本記事は、YouTube動画『NTT決算で判明した総資産46兆円の衝撃と2.4兆円のAIONへの投資のやばさ』の内容を基に構成しています。
株価低迷の裏でNTTに何が起きているのか
NTTの株価は、個人投資家の間でも注目され続けています。分割によって少額から買いやすくなったこともあり、「安定配当株」「国が後ろ盾にある安心銘柄」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし今回の動画では、NTTを単なる通信会社として見る時代は終わりつつある、という視点から決算内容が解説されています。
2025年度のNTTは、連結営業収益が14兆491億円となり、過去最高を更新しました。一方で、2026年度の当期利益は前年比5.5%減の9800億円と予想されています。
一見すると「売上は過去最高なのに、なぜ利益は減るのか」という矛盾に見えます。しかし動画では、この理由を「業績悪化」ではなく「将来に向けた巨額投資の先行負担」と説明しています。
特に注目されているのが、2026年度に計画されている2兆4300億円という設備投資です。そのうち57%にあたる約1兆3870億円が、データセンター、AIインフラ、半導体、AION関連といった成長分野に向けられるとされています。
つまりNTTは今、安定した通信会社から、AI・データ・金融・宇宙通信まで含む巨大インフラ企業へ変化しようとしている段階にある、というのが動画全体の大きなテーマです。
NTTはもはや「電話会社」ではない
これまでNTTといえば、固定電話、光回線、ドコモ、安定配当といったイメージが強い会社でした。特に個人投資家にとっては、派手な成長株というよりも、長期で保有しやすいディフェンシブ銘柄という印象が強かったはずです。
しかし動画では、この見方は正しい一方で、すでに古くなりつつあると指摘されています。
NTTが2026年5月8日に発表した2025年度本決算と中期経営戦略の見直しでは、表面的な数字だけを見ると「売上が増えた」「利益も堅調」という内容に見えます。しかし重要なのは、その数字の奥で事業構造が大きく変わり始めている点です。
2025年度の連結営業収益は14兆491億円で、前年より5.1%増加しました。EBITDAも3兆423億円となり、前年より5.7%増えています。
一方で、営業利益の伸びは3.4%にとどまり、売上の伸びよりも小さくなっています。さらに2026年度の当期利益は減益予想です。
この背景には、NTTが将来の成長に向けて、非常に大きな投資を進めていることがあります。特にAION、データセンター、金融事業、NTTデータのグローバル展開など、従来の通信会社の枠を超えた領域に資金を投じている点が重要です。
動画では、NTTを「今稼ぐ力が落ちた会社」ではなく、「将来の稼ぐ力を作るために、今あえて費用を先に出している会社」として捉えるべきだと説明されています。
総資産46兆円の衝撃
今回の決算で特に大きなインパクトとして取り上げられているのが、NTTの総資産です。
動画によると、NTTの総資産は2024年度末の約30兆円から、2025年度末には46兆213億円へと拡大しました。わずか1年で16兆円以上も増えたことになります。
この規模感は非常に大きく、日本の国家予算と比較しても無視できない水準です。動画では、日本の年間国家予算を約115兆円とした場合、NTTは1年でその約14%に相当する資産を積み上げたと説明されています。
では、なぜここまで総資産が膨らんだのでしょうか。
主な理由として挙げられているのが、NTTドコモによる住信SBIネット銀行の連結子会社化です。銀行業は、貸出金や預金といった巨額の資産・負債がバランスシートに反映されます。
そのため、貸出金だけで約10.9兆円、預金で約11兆円がNTTグループの連結財務諸表に加わったと説明されています。
さらに、NTTデータの完全子会社化も進みました。これに伴い、会計上の処理によって自己資本が減ったように見える部分もありますが、動画では「これは稼ぐ力が落ちたという意味ではない」と整理されています。
重要なのは、NTTが銀行機能をグループ内に取り込んだことで、金融エコシステムを持つ企業へ変化し始めた点です。
従来、通信インフラを構築するには、銀行から資金を借りる必要がありました。しかし今後は、ドコモ経済圏や銀行機能を通じて集まる低コストの資金を、グループ内の成長投資やユーザー向け融資に活用できる可能性があります。
