ブラックマンデーで月62%利益を出した伝説の投資家が語る「これからの相場」とは

※本記事は、YouTube動画「ブラックマンデーで月62%利益を出した伝説の男の最新インタビュー&名著解説」をもとに内容を紹介しています。

目次

結論:インフレ時代に勝つポートフォリオは「金+リスク調整済ビットコイン+株式」

1987年のブラックマンデーでたった1ヶ月で62%の利益を叩き出し、一躍世界的に有名になった伝説のマクロヘッジファンドマネージャー、ポール・チューダー・ジョーンズ氏が、ブルームバーグの最新インタビューで語った「今後の相場見通し」と「理想のポートフォリオ戦略」をご紹介します。

彼の発言から見えてくるのは、インフレと財政赤字が進む現代において、これまでの常識が通用しないということ。債券市場、ドル、株式、どれも過去と同じ動きをするとは限らない中で、いかに守りながら攻めていくか——それが今回のインタビューの最大のテーマです。

著:ジャック·D シュワッガー, 著:横山 直树, 翻訳:横山 直樹
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伝説のトレーダー ポール・チューダー・ジョーンズとは?

  • 創業:1980年にヘッジファンドを立ち上げる
  • ブラックマンデーでの功績:1987年10月の株式大暴落で月間62%のリターン
  • 過去には5年連続3桁リターンを達成
  • 他の運用者とリターンの相関がほぼない「異端の天才」

最新インタビューの注目ポイント

チャリティ投資家コンテストでの話題

彼が主宰する「ロビンフッド財団」の投資家大会は、

  • ルール:6ヶ月間でロング1銘柄、ショート1銘柄を選び利益を競う
  • 優勝者:ビル・アックマン
  • 2位:元社員のマーク・ギルバード
  • 3位:伝説のトレーダー、ドラッケンミラー
  • 上位3名のポジションを真似していたら資金が7倍になったという事実も

彼の相場見通し:金利、ドル、株式、そしてビットコイン

① 来年(2026年春まで)には短期金利は大きく引き下げられる

  • FRB(米連邦準備制度)の議長がハト派に交代する可能性が高い
  • トランプ再選であれば、金利引き下げに積極的な人物を任命するはず

② 米国の財政赤字はGDP比6%超で続く

  • 債務残高はGDPの100%を超え、実質金利を下げるしか手段がない
  • 日本のように「高インフレ+低金利政策」で財政の出口を探る戦略になる可能性がある

③ 最も悲鳴を上げるのは「債券市場」または「ドル」

  • 金利引き下げによってドルは大きく下落
  • それに連動して株式のバリュエーションは維持できない可能性がある

理想のポートフォリオは?

彼が語る“これからの時代”に勝つための構成は以下の通り:

資産特徴ポジション比率の考え方
インフレヘッジ・安定資産ビットコインの約5倍程度の保有比率が目安
ビットコイン高ボラティリティだが強い成長性最大12%、ただしリスク調整が必須
株式成長性はあるが、割高感に注意ロング視点を維持。ただしPRは下がる見通し

トレード哲学とルール:マーケットの魔術師からの教訓

ポール・チューダー・ジョーンズが語る“勝つための投資ルール”は非常にシンプルかつ実践的です。

  • 損をしたときのことを最優先で考える
  • 難平(ナンピン)はしない
  • うまくいっていないときはポジションを減らす
  • うまくいっているときはポジションを増やす
  • 重要な経済発表前はトレードしない(ギャンブルにしない)

また、「自分の予想が完全に外れたときに、ポジションがほぼゼロである状態を作り出す」ことを理想としています。


ブラックマンデーの裏側と相場観の原点

彼が一躍スターダムにのし上がった1987年のブラックマンデー。

  • 発端はベーカー財務長官の「ドル防衛をやめる」という声明
  • 西ドイツの利上げによって国際協調が崩壊
  • アメリカは「双子の赤字」を抱えており、ドル安政策を取るしかなかった
  • ドル安 → 株式市場の暴落へと連鎖

このとき、ジョーンズは**「これは来る」と確信**して空売りを仕掛け、大成功。現在も「ドル安=株安」連動パターンに注目しています。


今後のシナリオと投資戦略の提案

ポール・チューダー・ジョーンズは、今の世界経済が「インフレを許容し、実質金利をマイナスにして債務を処理しようとするフェーズに入った」と考えています。

  • 米国はゆるやかな形で債務を「踏み倒す」方向
  • 債券市場やドルは犠牲に
  • その代わり、金やビットコインが主役になる可能性が高い

特に「リスク調整されたビットコイン戦略」は非常に注目されており、資産の数%を配分する長期投資家は今後も増えると予想されています。


まとめ

  • 来年、FRB議長がハト派に交代する可能性が高い
  • 金利は引き下げられ、ドル安・債券暴落リスクが浮上
  • 株式のバリュエーションは維持困難だが、インフレ対応型のポートフォリオ(株+金+ビットコイン)が有効
  • トレードでは「守り」が最大の攻撃であることを再確認

歴史は繰り返さないが、“韻を踏む”。ポール・チューダー・ジョーンズの言葉をヒントに、インフレと債務の時代に備えた資産運用を考えてみてはいかがでしょうか。

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