【早く利確する人ほど損をする?】元ファンドマネージャーが語る株で負け続ける人の5つの共通パターン

本記事は、YouTube動画『【早く利確する人ほど損?】EXIT・りんたろー。も絶句…2000億円運用の元ファンドマネージャーが語る敗者の5パターン/意外と簡単?チャートの見方/株の売買は自分で判断せよ(マネースキルセット)』の内容を基に構成しています。

目次

株式投資で大切なのは「いい株探し」の前に負け方を知ること

株式投資というと、多くの人は「どの銘柄を買えば上がるのか」「次の成長株は何か」という点に注目しがちです。実際、動画のテーマも「超成長株の見つけ方」として進行していきます。

しかし、楽天証券経済研究所長であり、25年間にわたり日本株ファンドマネージャーとして最大2000億円以上を運用してきた久保田真氏は、まず最初に「いい株を見つける前に、株で負け続ける人の共通パターンを直すべきだ」と語ります。

なぜなら、どれほど良い銘柄を見つけても、売買の判断を間違えれば利益は残らないからです。むしろ、良い銘柄を見つけたにもかかわらず、早く売りすぎたり、悪い銘柄を持ち続けたりすることで、結果的に資産を減らしてしまう人も少なくありません。

今回の動画では、個人投資家が陥りやすい「敗者の5パターン」が紹介されました。その中でも特に重要なのが、「損切りをしない」「利益確定が早すぎる」という行動です。

投資が広がる一方で、自己判断の重要性も高まっている

近年、投資は以前よりも身近なものになっています。新NISAの普及や、SNS、YouTubeなどの情報発信により、会社員、主婦、芸能人、アスリートなど、さまざまな人が投資に関心を持つようになりました。

動画内でも、投資番組を見る人が増え、芸能界やスポーツ界にも個別株投資をしている人が多いという話題が出ています。これは投資が一般化してきたことを示しています。

一方で、投資情報が増えたからこそ、他人の意見に流されやすくなっている面もあります。誰かが「この株はいい」と言ったから買う。SNSで話題になっているから買う。ランキング上位だから買う。こうした行動は、短期的にはうまくいくこともありますが、最終的な責任を自分で持てなければ、損失が出たときに適切な判断ができなくなります。

久保田氏は、アナリストや専門家の意見を聞くこと自体は悪くないと述べています。しかし、最終的に「買う」「売る」「持ち続ける」という判断は自分で行うべきだと強調しています。

株で負け続ける人のパターン1:損切りしない、利益確定が早い

動画で最も重要なポイントとして語られたのが、「損切りをしない一方で、利益確定は早すぎる」という行動です。

久保田氏によれば、個人投資家の9割ぐらいに多いパターンだといいます。少し株価が上がるとすぐに売ってしまう。ところが、株価が下がると「そのうち戻るだろう」と考えて売らずに持ち続けてしまう。この行動は、株式投資で非常に不利に働きます。

たとえば、世の中に2種類の株しかないと仮定します。1つは1年後に株価が2倍になる株、もう1つは1年後に株価が半分になる株です。3銘柄に投資し、そのうち2銘柄が2倍になる良い株だったとしても、20%上がったところで早く売ってしまい、下がった株を損切りせずに持ち続ければ、最終的には元本を下回ってしまう可能性があります。

逆に、3銘柄のうち2銘柄が悪い株だったとしても、20%下がった時点で損切りし、上がっている株を伸ばせば、結果として利益が残る可能性があります。

この例が示しているのは、銘柄選びの上手さだけで投資成績が決まるわけではないということです。むしろ、失敗した銘柄を早めに切り、うまくいった銘柄を簡単に売らないという基本動作の方が、長期的な成果には大きく影響します。

損切りはすべての銘柄に必要なわけではない

ただし、動画では「何でもかんでも損切りすればいい」という話ではないことも説明されています。

たとえば、日経平均やTOPIXに連動するインデックスファンドであれば、短期的に下がったからといって損切りする必要は必ずしもありません。また、NTTのような安定したディフェンシブ株を長期保有する場合も、下落時に買い増しするという考え方があります。

つまり、損切りが必要かどうかは、何に投資しているのかによって変わります。

成長株や小型株のように、将来の期待で大きく買われている銘柄は、想定が外れたときに大きく下落することがあります。そのため、一定以上下がったら損切りするというルールを持つことが重要になります。

動画では、目安として20%下がったら損切りするという考え方が紹介されました。もちろん、これは絶対的なルールではありません。しかし、忙しくて銘柄の状況を細かく追えない人にとっては、半値になるまで放置するよりも、20%下落で見切る方がトータルの成績改善につながりやすいという考え方です。

株で負け続ける人のパターン2:自分で判断しない

2つ目のパターンは、自分で判断しないことです。

投資では、専門家の意見やアナリストのレポート、YouTubeやSNSの情報を参考にすることがあります。それ自体は問題ではありません。問題なのは、他人の意見だけで買い、損をしたときに自分で判断できなくなることです。

久保田氏は、儲かったら自分の手柄、損をしても自分の損だと思っていなければ、損切り判断ができないと語っています。

これは非常に重要です。誰かに勧められて買った株が下がったとき、「あの人がいいと言っていたから、まだ持っていよう」と考えてしまうと、損失が拡大する可能性があります。逆に、自分で判断して買った株であれば、「想定と違ったから売る」という判断がしやすくなります。