これは、単なる通信会社ではなく、通信、決済、銀行、証券、データを一体化した巨大プラットフォーム企業への変化を意味します。
AIONとは何か|NTTが狙うAI時代のインフラ覇権
今回の動画で最も重要なキーワードの1つが「AION」です。
AIONとは、NTTが掲げる次世代通信・コンピューティング構想です。動画では、これを単なる通信高速化の話として理解するのは不十分だと説明されています。
AIONの本質は、生成AI時代に世界が直面している2つの大きな壁を解決する技術だとされています。
1つ目は、電力の壁です。
ChatGPTをはじめとする生成AIを動かすには、大量のサーバーとGPUが必要です。その結果、データセンターの電力消費は急増しています。現在のAIサーバーでは、チップ同士を電気信号でつないでいるため、大量の熱が発生し、その冷却にも大きな電力が必要になります。
2つ目は、GPU接続の壁です。
AIの性能を高めるには、大量のGPUを並列で接続して動かす必要があります。しかし、電気ベースの接続には距離や速度の限界があります。つまり、AIをさらに大規模化しようとしても、物理的な制約が立ちはだかるわけです。
NTTが取り組んでいる光電融合デバイスは、この問題を解決する可能性があるとされています。チップ間の通信を電気から光に置き換えることで、発熱を抑え、消費電力を大幅に削減できるという考え方です。
動画では、NTTの光電融合デバイス「Pシリーズ」によって、消費電力を従来の8分の1にできる可能性があると説明されています。また、2026年度中に商用サンプルの提供が予定されている点も強調されています。
さらに重要なのは、開発パートナーとしてブロードコムなどの世界的企業が関わっている点です。ブロードコムはネットワークチップ分野で大きな存在感を持つ企業であり、NTTの技術が世界のデータセンターインフラに組み込まれる可能性があると動画では解説されています。
もしMicrosoftやGoogleなどの巨大データセンターの内部にNTTの光技術が入り込むことになれば、NTTは「日本の通信会社」から「AIを動かす世界インフラ企業」へ評価が変わる可能性があります。
現在のNTTの予想PERは約12倍とされています。一方で、AIインフラ関連企業やデータセンター関連企業は、より高い評価を受けるケースがあります。そのため、NTTがAIインフラ企業として再評価されれば、株価評価の見直し余地があるというのが動画の見立てです。
ただし、これはあくまでシナリオであり、確定した未来ではありません。AIONの商用化、採用実績、収益貢献が実際に見えてくるかどうかが重要になります。
ドコモ金融帝国の可能性|1億人規模のデータが武器になる
NTTの変化は、テクノロジー分野だけではありません。動画では、金融事業の拡大も大きな注目点として取り上げられています。
NTTドコモは、2026年7月に金融事業を再編し、NTTドコモフィナンシャルグループを設立する計画です。
ここで重要なのが、ドコモのDポイントクラブ会員数です。動画では、Dポイントクラブ会員数が1億986万人に達していると説明されています。これは、日本の人口規模に近い巨大な顧客基盤です。
NTTグループが持つデータは、単なる会員情報だけではありません。通信、決済、位置情報、購買行動、金融取引など、生活に密着したデータを広く保有しています。
例えば、いつ、どこで、何を、いくらで買ったのか。どのような通信サービスを使っているのか。どのような経済圏で行動しているのか。こうした情報を活用できれば、金融サービスの精度は大きく高まります。
個人向け融資では、その人が借りたお金を返済できるかどうかを判断する信用スコアリングが重要です。従来の銀行は、年収、勤務先、借入履歴などをもとに審査を行います。しかしNTTは、通信・決済・行動データを組み合わせることで、より細かく信用リスクを判断できる可能性があります。
動画では、これを既存のメガバンクには簡単に真似できない強みとして紹介しています。
現在、金融セグメントのEBITDAは716億円とされていますが、NTTは2030年度に向けてこれを2300億円まで引き上げる計画です。これは3倍以上の成長を目指すということです。
さらに、マネックス証券をグループに取り込んだことで、新NISAを背景とした若い世代の資産形成需要も取り込もうとしています。
