強い値動きとなり、上場来高値を更新しました。

動画では、最近の銀行株が弱い一方で、保険株は相対的に堅調であると指摘しています。

銀行と保険会社はどちらも金利環境の影響を受ける金融関連企業ですが、収益構造や資産運用の仕組みは異なります。

銀行は預貸金利ざやや保有債券の評価などが重要となる一方、損害保険会社では保険引受利益や資産運用収益などが企業価値を左右します。

そのため、同じ金融セクターであっても株価の方向性が異なることがあります。

半導体関連株が売られる一方、保険株など一部の銘柄に資金が向かっている点は、現在の市場の特徴といえます。

日経平均は62,907円まで下落!売買代金も低迷

個別銘柄だけでなく、日本株市場全体にも厳しい売り圧力がかかっています。

動画で紹介されたこの日の東証の売買代金は、7兆570億円でした。

動画では、売買代金が低調な状態が夏ごろから継続していると評価しています。

もっとも、売買代金の絶対額が大きいか小さいかについては、過去の平均や市場全体の時価総額などと比較する必要があります。

値下がり銘柄が61%、値上がり銘柄は38%

この日の市場全体では、値下がり銘柄が61%、値上がり銘柄が38%となりました。

午前中には値上がり銘柄が比較的多い場面もあったものの、午後に入って売りが強まり、相場全体が下落したと説明されています。

特に日経平均株価の下落が目立ちました。

日経平均は一時64,000円付近での攻防を続けていましたが、その後は63,000円も割り込み、62,907円で取引を終えたと紹介されています。

株価チャートでは大きな陰線が形成され、取引終了にかけて売り圧力が強まったことが分かります。

陰線とは、取引終了時の価格が取引開始時の価格を下回った場合に形成されるローソク足です。

特に大きな陰線が出現した場合には、売りの勢いが強かったことを示しています。

ただし、陰線が形成されたからといって、翌営業日も必ず下落するわけではありません。

今後は売買代金の増減や、主要銘柄の下値支持線などを確認しながら、市場全体の方向性を判断する必要があります。

今後の半導体株はどうなる?決算発表とFOMC、日銀会合が重要

今後の株式市場を考えるうえでは、半導体企業の決算発表が重要なイベントとなります。

動画では、翌週から半導体関連企業の決算が相次ぐと説明されています。

今回のラムリサーチのように、好決算でも株価が売られる状況が続けば、企業の決算内容だけでなく、市場の期待値そのものが重要になります。

半導体株の決算では今後の見通しに注目

半導体関連企業の決算では、売上高や営業利益だけでなく、今後の業績見通しを確認することが大切です。

特にAI向け半導体需要、中国向け設備投資、メモリー半導体の市況、半導体製造装置の受注動向などが焦点となります。

現在の株価には、AI関連需要の拡大を前提とした成長期待が織り込まれている企業もあります。

そのため、実績が好調でも会社側の見通しが市場予想を下回れば、株価が売られる可能性があります。

反対に、厳しい市場環境でも受注や利益率が堅調に推移していることが確認されれば、見直し買いにつながることも考えられます。

今回の決算シーズンは、半導体関連株の成長期待がどこまで持続するのかを判断する重要な機会となりそうです。

FOMCと日本銀行の金融政策決定会合も控える

半導体関連企業の決算に加えて、米国のFOMCと日本銀行の金融政策決定会合も重要なイベントとなります。

FOMCは米連邦公開市場委員会のことで、米国の政策金利などを決定する会合です。

一般的に、金利の見通しは株式市場のバリュエーションに大きな影響を与えます。

特に将来の利益成長を期待して買われているハイテク株は、金利の変動によって株価が大きく動くことがあります。

また、日本銀行の金融政策決定会合では、政策金利や今後の金融政策の方向性が注目されます。

日米の金利差が変化すれば、為替市場にも影響が及ぶ可能性があります。

円高や円安の進行は、輸出関連企業や海外売上高の大きい企業の業績見通しにも関係するため、半導体関連株の値動きにも波及することがあります。

企業決算と金融政策という複数の重要イベントが重なるため、今後も不安定な値動きが続く可能性があります。

まとめ:半導体株の急落は業績悪化だけでは説明できない

今回の日本株市場では、東京エレクトロンやキオクシア、TOWA、オルガノなど、半導体関連株を中心に大幅な下落が発生しました。

特に注目されるのは、企業業績が好調であっても株価が売られている点です。

ラムリサーチは売上高54.4%増、営業利益79.5%増という好決算を発表したものの、市場では材料出尽くしが意識されました。さらに、中国向け半導体設備投資の減少見通しが懸念材料となり、日本の半導体製造装置関連株にも売りが波及した可能性があります。

一方、ディスコは営業利益52.3%増、営業利益率47.4%という好業績を発表しており、半導体関連企業すべての業績が悪化しているわけではありません。

半導体以外では、日産自動車がMSCI指数からの除外懸念とEV補助金の減額方針を背景に下落し、ニデックは内部管理体制の問題から上場維持をめぐるリスクが意識されています。

また、ディップはインディードとの競争激化による業績悪化と減配懸念から売られ、配当利回りが6.71%に達しても買いが入りにくい状況となっています。

その一方で、オリエンタルランドや東京海上ホールディングスは強い値動きを見せており、株式市場全体が一様に弱いわけではありません。

今後の相場を左右するのは、半導体関連企業の決算内容と将来の業績見通し、そしてFOMCや日銀会合による金融政策の方向性です。

今回の半導体株の下落は、単純な業績悪化というよりも、これまで株価に織り込まれてきた高い成長期待が見直されている可能性があります。

投資家にとっては、株価が大きく下落したという理由だけで割安と判断するのではなく、企業の実際の収益力と将来の成長見通しを慎重に見極めることが重要です。

今後の決算で市場の期待を上回る成長が確認されるのか、それとも業績見通しの下方修正が広がるのか。半導体関連株の反転を判断するうえで、重要な局面を迎えています。

※本記事の株価、業績数値、株価指標、イベント見通しは動画で紹介された時点の情報を基にしています。記事作成時点の最新情報を保証するものではありません。

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