本記事は、YouTube動画『NISA「3つの変更点」知らないと損する新ルールとは?』の内容を基に構成しています。
2024年から始まった新NISAは、長期的な資産形成を支援する制度として広く利用されていますが、2027年に向けてさらに制度変更が検討されています。
動画では、2027年のNISAを巡る大きな変更点として、「18歳未満の積立投資枠」「積立投資枠の対象商品の拡大」「売却後の非課税枠を早期に再利用できる仕組み」の3つが取り上げられています。
特に注目されているのが、未成年でもNISAを利用できる、いわゆる「こどもNISA」です。
一方で、動画内で紹介されている変更点には、すでに制度変更が進んでいるものと、まだ税制改正要望の段階にあるものが含まれています。
今回はそれぞれの内容を整理しながら、動画内で紹介された2027年のNISA運用戦略や、こどもNISAについての考え方まで詳しく見ていきます。
2027年NISAで注目される3つの変更点
動画では、2027年に向けたNISAの主な変更点として、次の3つが紹介されています。
1つ目が18歳未満を対象とした積立投資枠、いわゆる「こどもNISA」です。
2つ目は、積立投資枠で購入できる商品の範囲が拡大することです。これまで株式を中心としていた制度に、債券を中心とする投資信託などが加わる可能性があります。
3つ目は、NISA口座で保有している商品を売却した場合、現在は翌年まで待つ必要がある非課税保有限度額の再利用を、その年のうちに可能にするという案です。
ただし、3つ目については動画でも説明されている通り、現時点では正式決定ではなく、金融庁による税制改正要望の段階とされています。
こどもNISAで18歳未満も積立投資が可能に
現在のNISAは18歳以上が対象となっています。
一方、動画では2027年から、0歳から17歳までの未成年も積立投資枠を利用できる制度が始まる予定だと説明されています。
未成年向けの非課税制度としては、かつて「ジュニアNISA」がありました。
ジュニアNISAは2016年に始まりましたが、2023年をもって終了しています。
動画では、これに代わる形で子どもの長期的な資産形成を支援する仕組みとして、新たな未成年向けNISAが設けられると説明されています。
こどもNISAの年間投資枠は60万円
動画で紹介されているこどもNISAの対象年齢は、0歳から17歳までです。
年間投資枠は60万円とされており、毎月均等に積み立てる場合は最大5万円となります。
18歳以上のNISAでは、積立投資枠として年間120万円まで利用できるため、こどもNISAの年間投資枠はその半分ということになります。
また、未成年の場合は成長投資枠を利用できず、積立投資枠のみが対象になると説明されています。
非課税保有限度額は600万円
こどもNISAで非課税保有できる限度額について、動画では600万円と説明されています。
例えば5歳から毎月5万円を積み立て、年間60万円の投資枠をすべて利用した場合、10年間で600万円の枠を使い切る計算です。
もちろん、必ず毎月5万円投資する必要があるわけではありません。
例えば毎月約3万4,000円を15年間積み立てれば、合計でおよそ600万円になります。
家計の状況に合わせながら、子どもが18歳になるまで時間をかけて積み立てるという使い方も可能になります。
18歳になると大人のNISAへ移行
動画では、子どもが18歳になると、こどもNISAから通常のNISAへ移行していく仕組みになると説明されています。
例えば、こどもNISAですでに600万円を投資していた場合、大人のNISAの非課税保有限度額1,800万円のうち、残り1,200万円分を新たに利用できるという考え方です。
ここで重要なのが、枠の計算は時価ではなく、取得価額を基準として行われるという点です。
例えば、600万円投資した資産が18歳になる時点で1,000万円に値上がりしていたとしても、使用済みの非課税枠は600万円です。
反対に、600万円投資した資産が400万円に値下がりしていても、売却していなければ使用済みの枠は600万円のままとなります。
非課税保有期間は無期限
動画では、こどもNISAについても非課税保有期間は無期限になると説明されています。
未成年向けの積立投資枠を利用できるのは17歳までですが、18歳になった後は通常のNISAへ移行していくため、そのまま非課税で保有を続けられるという考え方です。
長期間運用できる仕組みであるため、短期間で利益を狙う制度というよりも、子どもの将来に向けた長期的な資産形成を想定した制度と考えられます。