Dカードで投資信託を積み立てる。Dポイントが貯まる。そのポイントを買い物や投資に使う。こうして、ユーザーのお金と行動がドコモ経済圏の中に残り続ける仕組みを作ろうとしているわけです。
セグメント別決算|NTTデータの急成長とドコモの一時減益
動画では、NTTの決算をセグメント別に見ることの重要性も説明されています。
全体としては好調に見える決算ですが、中身を見ると事業ごとにかなり異なる状況が見えてきます。
まず注目されているのが、NTTデータグループです。グローバルソリューション事業の営業利益は4882億円となり、前年比50.7%増という非常に大きな伸びを記録したとされています。
NTTデータの完全子会社化により、海外法人向けの大型案件が取り込まれ、収益性が大きく改善したことが背景にあります。
一方、地域通信事業であるNTT東日本・西日本は、営業利益3074億円で前年比4%増と、堅実な成長を続けています。固定電話などの古いインフラを段階的に整理し、光回線やモバイルへ移行していくことで、コスト構造の改善が進んでいると説明されています。
そして、注目すべきなのがNTTドコモグループです。総合ICT事業の営業利益は9421億円で、前年比7.7%減となっています。グループ内で唯一の減益です。
ただし動画では、これはドコモの競争力低下を示すものではなく、先行投資による一時的な費用増と説明されています。
料金プラン「ドコモ MAX」などのプロモーション費用、5G基地局の整備、顧客獲得に向けた投資が利益を圧迫しているという見方です。
実際、ドコモの契約数は9360万契約とされ、前年より165.8万件増えています。つまり、顧客基盤はむしろ拡大しているということです。
このため動画では、ドコモの減益を単純に悪材料と見るのではなく、将来の金融・通信・データ事業の基盤作りとして捉えるべきだと解説されています。
宇宙通信事業「NTT C89」の意味
今回の決算では、宇宙ビジネスブランド「NTT C89」も取り上げられています。
NTTはこの宇宙事業で、2033年度に売上高1000億円を目指す計画です。ただし動画では、これを今すぐ株価を動かす材料として過大評価すべきではないとしています。
現時点では、宇宙事業はまだ将来構想の段階であり、直近の収益貢献は限定的です。
しかし重要なのは、この宇宙事業がAION構想の最終形に近い位置づけを持っている点です。
NTTは、成層圏に無人航空機HAPSを飛ばし、空中の通信基地局として活用する構想を進めています。さらに、静止衛星、低軌道衛星、地上のAIONネットワークを統合することで、地球上のどこでも通信が途切れない環境を作ろうとしています。
これは災害時の通信確保だけでなく、防衛、経済安全保障、新興国の通信インフラ整備とも関係します。
特に近年は、通信インフラが国家安全保障の一部として扱われるようになっています。地上インフラが破壊された場合でも、宇宙や成層圏を使って通信を維持できる仕組みは、政府や防衛関連の需要とも結びつく可能性があります。
NTT株の最大リスク|1億4845万株の信用買い残
ここまでNTTの成長性が中心に語られていますが、動画ではリスクについてもかなり詳しく触れられています。
その中で最大のリスクとして挙げられているのが、株式需給です。
動画によると、NTTの信用買い残は1億4845万株、信用売り残は308万株で、信用倍率は48倍という異常な水準に達しているとされています。
信用倍率とは、信用買いと信用売りのバランスを示す指標です。一般的には、信用買いが大きく積み上がっている銘柄は、将来的な売り圧力を抱えていると見られます。
なぜなら、信用買いはいつか返済売りをしなければならないからです。
NTTは2023年に1株を25株に分割しました。その結果、100株を約1万5000円程度で買えるようになり、多くの個人投資家が買いやすくなりました。
しかし、その買いやすさが信用取引による大量の買いを呼び込み、結果として大きな信用買い残が積み上がったと動画では説明されています。
株価が少し上がるたびに、含み損を抱えていた投資家が「ようやく戻ったから売ろう」と考えるため、上値が重くなります。反対に、株価が下がると追証による強制売りが発生し、下落が加速するリスクもあります。
ただし、NTTはこの需給リスクに対して自社株買いという対策を打っています。
2026年5月11日から2027年3月31日まで、上限2000億円、上限14億株の自社株買いを発表したと動画では説明されています。発行済み株式総数の1.72%に相当する規模です。
