本記事は、YouTube動画『【暴落は「買い場」だったのか?】日経平均が直近高値から10%以上下落した過去21回について、その後の値動きをデータで検証しました!結果は衝撃的でした!』の内容を基に構成しています。
株式市場で大きな下落が起きると、「まだ下がるのではないか」「今は買わない方がいいのではないか」と不安になる投資家は少なくありません。
一方で、相場の世界では古くから「暴落は買い場」とも言われてきました。では実際のところ、日経平均が大きく下落した後の株価は、どのように推移してきたのでしょうか。
動画では、2010年以降の日経平均について、直近高値から終値ベースで10%以上下落した局面を「暴落」と定義し、その後1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月でどの程度反発したのかを検証しています。
その結果、検証対象となった21回の暴落では、少なくとも3ヶ月後まで非常に強い反発傾向が確認されたとしています。
暴落後の株式市場は本当に強いのか
動画ではまず、「暴落」という言葉をひとまとめにすること自体に問題があると指摘しています。
一口に暴落といっても、2020年のコロナショックのような歴史的急落と、数ヶ月に1度起こるような調整局面では、下落の規模も市場参加者の心理も大きく異なります。
そこで動画では、日経平均の直近高値から安値までの下落率によって、暴落を3段階に分類しています。
10%以上20%未満の下落を「小暴落」、20%以上30%未満を「中暴落」、30%以上を「大暴落」としました。
この基準を使い、2010年から2026年までの日経平均を調べたところ、10%以上下落した暴落局面は合計21回あったとしています。
約16年間で21回ですから、単純計算すると年間約1.3回です。つまり、10%を超える株価下落は決して珍しい現象ではなく、長期投資を続けるのであれば、何度も経験する可能性がある出来事だということです。
日経平均の暴落を「小・中・大」の3段階に分類
動画で紹介されている21回の暴落を見ると、小暴落が最も多く、中暴落は比較的少なく、大暴落はさらに限定的だったとされています。
今回取り上げられているAI・半導体関連株を中心とした下落は、小暴落に分類されています。
過去の例としては、欧州債務危機の一部の局面なども小暴落に該当すると説明されています。
一方、2011年の東日本大震災後の急落や、トランプ関税を巡る急落、いわゆる「令和のブラックマンデー」と呼ばれた局面などは、中暴落に分類されています。
中暴落は全部で6回程度とされており、動画では数年に1度程度起こる規模の下落と位置付けています。
さらに30%を超える大暴落については、今回の検証期間では2020年のコロナショックのみでした。
過去21回の暴落後、株価はどう動いたのか
ここからが動画の中心となる分析です。
それぞれの暴落について安値を付けた時点を起点とし、その1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後に日経平均がどれだけ反発したのかを調べています。
結果として、暴落の規模にかかわらず、安値形成後にはかなり強い反発が見られたと説明されています。
大暴落だったコロナショック後は6ヶ月で約41%反発
最も分かりやすい例が2020年のコロナショックです。
動画によると、2020年3月の安値からの反発率は、おおむね次のようになっています。
1ヶ月後は18.8%、2ヶ月後は23.4%、3ヶ月後は35.8%、6ヶ月後には41%まで上昇しました。
世界中で経済活動が停止し、株式市場が歴史的なパニック状態に陥ったコロナショックですが、売りが一巡した後の反発も非常に大きかったことが分かります。
動画では、大きく売られれば売られるほど、最終的には「売りたい投資家」が減っていくことが、その後の急反発につながると説明しています。
なぜ暴落後には株価が反発しやすいのか
動画では、暴落が起きる仕組みを投資家心理から説明しています。
例えば100万円で購入した株が150万円に値上がりしている場合、多くの投資家はすぐには売ろうとしません。
ところが100万円で買った株が90万円、80万円、70万円と下落していくと、含み損に耐えられなくなった投資家が徐々に売却を始めます。
誰かが売れば株価がさらに下がり、それを見た別の投資家も損失拡大を恐れて売ります。
この「売りが売りを呼ぶ」状態が連鎖することで、暴落が形成されていきます。
しかし、この売りが永遠に続くわけではありません。
損失に耐えられない投資家が次々に市場から退出していくと、最終的には売りたい人そのものが少なくなります。