購入対象は長期・積立・分散投資向けの投資信託
こどもNISAで購入できる商品について、動画では大人の積立投資枠と同様に、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託になると説明されています。
動画収録時点では具体的な銘柄は明らかになっていないとしながら、全世界株式やS&P500などのインデックスファンドを中心とした商品構成になるのではないか、という見方が示されています。
ただし、これは動画内の予想であり、正式な対象商品が決まっているという意味ではありません。
また、買い付け方法は基本的に積立となり、一括購入は想定されていないと説明されています。
こどもNISAは自由に引き出せる口座ではない
こどもNISAで特に注意したいのが、払い出しに制限が設けられる予定だという点です。
大人のNISAのように、必要になったらいつでも自由に売却して現金を引き出せる制度とは異なると説明されています。
投資信託そのものを途中で売却することはできても、その売却資金は基本的に口座内で管理され、再投資などに利用する仕組みになるとされています。
つまり、親が自由に引き出して別の目的に使うための口座ではありません。
12歳以降は教育費や生活費への払い出しが可能になる予定
動画によると、12歳以降になると一定の例外が設けられる予定です。
子ども本人の教育費や生活費などに使う場合には、子どもの同意を示す書面などを金融機関へ提出し、所定の手続きを行うことで払い出せる仕組みが想定されています。
具体的な用途としては、学校の入学金、授業料、教材費などが挙げられています。
一方で、親の生活費、住宅ローンの支払い、家族旅行など、子ども本人のための支出と認められないものについては利用できないとされています。
また、災害などやむを得ない事情が発生した場合には、12歳未満であっても払い出しが認められる可能性があると説明されています。
制度の趣旨に反した払い出しには注意
動画では、認められていない目的で払い出した場合、非課税扱いが取り消され、過去の利益についても課税される可能性があるため注意が必要とされています。
このため、こどもNISAは単なる「子ども名義の貯金口座」と考えない方がよさそうです。
教育資金や将来の自立資金など、長期間をかけて子どものために準備する資産を運用する制度として考える必要があります。
同時に、数年以内に使う可能性がある教育資金など、近い将来必要になるお金まで投資へ回さないことも重要だと動画では説明されています。
楽天証券ではこどもNISAの申し込み受付を開始
動画では、楽天証券が2026年10月1日から、2027年の制度開始に向けてこどもNISAの申し込み受付を開始したと紹介されています。
楽天証券で申し込む場合は、まず親権者が楽天証券の総合口座を保有している必要があります。
そのうえで子どもの情報を入力し、住民票などの必要書類を提出します。
世帯全員が記載された住民票の写しには、子どものマイナンバーや親権者との続柄が記載されている必要があると説明されています。
子どもが別居している場合には、戸籍謄本など追加書類が必要になるケースもあるとされています。
申し込み後には楽天証券と税務署による審査が行われ、実際に口座が開設されるのは2027年1月以降になると説明されています。
積立投資枠の対象商品が拡大
2つ目の変更点として紹介されているのが、積立投資枠の対象商品の拡大です。
動画では、正確には「積立投資枠の対象商品に関する基準の見直し」と説明されています。
これまで積立投資枠で購入できなかった指数や資産クラスの商品が、新たに対象となる可能性があります。
この変更については、動画によると2026年4月から一部すでに適用されているとされています。
読売株価指数333やJPXプライム150指数も対象に
動画では、積立投資枠の対象となる指定指数に「読売株価指数333」と「JPXプライム150指数」が追加されたと紹介されています。
これにより、これらの指数に連動する一定の投資信託についても、積立投資枠で購入できるようになっていると説明されています。
さらに、欧州株やアジア太平洋株に関係する複数の指定指数についても要件が緩和されており、今後対象商品が増える可能性があるとされています。
ただし、動画収録時点の2026年9月末では、対象となる商品はまだ限定的だったとされています。
債券中心の投資信託も積立投資枠の対象へ
積立投資枠の商品拡大で特に大きな変化として紹介されているのが、債券です。
これまで積立投資枠は株式を中心とした投資信託が対象でしたが、今後は一定の条件を満たす債券中心の投資信託も対象になると説明されています。
