本記事は、YouTube動画『決算で急落も配当に旨み、見事最強KDDI』の内容を基に構成しています。
決算シーズンで注目される高配当株と連続増配株
5月中旬の株式市場では、多くの企業が本決算や四半期決算を発表しており、個別株の値動きが大きくなっています。決算内容が市場の期待を下回れば株価は急落し、反対に増配や自社株買い、好業績見通しが出れば買われる展開になりやすい時期です。
今回の動画では、決算を受けて株価が下落したものの、配当利回りの面で魅力が出てきた関西ペイント、そして安定した増配姿勢を見せたKDDIを中心に、多くの注目銘柄が紹介されました。
特に初心者が決算シーズンで注意したいのは、「株価が下がったから悪い銘柄」と単純に判断しないことです。株価下落の理由が一時的なものなのか、業績悪化が長期化しそうなのか、配当が維持できるのかを確認する必要があります。
関西ペイントは決算後に急落も高配当銘柄として注目
最初に紹介されたのは、証券コード4613の関西ペイントです。関西ペイントは社名の通り、塗料大手として知られる企業です。建築用、自動車用、工業用など幅広い分野で塗料を展開しており、知名度の高い企業といえます。
今回の決算では、今期の経常利益が1%増益見通しとなりました。一見すると大きく悪い内容には見えません。本業に関係する売上や利益は一定程度改善する見込みとされています。
しかし、最終利益については落ち込む見通しとなっており、この点が市場に嫌気された可能性があります。さらに、足元では中東情勢などによる原材料価格や物流面への不透明感もあります。塗料は化学品や原材料価格の影響を受けやすいため、こうした外部環境の不安も株価下落につながった可能性があります。
その結果、株価は大きく下落し、動画内では約5.8%程度下げたと説明されています。ただし、株価が下がったことで配当利回りは約4.9%程度まで上昇しており、高配当株としての魅力が出てきたとされています。
関西ペイントの魅力は累進配当方針にある
関西ペイントで注目されているのは、配当の安定性です。動画では、関西ペイントが配当を減らさない方針、いわゆる累進配当的な姿勢を持っている点が評価されています。
累進配当とは、基本的に減配せず、利益成長に応じて配当を増やしていく方針のことです。もちろん将来の配当が絶対に保証されるわけではありませんが、企業が株主還元を重視している姿勢を示すものとして、長期投資家にとっては安心材料になります。
関西ペイントは直近で大幅な増配を行っており、その配当水準を維持している点も評価されています。業績面ではやや厳しい部分があるものの、自己資本比率も一定程度あり、企業としての知名度や規模もあります。
動画では、株価が高いところでは2,800円程度だったものが、現在は2,200円程度まで下がっていると説明されており、長いスパンで見ると割安感が出ているとの見方が示されました。
KDDIは不正問題があっても増配を発表した安定株
続いて紹介されたのがKDDIです。KDDIは通信大手であり、個人投資家にも人気の高い大型株です。auブランドを中心に通信事業を展開しており、通信インフラという生活に欠かせない事業を持っていることから、安定株として見られやすい銘柄です。
今回の決算では、前期最終利益が8%増となり、3期ぶりに最高益を更新しました。さらに、今期も増配を発表しています。
KDDIといえば、20年以上にわたって連続増配を続けている企業として知られています。動画でも「維持とプライドを持って増配している企業」と表現されており、株主還元への強い姿勢が評価されていました。
直近では子会社による不正問題もありましたが、それでも決算内容はしっかりしており、増配も維持されました。この点から、動画では「やはり盤石のKDDI」と評価されています。
KDDIは配当と株主優待を合わせた総合利回りも魅力
KDDIの配当利回りは、動画内では約3%程度と説明されています。さらに株主優待もあり、2000円分のポイントやローソン、成城石井の商品などが選べる内容になっています。
長期保有の場合は優待内容が拡充される仕組みもあり、200株保有が必要になるケースもありますが、配当と優待を合わせた総合利回りは4%近くになる可能性があります。