そこで売り圧力が弱まり、安くなった株を買いたい投資家の需要が勝ち始めます。
動画では、暴落のピークとは「売りたい人がほとんどいなくなった瞬間」と捉えており、その後は買い需要が優勢になりやすいため、株価が反発しやすくなると説明しています。
中暴落でも3ヶ月後には平均16%超の反発
20%以上30%未満下落した「中暴落」は、過去6回確認されたとしています。
その後の日経平均の平均反発率は、1ヶ月後が12.9%、2ヶ月後が14.2%、3ヶ月後が16.3%、6ヶ月後が22.1%でした。
コロナショックほど急激な反発ではありませんが、半年程度経つと、暴落前の水準にかなり近づくケースが多かったということになります。
特に重要なのは、3ヶ月後までの成績です。
動画によると、検証した中暴落では3ヶ月後まで全て上昇していたとしています。
小暴落でも平均リターンはプラス
10%以上20%未満の小暴落についても、同じような傾向が確認されています。
動画で示された平均反発率は、1ヶ月後9.4%、2ヶ月後11%、3ヶ月後13.3%、6ヶ月後14.2%です。
暴落の規模が小さいため、大暴落や中暴落と比べると反発率も小さくなっています。
それでも、時間の経過とともに徐々に株価が回復していく傾向が確認されています。
そして小暴落についても、3ヶ月後までは全てのケースでプラスだったと動画では説明されています。
「3ヶ月後まで21戦21勝」というデータ
今回の分析でもっとも印象的なのが、暴落後3ヶ月間の結果です。
2010年以降に確認された21回の暴落について、安値から3ヶ月後までの株価を見ると、動画では「21戦21勝」だったとしています。
つまり、今回設定した条件と検証期間の中では、暴落後の安値から3ヶ月後に日経平均が下落していたケースはなかったということです。
さらに、1ヶ月後より2ヶ月後、2ヶ月後より3ヶ月後、そして6ヶ月後と、時間が経過するほど平均的な反発幅が大きくなる傾向も見られたとしています。
この結果だけを見ると、暴落直後に悲観して株を売るよりも、むしろ一定期間保有し続ける方が過去のデータ上は有利だったと考えることができます。
ただしリーマンショックやITバブル崩壊は含まれていない
一方で、今回の分析には重要な注意点もあります。
検証期間が2010年以降となっているため、2000年前後のITバブル崩壊や、2008年のリーマンショックは含まれていません。
これは非常に重要です。
2010年以降は、世界的に低金利政策や量的緩和が続いた時期が長く、日本ではアベノミクスによる株価上昇局面もありました。
そのため、「過去21回すべて上昇したから、将来の暴落でも必ず3ヶ月後に上昇する」と断定することはできません。
特に金融危機や長期的な景気後退を伴う暴落では、安値を付けるまでに長い時間がかかる場合もあります。
動画でも、大暴落についてはコロナショックの1回しかデータがないため、判断材料が少ない点に触れています。
現在の日経平均は「戻りの途中」と分析
動画では、過去のデータを現在の日本株市場にも当てはめています。
今回の下落については、直近高値から約15.1%下落しているため「小暴落」に分類されています。
そして安値からはすでに約7.2%戻している状況だと説明しています。
小暴落後の過去平均と比較すると、現在の日経平均はまだ平均的な反発水準に届いておらず、「戻りの途中」とみています。
動画では、1ヶ月後の平均的な着地水準として6万7237円程度、2ヶ月後は6万8000円程度、3ヶ月後には6万9000円程度を想定し、7万円を目指す展開も平均的なシナリオの1つとして示しています。
もちろん、これは将来の株価を保証する予測ではありません。
過去の暴落後の平均リターンを、現在の日経平均に当てはめた場合の参考レンジです。
半導体株が日経平均の重しになっている
動画では、日経平均だけを見ると日本株全体が弱く見える可能性があるとも指摘しています。
その理由は、日経平均が値がさ株の影響を受けやすい指数だからです。
特に半導体関連株や大型テクノロジー株の値動きが大きいと、日経平均全体も強く影響を受けます。
動画では、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、キオクシア、アドバンテストなどの値動きが日経平均を大きく左右していると説明しています。
一方、より幅広い銘柄を反映するTOPIXについては高値を目指す動きが見られ、日本株市場全体では買い意欲が強い状態だと分析しています。
そのため、日経平均だけを見て「日本株全体が弱い」と判断するのではなく、TOPIXなど他の指数も合わせて確認することが重要になります。