株式100%では価格変動が大きすぎると感じる人や、リスクを抑えながら資産形成を進めたい人にとって、選択肢が増える可能性があります。
特に高齢者など、資産形成だけでなく資産を守りながら運用することを重視する層にとっても利用しやすい制度になるという見方が示されています。
ただし、2027年から対象となる債券100%型投資信託の具体的な商品は、動画収録時点では発表されていないとされています。
すべての債券ファンドが自動的に対象になるわけではなく、コスト、運用実績、純資産残高など一定の条件を満たした商品が対象になると考えられています。
売却後の非課税枠をその年に復活させる案
3つ目の変更点が、NISA口座の商品を売却した後の非課税保有限度額の再利用時期です。
現在のNISAでは、保有商品を売却すると、その取得価額に相当する非課税保有限度額が復活します。
ただし、復活するのは翌年です。
例えば2026年に取得価額300万円の商品を売却した場合、その300万円分の保有限度額を再利用できるのは2027年からとなります。
動画では、金融庁が2027年度の税制改正要望として、この枠を売却した年のうちに再利用できるよう求めていると説明されています。
実現すれば、投資商品の入れ替えがこれまでより柔軟になります。
売却後すぐに年間360万円を追加投資できるわけではない
ここは非常に誤解しやすいポイントです。
動画でも説明されている通り、売却後の枠がその年に復活したとしても、年間投資枠そのものが増えるわけではありません。
成人向けNISAの年間投資枠は、
積立投資枠が120万円、成長投資枠が240万円、合計360万円です。
この年間360万円という上限は変わりません。
例えば、すでにその年に360万円分を投資して年間投資枠を使い切っている場合、商品を売却して非課税保有限度額が復活しても、その年にさらに追加投資できるわけではありません。
あくまで1,800万円という非課税保有限度額の再利用時期を早めるという制度変更です。
売却後の枠復活はまだ正式決定ではない
動画では、この制度について「要望段階であり正式決定ではない」と明確に説明しています。
2026年末ごろにまとめられる税制改正の内容によって、実際に採用されるかどうかが決まってくるという見方が示されています。
したがって、「2027年から必ず売却した年に枠が復活する」と現時点で断定することはできません。
今後の正式な制度発表を確認する必要があります。
動画で紹介された2027年のNISA運用戦略
動画後半では、制度変更だけではなく、投稿者自身の2027年のNISA運用方針も紹介されています。
積立投資枠については、年間120万円を引き続きインデックスファンドで運用する方針です。
本人は全米株式インデックスファンド、妻はS&P500連動型のインデックスファンドを毎月10万円ずつ購入し、年間120万円の積立投資枠を使うとしています。
購入方法については、クレジットカード積立を利用しています。
過去には証券口座内の円残高が不足し、積立が実行されなかったことがあったため、現在は自動的に決済できる仕組みを利用していると説明しています。
成長投資枠ではゴールドETFを購入
成長投資枠では、ゴールドETFの「GLDM」を引き続き購入するとしています。
ただし、ゴールド価格の上昇によってポートフォリオ内の金の比率が30%近くまで高まっているため、購入金額を減らす方針です。
本人は毎月500ドルへ減額し、仮に1ドル150円とすると年間投資額は約90万円になります。
年間360万円のNISA投資枠全体に対して、およそ25%を金に配分する計算です。
妻についてもゴールドETFを購入していますが、これまでの毎月450ドルから350ドルへ減額する方針としています。
1ドル150円とすれば年間約63万円となり、NISA全体に対する比率は約18%になります。
残りの成長投資枠は米国個別株へ
ゴールドETFを購入した後の成長投資枠については、米国個別株へ振り分ける考えが紹介されています。
動画ではAmazon、Microsoft、Google、NVIDIAなどの大型テクノロジー株を中心に、株価が下落した局面で購入していると説明しています。
一方で、大型グロース株とは性格の異なる「配当王」銘柄も保有しています。
配当王とは、米国で一般に長期間連続して増配を続けている企業を指す呼び方です。
動画ではP&Gやヘルスケア企業のAbbVieなどを例として挙げ、下落局面で少しずつ購入していると説明しています。
NISAで個別株を買う場合の注意点