KDDIは直近で株価が落ち込んでおり、年初来安値を更新していた場面もあります。通信株は急成長株というより、安定した配当と長期保有を目的に見る投資家が多い銘柄です。そのため、株価が下がった局面では、長期投資家にとって検討しやすいタイミングになることがあります。
優待関連ではアサンテ、ウェルス・マネジメント、井村屋にも注目
動画後半では、株主優待に関する変更や拡充があった銘柄も紹介されました。
アサンテは決算内容が厳しく、今期経常利益は76%減益見通しとされています。業績はかなり厳しいものの、配当は維持する方針です。また、株主優待については継続保有条件が追加される変更が発表されました。
アサンテはJCBギフトカードを年2回、合計2000円分もらえる優待が魅力でしたが、業績が悪化している中で優待を維持するため、継続保有条件を付けた可能性があります。動画では、初心者や余力の少ない人には慎重な判断が必要だとしつつ、リスクを取れる投資家にとっては面白い銘柄かもしれないと説明されています。
ウェルス・マネジメントは株主優待の拡充を発表しました。400株以上600株未満の区分が新設され、7500円分の優待券がもらえる内容です。さらに600株以上では1万円分に拡充されます。ホテル関連の優待として魅力がある一方、ある程度の保有株数が必要になるため、投資金額はやや大きくなります。
井村屋グループも優待拡充を発表しており、100株保有の場合の商品が500円相当から750円相当に引き上げられました。金額としては小幅ですが、優待拡充は株主にとって前向きな材料です。
USS、日本火薬、青山商事、AOKIなど高配当・増配銘柄も多数登場
USSは連続増配株として人気の高い銘柄です。今回の決算でも増配を発表し、今期経常利益は2%増、6期連続最高益の見通しとなりました。配当利回りは約3%あり、株主優待もあるため、長期保有候補として注目されています。
日本火薬も、配当を長く維持してきた累進配当的な銘柄として紹介されました。配当利回りは約3.7%程度で、時価総額も一定規模があります。株価も直近高値からは下がっており、配当重視の投資家にとっては検討対象になり得ます。
青山商事は今期9%増益見通しですが、実質的には減配となりました。配当利回りはそれでも約4.9%程度あり、株主優待も年2回あります。紳士服業界はコロナ禍で大きな打撃を受けましたが、業績回復が進む一方で、配当水準の調整も行われています。
AOKIホールディングスは今期7%増益、10円増配を発表しました。配当利回りは約6%程度と非常に高く、動画ではコロナ禍の安値から大きく回復した銘柄として紹介されています。安い時期に買っておくことの効果が出た事例としても取り上げられていました。
銀行株は利上げ期待で好決算が相次ぐ
りそなホールディングスも注目銘柄として紹介されました。今期最終利益は20%増益見通しで、8円増配を発表しています。
動画では、金融関連全般の業績が良いと説明されています。大分銀行、宮崎銀行、静岡銀行、百五銀行なども好調な決算を発表しており、銀行株全体に追い風が吹いている状況です。
背景にあるのは金利上昇です。銀行は貸出金利と預金金利の差から利益を得るため、金利が上がる局面では収益改善が期待されます。今後、日銀の金融政策決定会合で追加利上げが行われれば、銀行株にはさらなる業績改善期待が出る可能性があります。
飲食、教育、リース、自動車関連にも好決算
ゼンショーホールディングスは、今期経常利益が7%増、6期連続最高益の見通しとなり、増配も発表しました。飲食業界のトップ企業として、しっかりした決算内容だったと評価されています。
日本マクドナルドホールディングスも、第1四半期経常利益が44%増益で着地しており、安心感のある内容でした。
早稲田アカデミーは、今期8%増益、6期連続最高益、20円増配を発表しました。過去に安い株価で買えた投資家にとっては、現在の配当利回りが非常に高くなっている可能性があります。動画では、厳しい時期にも人材や設備に投資して成長してきた企業として評価されていました。
芙蓉総合リースは、今期9.6%増益、2期ぶり最高益、14円増配を発表しました。配当性向も低めで、株主還元に余力がある銘柄として紹介されています。