暴落は逆張り投資のチャンスになり得る
動画では、今回の検証結果を投資戦略にもつなげています。
暴落が発生すると、多くの投資家は恐怖から株を売りたくなります。
しかし過去のデータを見る限り、10%以上の下落が発生した後は、むしろ優良銘柄を安く買えるタイミングになってきたケースが多かったとしています。
特に、以前から欲しかった企業の株や、株主優待を目的に長期間保有したい銘柄などが暴落によって大きく値下がりした場合、「バーゲン価格」で購入できる可能性があります。
動画では、こうした局面をシステムトレードでいう「逆張り」のチャンスとして捉える考え方を紹介しています。
暴落の途中で慌てて売ることのリスク
もう1つ動画で強調されているのが、暴落中に慌てて手仕舞いすることへの注意です。
大幅な含み損を抱えると、「これ以上下がったらどうしよう」という不安から株を売りたくなります。
しかし、暴落の最終局面では多くの投資家が同じ心理状態になっているため、投げ売りが集中します。
そのタイミングで株を売ってしまうと、結果的に安値付近で手放すことになり、その直後の反発を逃す可能性があります。
今回の検証では、時間が経過するほど平均リターンが大きくなる傾向があったため、動画では一時的な含み損について「半年程度寝かせるつもりで保有する」という考え方も紹介しています。
ただし、これは企業の業績や財務状況に問題がないことが前提です。
市場全体の暴落で値下がりしている銘柄と、企業そのものに重大な問題が生じて下落している銘柄は分けて考える必要があります。
第1四半期決算後は銘柄選びにも注目
動画冒頭では、暴落後の相場分析だけでなく、3月期決算企業の第1四半期決算についても重要性が語られています。
第1四半期は企業の新年度が始まって最初の決算であり、その年度の業績の方向性を確認するうえで重要なタイミングです。
ここで好調なスタートを切った企業を見つけることができれば、その後の中間決算や第3四半期決算にかけて業績期待が高まり、株価上昇につながる可能性があります。
動画では、暴落後の市場全体の反発を意識しながら、第1四半期決算を終えた企業の中から良い銘柄を探すことも投資戦略の1つとして示されています。
過去データは有力な材料だが「必ず上がる」わけではない
今回の検証では非常に強い結果が出ていますが、投資家が注意したいのは、「過去の勝率100%=将来も100%」ではないという点です。
株式市場を動かす要因は、その時代によって大きく異なります。
金融政策、景気、企業業績、為替、地政学リスク、信用不安など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
特に今回の検証期間にはリーマンショックやITバブル崩壊が含まれていないため、長期的な金融危機や構造的な景気後退が起きた場合には、過去21回とは違う動きになる可能性もあります。
したがって、今回のデータは「暴落したら必ず買えばいい」という単純な売買ルールではなく、暴落時に冷静さを保つための判断材料として利用するのが適切でしょう。
まとめ
動画では、2010年から2026年までの日経平均について、直近高値から10%以上下落した21回の暴落局面を分析しています。
暴落を10%以上20%未満の「小暴落」、20%以上30%未満の「中暴落」、30%以上の「大暴落」に分類し、その後の株価推移を調べたところ、安値から3ヶ月後までは21回すべてでプラスになったとしています。
小暴落では3ヶ月後に平均13.3%、中暴落では平均16.3%、コロナショックでは35.8%反発しました。
こうした結果から、暴落は投資家にとって恐ろしい局面である一方、過去のデータ上では優良株を安く購入できるチャンスにもなってきたことが分かります。
現在の下落についても動画では「小暴落」と判断しており、すでに安値から反発が始まっているものの、過去平均と比較するとまだ戻りの途中と分析しています。
ただし、今回の分析にはリーマンショックやITバブル崩壊が含まれていません。過去のデータが将来の値動きを保証するものでもありません。
重要なのは、暴落が起きた瞬間に恐怖だけで判断するのではなく、「過去の暴落ではその後どうなったのか」というデータを持っておくことです。
市場が悲観一色になっているときこそ、企業の業績や財務内容を冷静に確認し、自分が長期的に保有したい銘柄を割安な価格で買える機会になっていないかを考えることが、暴落相場と付き合ううえで重要だと言えそうです。


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