本記事は、YouTube動画『「これはバブルではない」日経平均は1年間で8万円台へ、日本企業利益率11倍の業績相場【イェスパー・コール】Market Jam』の内容を基に構成しています。
日経平均急騰に広がる「バブルではないか」という声
2026年に入り、日本株市場は歴史的な上昇局面を迎えています。日経平均株価は史上最高値を更新し続け、多くの投資家が「これはバブルではないか」と疑問を抱いています。
しかし、長年日本市場を分析してきたストラテジストのイェスパー・コール氏は、この見方を真っ向から否定しています。
同氏の結論は非常にシンプルです。
「今の上昇はバブルではなく、企業業績によって支えられた業績相場である」
そして驚くことに、今後1年以内に日経平均株価が8万円に到達する可能性も十分あると語っています。
なぜそこまで強気なのでしょうか。
その理由を詳しく見ていきます。
日本人は自国を過小評価しすぎている
番組冒頭でイェスパー氏は、日本人の特徴として「自信のなさ」を指摘しています。
人口減少。
少子高齢化。
政府債務。
長年続いたデフレ。
こうしたネガティブな話題ばかりが注目され、日本人自身が日本経済を悲観的に見ていると語ります。
しかし海外投資家の目線は全く異なります。
海外投資家が見ているのは感情ではなく数字です。
そして数字を見る限り、日本企業は過去30年間で驚異的な進化を遂げているというのです。
日本企業の利益は30年間で11倍になった
イェスパー氏が最も強調したのが、日本企業の利益成長です。
一般的に「失われた30年」と呼ばれる期間、日本企業の売上高はほとんど伸びていません。
しかし利益は全く違いました。
上場企業全体で見ると、利益は約11倍に増加しています。
これは非常に重要なポイントです。
投資家が株を買う理由は売上ではありません。
利益です。
たとえば売上が100億円でも利益が1億円しか出ない企業より、売上50億円でも利益10億円を稼ぐ企業の方が価値は高く評価されます。
日本企業はこの30年間で、
・コスト削減
・業務効率化
・生産性向上
・グローバル展開
などを徹底的に進めてきました。
その結果、売上が大きく伸びなくても利益を生み出せる企業体質へと変化したのです。
日本企業の損益分岐点は劇的に改善した
さらに興味深いのが損益分岐点の変化です。
20年前の日本企業は、日本経済が年間1.5%以上成長しなければ利益を増やせませんでした。
ところが現在は違います。
GDP成長率がわずか0.2%程度でも利益を増やせる体質になっています。
つまり経済成長が低くても企業収益は伸びる構造になったのです。
これは投資家にとって非常に魅力的な状況です。
なぜなら景気が少し良くなるだけで利益が大きく増加する可能性があるからです。
イェスパー氏はこれを日本企業の「体質改善」と評価しています。
サラリーマンCEOこそ日本の強み
多くの投資家はイーロン・マスクのようなカリスマ経営者を好みます。
しかしイェスパー氏は、日本企業の最大の強みはむしろ「サラリーマンCEO」にあると指摘します。
派手な経営者ではなく、
・現場を知っている
・改善を積み重ねる
・長期視点で経営する
こうした日本型経営者が利益率向上を実現してきたというのです。
彼は冗談交じりに、
「サラリーマンCEOは経営のノーベル賞級だ」
とまで語っています。
実際、日本企業は劇的な変革ではなく、小さな改善を何十年も積み重ねて現在の高収益体質を作り上げました。
これは欧米企業には真似しにくい強みでもあります。
ウォーレン・バフェットも驚いた日本企業の収益力
イェスパー氏は約8年前に投資家の神様として知られる
Warren Buffett
と日本について議論した経験を語っています。
その際に見せたのが、日本企業の利益成長を示すデータでした。
売上がほぼ横ばいにもかかわらず利益が11倍になっている事実を見て、バフェット氏は大きな驚きを示したそうです。
近年バフェット氏が日本の総合商社株を大量購入した背景にも、日本企業の収益力向上があると考えられています。
海外投資家は日本人以上に日本企業の実力を高く評価しているのです。
なぜ今の日経平均上昇はバブルではないのか
バブル相場には特徴があります。
企業業績と関係なく資金だけが流入し、株価が上昇する状態です。
1980年代後半の日本のバブルが典型例でした。
しかし現在は状況が異なります。
企業利益が実際に増えている。
配当も増えている。
自社株買いも増えている。
ROEも改善している。
つまり株価上昇の裏付けとなるファンダメンタルズが存在しているのです。
そのためイェスパー氏は、
「今の上昇は流動性相場ではなく業績相場だ」
と強調しています。
日本企業の弱点は「何の会社かわかりにくい」こと
一方で、日本企業にはまだ大きな課題もあります。
それがコングロマリット化です。
例えばトヨタは自動車だけではありません。
住宅事業。
金融事業。
保険関連。
さまざまな事業を抱えています。
その結果、投資家から見ると、
「結局何の会社なのか分かりにくい」
という問題が生じます。
アメリカ企業は比較的単一事業に集中しているケースが多く、投資家も評価しやすい特徴があります。
一方、日本企業は多角化しすぎているため、本来の価値が十分評価されていないケースも多いのです。
今後の日本株上昇のカギは「ナショナルチャンピオン」
イェスパー氏が今後期待するのが、日本企業の再編です。
現在、日本の上場企業数は約4000社あります。
アメリカも同程度ですが、アメリカでは業界再編やM&Aが活発に行われています。
その結果、
・市場シェアの高い企業
・世界で戦える企業
・投資家が理解しやすい企業
が生まれやすい環境になっています。
日本でも今後、
・M&Aの活発化
・企業統合
・ゾンビ企業の整理
・事業の選択と集中
が進めば、さらに企業価値が向上する可能性があります。
海外投資家が日本市場に期待している理由の1つもここにあります。
日経平均8万円は本当にあり得るのか
現在の市場環境を見ると、確かに短期的な調整は避けられないでしょう。
株価は一直線には上がりません。
しかしイェスパー氏が指摘するように、
・企業利益の増加
・インフレ定着
・金融機関の収益改善
・企業統治改革
・海外資金流入
といった要因は依然として継続しています。
特に日本企業の利益成長が続く限り、株価上昇の根拠は失われません。
その意味では日経平均8万円という数字も決して夢物語ではないのかもしれません。
まとめ
今回の動画で最も印象的だったのは、「日本人より海外投資家の方が日本企業を高く評価している」という点でした。
日本企業は失われた30年の間に利益体質を大きく改善し、売上が伸びなくても利益を生み出せる企業へと進化しました。
利益は30年間で11倍に増加し、損益分岐点も大幅に改善しています。
そのため現在の日本株上昇は、単なるバブルではなく企業業績に支えられた業績相場だというのがイェスパー・コール氏の見方です。
もちろん相場には調整もありますが、日本企業の収益力向上が続く限り、日本株にはまだ大きな上昇余地が残されている可能性があります。
今後の日経平均株価が本当に8万円へ向かうのか、多くの投資家が注目する展開となりそうです。


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