中東リスク長期化で世界経済に激震か?イスラエルとイランの紛争がもたらす投資環境の変化と今後の戦略

※この記事はYouTube動画「中東リスクは長期化する 世界大パニック 危ない」の内容をもとに執筆しています。

結論:イスラエル・イラン紛争の長期化は、原油価格高騰・インフレ再燃・株価下落という“三重苦”を招く可能性があり、今後の投資戦略は「米国以外」への分散がカギとなる。


目次

イランが交渉姿勢を見せるも、中東リスクは依然高水準

ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によれば、イランは紛争集結と核開発問題の交渉再開に前向きな姿勢を見せており、これを受けてS&P500やナスダック総合指数は大きく反発しました。

しかし、これは一時的な市場の楽観にすぎません。イスラエルはイランの体制転覆を最終目標としており、短期的な停戦には応じない構えです。

軍事バランスから見る現実

  • 兵力:イラン61万人、イスラエル17万人(イランが圧倒的に多い)
  • 地理的障壁:イランとイスラエルは1000km以上離れており、直接の地上戦は非現実的
  • 空軍力の差
    • イスラエル:F-35ステルス戦闘機など米国の最新兵器を装備
    • イラン:旧式の戦闘機を中心に構成されており、空の制圧力は皆無に等しい

結果、イスラエルがテヘラン上空の制空権を掌握し、イランの航空戦力を無力化。イランはこのままでは不利であるため交渉に応じるそぶりを見せているという構図です。


核開発とホルムズ海峡封鎖のリスク

紛争が集結した場合、イランは核開発再開に注力する可能性が高く、これを阻止するためイスラエルは戦闘を継続する構えを見せています。

しかし、イランが体制転覆の瀬戸際に立たされた場合、最後の手段としてホルムズ海峡の封鎖を試みる可能性があります。ホルムズ海峡は世界の原油流通の3分の1が通過する重要なルートであり、ここが封鎖されると次のような影響が想定されます。

想定される影響内容
原油価格高騰現在の71ドル台から一気に80〜100ドル台への上昇リスク
インフレ再燃原油高によるエネルギー価格上昇で、CPIが押し上げられる
利下げが困難にFRBはインフレ懸念から政策金利を据え置かざるを得ない
景気後退高インフレ+高金利により、企業業績・消費に打撃

米国の雇用環境と金利政策:静かに悪化するデータの数々

  • 米国の失業率は直近5ヶ月連続で4.2%と横ばいですが、少数点以下では徐々に上昇(例:4.01%→4.24%)。
  • 採用活動は、トランプ政権の政策不透明感によって控えられており、失業率は実質的に悪化。

これにより、FRBとしては「利下げが必要な状況」にあるものの、原油高→インフレ再燃→利下げできないという板挟みに陥る可能性があります。


7月中旬までに訪れる「サマーラリー」は売却チャンスか?

米国株市場では、7月上旬〜中旬にかけて以下のイベントが予定されています:

  • FOMC(6月開催):政策金利は据え置きの見込み(4.25〜4.50%)
  • 対中関税の再発動:7月9日予定
  • 債務上限問題の上院通過:7月中旬見込み

これらを無事に通過すれば「悪材料出尽くし」で短期的に株が買われる可能性もありますが、その後にやってくる原油高・個人消費冷え込み・業績悪化により、株式市場は再び失速する可能性が高いとされています。


景気後退時に狙うべき投資対象は?キーワードは「脱・米国」

バフェト太郎氏は、次の投資ブームは「米国株以外」になると明言しています。

特に注目される資産クラス:

  • 欧州株:地政学リスクが比較的低く、割安銘柄が多い
  • グローバルサウス(新興国):人口増・資源保有国などの長期成長が期待
  • 金(ゴールド):インフレヘッジ・有事の安全資産

オルカン(全世界株ETF)は避けるべき?

VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)の構成比率を確認すると:

  • 北米:65%
  • 欧州:15%
  • アジア太平洋:9.7%
  • 新興国:10%

つまり、「オルカンに投資していても米国株偏重になってしまう」のが現実。米国株が長期停滞すれば、VT全体のパフォーマンスも引き下げられるというジレンマがあります。


まとめ:7月中旬までに現金比率を高め、次の投資トレンドに備えよ

今回の要点

  • イランは交渉姿勢を見せているが、紛争の根本的な解決には至らず長期化の可能性が高い
  • 原油価格の高騰が、インフレと景気後退のダブルパンチを招く恐れ
  • 7月中旬までは一時的な上昇(サマーラリー)も期待できるが、そこで一部利確・現金化が有効
  • 今後は「米国外の資産」へ分散投資を進めるべき
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