動画では、NISAでは損益通算ができない点にも注意を促しています。
NISA口座で保有する株式に損失が出ても、課税口座で得た利益と相殺することはできません。
そのため投稿者は、NISAの成長投資枠で個別株を購入する際には、基本的に10年、20年と長期間保有できる銘柄を選ぶ方針としています。
具体的には、業績が安定して成長しているか、利益成長が続いているか、長期チャートで上昇基調が確認できるかといった点を重視するとしています。
短期的に株価が下落していても、長期的な上昇トレンドと良好な業績が維持されているのであれば購入候補になるという考え方です。
一方、長期間株価が下落し続けている銘柄を逆張りで購入することはしないと説明しています。
こどもNISAは始めるべきなのか
動画の終盤では、「こどもNISAを利用するべきか」というテーマについて、投稿者自身の考えが紹介されています。
大前提として、こどもNISAで運用する資産は親のものではなく、子ども名義の資産になります。
そのため、親自身のNISA枠がまだ余っている家庭であれば、まず親のNISAを優先するという考え方もあるとしています。
大人のNISAは資金の使い道について自由度が高く、教育費以外にも利用できます。
一方、親のNISAをすでに十分利用している家庭や、親の資産とは完全に分けて子どものための資産を管理したい家庭では、こどもNISAが選択肢になるとしています。
子どもへ資産を渡すことを金融教育につなげる
動画では、こどもNISAの価値は単に資産を増やすことだけではないという考え方も語られています。
まとまった資産を子どもへ渡すことについて、「大金を渡すと子どものためにならないのではないか」という意見もあります。
これに対し投稿者は、重要なのは金額そのものではなく「渡し方」ではないかと話しています。
何の説明もせずに資産を渡すのではなく、子どもの頃からそのお金を将来何に使うのか親子で話し合うことで、金融教育につなげられるという考え方です。
例えば大学進学、留学、世界旅行、起業など、お金には人生の選択肢を広げるさまざまな使い道があります。
そうした選択肢を日頃から親子で話し合い、18歳になった時に自分で考えて使い道を決められるようにすることも、資産形成の一部だとしています。
ジュニアNISAで子ども名義の資産を形成
投稿者の家庭では、2016年からジュニアNISAを利用してきたと説明されています。
動画収録時点で10歳の長男と7歳の長女がおり、それぞれ子ども名義の証券口座に1,100万円を超える資産があると紹介しています。
子どもたちも、自分名義の資産を父親が運用していることを知っているといいます。
また、18歳になったら実家を出て、自分で人生を歩き始めるという家庭の方針も伝えているそうです。
進学、就職、留学など、将来どのような道を選ぶのかを日常生活の中で少しずつ話し合い、そのためにお金がどのような役割を持つのかも伝えていると説明しています。
投稿者自身は、こうした親子で将来やお金について考える時間も、こどもNISAや子ども名義の資産形成が持つ価値の1つではないかと考えています。
まとめ
2027年に向けたNISAでは、大きく3つの変更が注目されています。
1つ目は、18歳未満でも積立投資枠を利用できる「こどもNISA」です。
年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円という仕組みが想定されており、教育費や将来の自立資金などを長期的に準備する制度として利用されることが期待されています。
2つ目は積立投資枠の商品拡大です。
これまで株式を中心としていた積立投資枠に、一定の債券型投資信託などが加わることで、より幅広いリスク許容度に対応できる制度へ変わる可能性があります。
3つ目は、NISA商品を売却した後の非課税保有限度額を、その年のうちに再利用できるようにする案です。
ただし、この変更については動画収録時点では金融庁の要望段階であり、正式決定ではありません。
また、仮に制度が変更されても年間投資枠360万円が増えるわけではない点には注意が必要です。
NISAの制度変更は単に「投資できる金額が増える」という話ではなく、未成年、高齢者、子育て世帯など、より幅広い人が自分のライフプランに合わせて利用できる制度へ変わっていく動きとして見ることができます。
特にこどもNISAについては、資産形成だけではなく、親子でお金や将来について考えるきっかけとしてどう活用するのかも重要なテーマになりそうです。


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