信用買い残1億4845万株に対して、自社株買い上限14億株は約10倍の規模です。つまり、需給悪化による売り圧力が出ても、会社側が一定程度吸収できる余地があるという見方です。
特に150円を下回るような局面では、自社株買いが心理的な下値支えとして意識される可能性があります。
2026年度減益予想をどう読むべきか
2026年度の業績予想について、動画では次のように整理されています。
営業収益は15兆600億円で前年比4.5%増、営業利益は1兆7100億円で前年比0.2%増、当期利益は9800億円で前年比5.5%減です。
売上は増える一方で、最終利益は減る見通しです。
この減益の主な理由として、動画では2つを挙げています。
1つ目は、住信SBIネット銀行の連結化に伴う会計上の影響です。銀行を連結することで、財務諸表の見え方が大きく変わります。
2つ目は、データセンターやAION関連への巨額設備投資に伴う減価償却費の増加です。
設備投資は、支出した瞬間にすべて費用になるわけではありません。建物や設備として資産計上され、その後、毎年少しずつ減価償却費として費用化されます。つまり、大きな設備投資をすれば、将来にわたって利益を押し下げる会計上の負担が発生します。
動画では、これを「将来大きく稼ぐための初期費用」と説明しています。
ただし、当期利益が5.5%減るという事実は軽視できません。市場が短期的な利益減少を嫌えば、株価が重くなる可能性もあります。
重要なのは、この減益が一時的な先行投資によるものなのか、それとも投資効果が十分に出ないまま利益率が悪化していくのかを見極めることです。
金利上昇リスク|有利子負債15兆円超の重み
動画では、NTTのもう1つの大きなリスクとして金利上昇を挙げています。
NTTの有利子負債は15兆7116億円まで増加しているとされています。銀行連結の影響を除いても、依然として非常に大きな借入負担を抱えています。
通信会社やデータセンター企業は、巨大な設備を持つビジネスです。そのため、設備投資のための借入が大きくなりやすく、金利上昇の影響を受けやすい構造があります。
日本銀行が追加利上げを進め、長期金利がさらに上昇すれば、NTTの利払いコストは増加します。これは利益を圧迫する要因になります。
NTTは、銀行を除いた有利子負債をEBITDAの4.2倍から3.5倍程度まで下げる方針を示していると動画では説明されています。しかし、これは将来の目標であり、すぐに実現するものではありません。
そのため、金利動向はNTT株を見るうえで重要なチェックポイントになります。
SWOT分析で見るNTTの強み・弱み・機会・脅威
動画では、NTTの現状をSWOT分析で整理しています。
強みとしては、まず1億人規模の顧客基盤があります。通信、決済、金融、行動データを同時に保有している企業は多くありません。これは他社が簡単に真似できない競争優位性です。
次に、光電融合デバイスという世界的にも注目される技術を持っていることです。さらに、ブロードコムのような世界的企業が関わっている点も、NTTの技術がグローバル市場に広がる可能性を示しています。
また、データセンターや全国通信網という物理インフラも大きな強みです。こうしたインフラは、新規参入企業が短期間で構築できるものではありません。
一方で弱みもあります。
固定電話などのレガシー事業を抱えているため、維持コストがかかります。古いインフラを維持しながら、新しいインフラにも投資する必要があるため、二重のコスト構造になりやすいのです。
また、NTTグループは事業構造が非常に複雑です。通信、金融、データセンター、海外IT、宇宙通信など、事業領域が広すぎるため、投資家が企業価値を正確に評価しにくいという弱点もあります。
機会としては、生成AIの普及によるデータセンター需要の拡大があります。AIの利用が増えれば増えるほど、電力効率の高い通信・計算インフラの重要性は高まります。
さらに、ドコモ金融事業の成長、新興国の通信インフラ需要、経済安全保障関連の政府案件なども成長機会として挙げられています。
脅威としては、日銀の追加利上げ、AION商用化の遅れ、そして信用買い残の整理による株価下落リスクがあります。
特にAIONについては、2026年度の商用サンプル提供が予定通り進まなければ、強気シナリオの前提が崩れる可能性があります。
NTT株の3つのシナリオ
動画では、NTT株の今後について3つのシナリオが提示されています。
