FXや株式取引は聞いたことがあるかもしれませんが、CFDは少し難しそうに感じる方も多いでしょう。
この記事では、CFDの仕組みから、具体的な取引の方法、さらに初心者向けのトレードのコツまで、わかりやすく説明していきます。
そもそもCFDとは?
CFDは「差金決済取引」の略で、現物資産を持たずに、その価格変動だけで利益や損失を得る仕組みです。
例えば、金や原油、株価指数などを実際に買ったり売ったりせず、その価格が上がるか下がるかを予測して取引する方法です。
具体的には、金を現物で購入すると、金を買ってその価値が上がるまで待ち、その後売ることで利益を得ます。
しかし、CFDでは金そのものを買うわけではなく、価格変動によって発生する差額だけで取引が成立します。これにより、売買のタイミングがより自由になり、現物資産を持つリスクを軽減できます。
CFDの例:金の取引
例えば、金の価格が1グラム5000円のときに、CFDで金を購入します。
その後、価格が1グラム5500円に上昇したとします。この場合、現物を購入していた場合と同じく500円の利益が得られますが、実際には金を保有していないため、あくまで差額分のみが反映されるのです。
これがCFD取引の基本的な仕組みです。
また、CFDでは「空売り」も可能です。つまり、価格が下がると予想した場合、最初に売りから入り、価格が下がった時点で買い戻すことで利益を得ることができます。この点が現物取引と異なる大きな特徴です。
CFDは実はFXと同じ?
実は、FXもCFDの一種です。FX(外国為替証拠金取引)では、実際に通貨を手にすることはなく、通貨の価格変動に基づいた差額で利益や損失を生じさせます。
つまり、FXもCFDの仕組みを使っている取引の一つと考えてもよいでしょう。
初心者におすすめのCFDトレード
初心者がCFDで最初に何をトレードすべきか迷うことがありますが、筆者のおすすめは「株価指数」です。
株価指数とは、複数の企業の株価をまとめて表す指標で、値動きが比較的安定しています。
特に初心者には、日経平均株価やS&P500のようなメジャーな株価指数がおすすめです。これらは多くの人が取引に参加しているため、価格の急な変動が少なく、予測がしやすい傾向があります。
具体例として、日経平均株価は日本の主要な225銘柄の株価を集めた指数であり、これをCFDとして取引することができます
また、アメリカの株価指数としては、ニューヨークダウ(30銘柄)、ナスダック(ハイテク企業100銘柄)、S&P500(500銘柄)などが代表的です。これらはほとんどの証券会社で取り扱われており、いつでも取引が可能です。
株価指数以外の取引は難しい?
初心者にとっては、原油や金などの「商品先物」はおすすめしません。
これらの商品は値動きが非常に激しく、短期間で大きな変動が起こりやすいです。
例えば、原油の価格が1日に2〜3%も上下することは珍しくありません。このようなボラティリティの高い商品は、予測が難しくリスクも高いため、まずは株価指数から始める方が安心です。
レバレッジの使い方
CFD取引ではレバレッジを活用することで、少ない資金でも大きな取引が可能になります。
例えば、GMOクリック証券では、日経平均のCFDを1ロット約2万7000円の証拠金で取引できます。仮に14万円の資金を持っていれば、レバレッジを5倍にしてトレードが可能です。
ただし、レバレッジを上げすぎると、リスクも大きくなります。
初心者は最初はレバレッジ5倍程度に抑え、少しずつ経験を積んでいくのが良いでしょう。
レバレッジを高く設定すると、勝ったときの利益は大きいですが、負けたときの損失も同様に大きくなるため、慎重に運用することが大切です。
まとめ
CFDは現物を持たずに差額のみで取引を行う非常に便利な手法です。
初心者にはまず、日経平均株価やS&P500などの株価指数から始めることをおすすめします。
そして、レバレッジを抑えつつ、少しずつ経験を積んでいくことで、リスクを最小限に抑えながらトレードを楽しむことができます。ぜひ、余剰資金を使って、自分のペースでCFD取引を始めてみてください。
知っておきたい専門用語集
- CFD(差金決済取引):現物資産を保有せず、資産の価格変動による差額のみで取引する仕組み。
- 空売り:価格が下がると予測し、最初に売りポジションを取って価格が下がったタイミングで買い戻すことで利益を得る手法。
- 株価指数:複数の企業の株価を合計・平均して示す指標。例として、日経平均やS&P500などがある。
- 日経平均株価:日本の主要225銘柄の株価を合計・平均して算出される株価指数。
- ニューヨークダウ:アメリカの主要な30銘柄の株価を基にした株価指数。
- ナスダック:アメリカのハイテク企業100銘柄を集めた株価指数。
- S&P500:アメリカの主要500銘柄を基にした株価指数。
- 商品先物:原油や金などの商品の価格変動を予測して取引する金融商品。値動きが激しくリスクが高い。
- ボラティリティ:価格変動の激しさを示す指標。ボラティリティが高いほど、価格が短期間で大きく変動する。
- レバレッジ:少ない資金で大きな取引を行うために、証拠金の何倍もの取引ができる仕組み。高レバレッジはリスクが高まる。
- 証拠金:レバレッジ取引を行う際に、証券会社に預ける保証金。実際の取引額の一部を証拠金として提供することで、より大きな取引が可能になる。
- GMOクリック証券:日本の証券会社。CFD取引や株式取引、FXなどの金融商品を提供。
- トレードアイランド:GMOクリック証券が運営する投資成績ランキングサイト。他のトレーダーと成績を比較することができる。
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