マツダは、自動車業界全体に不安がある中で、前期経常利益が上振れ着地し、今期も6%増益見通しとなりました。トヨタの決算が厳しかったこともあり、マツダの内容は意外感のある好決算として受け止められています。
化学・素材・製造業では明暗が分かれる
ダイセルは今期5%減益見通しとなり、株価を大きく下げました。特に配当予想が開示されていない点が不安材料として見られている可能性があります。もし前期の60円配当が維持されるなら高配当銘柄として面白いものの、現時点では確認が必要です。
三菱重工業は、今期最終利益が14%増、4期連続最高益、ダブル増配を発表しました。株価がすでに大きく上がっている銘柄ですが、決算内容は安定していると評価されています。
AGCは第1四半期最終利益が3.4倍増益で着地し、株価も大きく上昇しました。旭化成も今期経常利益が7%増、2期連続最高益、ダブル増配を発表しており、素材・化学関連の中でも好調な銘柄が見られました。
一方、サムコは上期経常利益が赤字転落見通しとなり、配当は10円実施予定とされました。半導体関連株は人気が高い一方で、個別企業ごとの業績差が大きく、安易に買うと厳しい局面に陥る可能性があると注意喚起されています。
ヤクルトやアルペンなどは苦戦も増配・優待に注目
ヤクルト本社は今期6%減益見通しながら、2円増配を発表しました。ここ数年は業績面で厳しい状況が続いていますが、その中でも増配を続けている点は評価できます。
ただし、利益が落ち込む中で配当を増やす場合、将来的な配当維持力には注意が必要です。今後は新商品や健康食品分野での成長が求められます。
アルペンは第3四半期経常利益が23%減益で着地しました。株価は2000円付近を下限として持ちこたえる傾向がありましたが、この水準を割り込むかどうかが注目点です。配当利回りは約2.56%、株主優待も含めると一定の総合利回りが期待できます。
JT株をめぐる雑談から考える高配当株の将来性
動画の最後では、JTに関する雑談も語られました。投稿者はJT株の保有者であり、たばこが苦手でも配当金として還元されると考えれば、ある程度は受け入れられるという考えを持っていたと話しています。
しかし、通勤中に車から火のついたたばこを外に捨てる人を見かけ、社会的なマナーの問題や、たばこ産業の将来性について改めて考えさせられたと述べています。
JTは高配当株として非常に人気がありますが、たばこ市場は長期的には規制強化や喫煙人口の減少という課題を抱えています。現在は海外事業や価格改定などで利益を維持していますが、長期投資では社会的な変化も見る必要があります。
高配当株を選ぶ際には、単に利回りが高いかどうかだけでなく、その事業が将来も続いていくのか、利益を生み続けられるのかを確認することが重要です。
まとめ
今回の動画では、決算で急落した関西ペイントと、安定した増配を発表したKDDIを中心に、多くの注目銘柄が紹介されました。
関西ペイントは決算後に株価が大きく下落したものの、配当利回りが約4.9%程度まで上昇し、累進配当方針もあることから、高配当株として注目できる銘柄になっています。ただし、最終利益の落ち込みや原材料価格、海外情勢の影響には注意が必要です。
KDDIは20年以上の連続増配を続ける安定株であり、今回も増配を発表しました。子会社の不正問題という不安材料はあるものの、決算内容は堅調で、配当と優待を合わせた総合利回りも魅力的です。
また、AOKI、USS、日本火薬、りそな、早稲田アカデミー、芙蓉総合リース、三菱重工、AGC、旭化成など、好決算や増配を発表した銘柄も多くありました。一方で、アサンテ、サムコ、ヤクルト、ダイセルのように注意が必要な銘柄もあります。
決算シーズンは株価が大きく動きますが、短期的な値動きだけで判断するのではなく、業績、配当方針、財務内容、株主優待、事業の将来性を総合的に見ることが大切です。高配当株投資では、利回りの高さだけに飛びつかず、「その配当が本当に続くのか」を確認する姿勢が重要になります。


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