強気シナリオでは、株価250円から300円が想定されています。
この条件は、2026年末までに光電融合デバイスの商用サンプル提供が順調に進み、海外の大手データセンター事業者がAION採用を公式発表することです。この場合、市場はNTTを通信会社ではなく、AIインフラ企業として再評価する可能性があります。
中立シナリオでは、株価140円から180円が想定されています。
これは最も現実的なシナリオとして説明されています。業績は計画通りに進むものの、2026年度の減益予想が重荷となり、株価はボックス圏で推移する展開です。信用買い残が残り続けることで、上値が重い状態が1年から2年続く可能性もあります。
弱気シナリオでは、株価120円から140円が想定されています。
この条件は、日本の長期金利が想定以上に上昇し、さらに楽天モバイルなどとの価格競争によってドコモのARPUが下落する場合です。この場合、信用買い残の追証売りが加速し、株価が大きく下落するリスクがあります。
ただし、株価が135円前後を下回る水準では、配当利回りが4%を超える可能性があり、高配当を狙う現物買いが入りやすいと動画では説明されています。そのため、底抜けリスクは限定的という見方も示されています。
追加解説|NTTを見るうえで重要なのは「時間軸」
NTTを投資対象として考える場合、最も重要なのは時間軸です。
短期的に見れば、NTT株には重い需給があります。信用買い残が大きく、少し上がると戻り売りが出やすい状態です。さらに2026年度の減益予想も、短期投資家にとってはネガティブ材料になりやすいでしょう。
しかし長期的に見れば、NTTは大きな変化の途中にあります。
通信会社としての安定収益を持ちながら、AIONによるAIインフラ、ドコモ金融、データセンター、宇宙通信へと事業を広げています。
特にAIONは、成功すればNTTの評価を大きく変える可能性があります。これまでのNTTは「安定配当の通信株」として見られてきました。しかし、AI時代の省電力インフラを提供する企業として評価されるようになれば、投資家の見方は変わる可能性があります。
ただし、AIONが本当に世界で採用されるかどうかは、まだこれから確認すべき段階です。技術が優れていても、商用化、量産、採用、収益化まで進まなければ、株価に本格的に反映されるとは限りません。
そのため、NTT株を見るうえでは、目先の株価だけでなく、2026年から2027年以降にかけてAION関連の採用実績が出てくるか、金融事業のEBITDAが計画通り伸びるか、データセンター投資が収益化するかを確認することが重要です。
まとめ|NTTは通信株からAI・金融・データ企業へ変わろうとしている
今回の動画では、NTTの決算を通じて、同社が大きな転換点にあることが解説されていました。
2025年度の営業収益は14兆491億円と過去最高を更新しました。一方で、2026年度の当期利益は5.5%減の見通しです。この一見矛盾した数字の背景には、2兆4300億円という巨額設備投資があります。
特にAION、光電融合デバイス、データセンター、金融事業への投資は、NTTを従来の通信会社から次世代インフラ企業へ変える可能性を持っています。
また、住信SBIネット銀行の連結子会社化によって、NTTの総資産は46兆213億円へ急拡大しました。これは、通信会社が金融機能を持ち、1億人規模の顧客データを活用する時代に入ったことを示しています。
一方で、リスクも明確です。1億4845万株の信用買い残、金利上昇、有利子負債の増加、AION商用化の遅れ、ドコモの競争環境など、注意すべき点は少なくありません。
NTT株は、短期的には需給の重さに苦しむ可能性があります。しかし長期的には、AI、データ、金融、通信インフラが融合した日本発の巨大プラットフォーム企業へ変化する可能性もあります。
大切なのは、NTTを「安いから買う」「配当があるから買う」という単純な見方だけで判断しないことです。AIONが本当に世界で採用されるのか、金融事業が成長するのか、巨額投資がいつ利益に結びつくのか。その答えを確認しながら、長期目線で冷静に向き合う必要があります。
NTTは今、電話会社からAIインフラ企業へ変わる途中にあります。その変化をどう評価するかが、今後の投資判断における大きなポイントになるでしょう。


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