本記事はYouTube動画「【年金受給】誰も知らない厚生年金の裏側!これを知らないと損します!」の内容を基に構成しています。
結論:厚生年金は「払い損」になりやすい?対策を知らないと将来後悔します
高収入者ほど厚生年金の保険料を多く納めているにもかかわらず、受け取れる年金額は思ったほど差が出ないという事実があります。また、年金には税金や社会保険料が課税され、実際の手取りは減るという構造も。その一方で、年金を少しでも増やすための制度や仕組みもいくつか存在します。
今回は、以下の2点について初心者にも分かりやすく解説していきます。
- 厚生年金の“闇”と言われる仕組み
- 年金を少しでも増やすための具体的な方法
厚生年金の「3つの闇」とは?
1. 自分が払っていないお金も年金額に含まれている?
例えば月収30万円の人の場合、約27,000円が天引きされますが、実際には企業が同額を負担しており、合計で54,000円が納付されています。
しかし、年金定期便には自分が払った分しか記載されていません。
その企業負担分はどこへ消えるのかというと、基礎年金(国民年金)の赤字補填に使われているのです。
たとえば、主婦など配偶者が扶養に入っている場合、その人の年金までカバーされています。独身者などからすれば「知らない誰かのために払っている」という感覚になるのも無理はありません。
2. 多く払っても「リターン」は少ない
- 月収45万円の人:保険料 約40,260円
- 月収25万円の人:保険料 約21,960円
納付額は1.8倍の差がありますが、将来受け取れる年金額は18万円 vs 13万円程度で、たったの1.4倍しか差が出ません。
つまり、払えば払うほど「コスパが悪くなる」のです。
また、昇給によって社会保険料が上がっても、手取り収入は逆に減ることもあるという現実があります。
3. 年金受給にも税金がかかる
年金収入20万円の場合:
- 所得税
- 住民税
- 健康保険料
これらが差し引かれて、実際の手取りは16万円台になるケースもあります。
年金を増やすために今からできる5つの方法
1. 追納(ついのう)
過去10年以内に納めていなかった年金を一括で納付可能。たとえば、大学生時代の未納分(20〜22歳)を払うことで、将来の年金額を増やすことができます。
【注意点】
- 対象は10年以内
- 一括払いが必要
- 32歳前後までの人に有効
2. 任意加入と経過的加算
- 任意加入:60〜65歳の間に未納分を月払いで補填。最大5年分。
- 経過的加算:厚生年金加入者が60歳以降も働くと、自動的に不足分を国が補填。
これらの制度により、国民年金の納付年数不足を補える可能性があります。
【ポイント】
- 任意加入は自分で申し出が必要
- 経過的加算は厚生年金加入者が自動的に対象
3. 付加年金制度(国民年金加入者限定)
- 毎月400円の追加納付で、月200円×納付月数分が年金に上乗せされます。
- 例:10年間で48,000円納付 → 年24,000円受給増 → たった2年で元が取れる!
ただし、これは国民年金加入者のみが対象で、厚生年金加入者は使えません。
4. 国民年金基金・iDeCo
- 国民年金基金:国が運営する個人年金のような制度。国民年金加入者が対象。
- iDeCo(イデコ):税制優遇あり、自分で運用できる確定拠出年金。厚生年金加入者や主婦、公務員も利用可能。
【上限】
- 国民年金基金とiDeCo合わせて月額68,000円が限度
5. 新NISAで自分で資産運用
- 年金は税金や保険料が引かれますが、NISAの運用益は非課税
- 年利5%で運用した場合、65歳から80歳程度までに使い切るように設計すればNISAの方が得な場合も
【比較】
項目 | 国の年金制度(1〜4) | NISA(5) |
---|---|---|
税金 | かかる | かからない(非課税) |
受給期間 | 終身(長生き有利) | 一定年齢まで(自己運用) |
安定性 | 高い(国が保障) | 低い(運用次第) |
柔軟性 | 低い | 高い |
どれを選ぶべきか?
- 早めにお金を使いたい → NISA
- 長生きリスクに備えたい → 公的年金+国民年金基金など
- 未納期間がある → 追納・任意加入
- 低コストで年金増やしたい → 付加年金
まとめ:制度の“闇”を理解した上で、今からできる最善策を選ぼう
- 厚生年金は「高収入者ほど損をしやすい」構造になっている
- 年金額の伸びは保険料の増加ほどにはならない(コスパ悪化)
- 税金・保険料を考慮すると、「受け取り額=手取り額」ではない
- 年金を増やすための制度は多数あるが、年齢や加入歴によって使える制度が異なる
- NISAのような自助努力も合わせて検討するのが現実的な対策
将来の生活の安心のために、制度の裏側を知り、今から賢く備えましょう。
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