投資において、情報収集と自己判断は別物です。情報は他人から得てもよいですが、最終判断は自分で行う必要があります。

株で負け続ける人のパターン3:チャートを見ない

3つ目のパターンは、チャートを見ないことです。

チャートというと、難しいテクニカル分析を連想する人も多いかもしれません。しかし、久保田氏は「チャートは簡単」と説明しています。

動画では、階段を上っているときに、上の階から恐怖の表情を浮かべた大量の人が駆け下りてきたらどうするか、というたとえが使われました。普通なら危険を感じて逃げます。また、100人の軍隊を連れて戦場に行ったら、前から1000人の敵が攻めてきた場合も、無理に戦わず退くのが自然です。

チャートを見るというのは、こうした市場参加者の動きを確認することです。

株価が急落し、同時に売買高が急増している場合、何か悪い材料が出て、多くの投資家が売っている可能性があります。逆に、株価が急騰し、売買高も増えている場合は、何か良い材料が出て、多くの投資家が買っている可能性があります。

つまり、チャートは市場の空気を読むための道具です。複雑な指標を使いこなす前に、株価が大きく動いたときに売買高がどう変化しているかを見るだけでも、判断材料になります。

売るべき株と残すべき株をチャートで判断する

動画では、A社とB社のチャートを比較するクイズが紹介されました。

A社は、買った後に上昇していたものの、ある時点で急落し、売買高も増えています。一方のB社は、上昇した後にさらに急騰し、売買高も増えています。急にお金が必要になり、どちらかを売らなければならない場合、どちらを売るべきかという問題です。

多くの人は、利益が出ているB社を売って利益確定したくなるかもしれません。しかし、久保田氏の答えはA社を売るべきというものでした。

理由は、A社には悪い材料が出て売られている可能性があり、B社には良い材料が出て買われている可能性があるからです。市場で新しい材料が出た直後は、その流れが続くことがあります。悪い話が出た銘柄を残し、良い話が出た銘柄を売ってしまうと、結果的に損失を抱え、利益の伸びを逃す可能性があります。

この考え方は、先ほどの「損切りは早く、利益は伸ばす」という話ともつながります。

上がってしまった株はどう買えばいいのか

動画では、すでに株価が大きく上がってしまった銘柄を買いたい場合、どうすればよいかという話も出ています。

久保田氏は、迷うなら1株だけ買えばよいと説明しています。日本株は100株単位で売買するイメージがありますが、現在は証券会社によって1株単位で買えるサービスもあります。

いきなり大きな金額を入れるのではなく、まず少額で買ってみる。上がれば「もっと買っておけばよかった」と思うかもしれませんし、下がれば「少額でよかった」と思うかもしれません。いずれにしても、買う数量を調整することで、心理的な負担を減らすことができます。

投資では、買うか買わないかの2択だけで考える必要はありません。少しだけ買う、大きく買う、様子を見るというように、資金配分で調整することも重要です。

株で負け続ける人のパターン4:PERを見ない

4つ目のパターンは、PERを見ないことです。

PERとは、株価収益率のことで、株価が利益の何倍まで買われているかを示す指標です。簡単にいえば、その株が利益に対してどれくらい高く評価されているかを見るためのものです。

動画内では、TOPIXなどのPERが15倍から18倍程度で推移することが多いという話が出ています。しかし、久保田氏は「それより低ければ割安、高ければ割高と単純に考えてはいけない」と説明しています。

なぜなら、銘柄ごとに妥当なPERが違うからです。

たとえば、銀行株や保険株、海運株などは、もともとPERが低めに評価されやすい傾向があります。一方で、成長期待の高い企業はPERが高くなりやすい傾向があります。PERが高いから危険、PERが低いからお得と単純に判断するのは危険です。

重要なのは、その企業にとって妥当なPERがどの水準なのかを見ることです。

PERは「ラーメンの値段」と同じように考えると分かりやすい

動画では、PERをラーメンの値段にたとえて説明しています。

どれほどおいしいラーメンでも、1杯1万円なら簡単には人に勧められません。一方で、1杯2000円でも非常においしく、価値があるなら勧められるかもしれません。逆に、1杯500円でも食べたくないラーメンもあります。

株も同じです。PER100倍の株は、いくら成長性が高くても高すぎる可能性があります。PER40倍でも、成長力が本物であれば買う価値があるかもしれません。PER10倍でも、将来衰退していく企業であれば買いたくない株になります。

つまり、PERは単なる数字ではなく、その企業の成長性や収益性、将来性とセットで見る必要があります。

PERが切り上がると株価は大きく上がる

動画では、ファーストリテイリングの例も紹介されています。

ファーストリテイリングは、かつて国内中心の企業と見られていた時期にはPERが低めに評価されていました。しかし、海外での利益構成比が高まるにつれて、投資家の評価が変わり、PERも高くなっていきました。

これは非常に重要なポイントです。企業の利益が増えるだけでなく、市場からの評価そのものが変わると、株価は大きく上がることがあります。

たとえば、PER20倍で評価されていた企業が、成長性を認められてPER40倍で評価されるようになれば、利益が10%増えただけでも、株価は大きく上昇する可能性があります。

久保田氏は、海外利益の構成比が30%を超えてくると、投資家の見方が変わりやすいとも説明しています。特に小売りや食品など、日本国内だけでなく海外展開によって成長余地が広がる企業では、PERの切り上がりが起きる可能性があります。

株で負け続ける人のパターン5:その会社が何で稼いでいるか知らない

5つ目のパターンは、その会社が何で稼いでいるかを知らないまま投資することです。

これは初心者だけでなく、経験者にも起こりやすい問題です。社名やブランドイメージだけで判断してしまい、実際の利益構造を確認していないケースがあります。

動画では、トヨタとホンダの例が紹介されました。

トヨタは自動車事業で大きく稼いでおり、金融事業でも利益を上げています。一方、ホンダは4輪車だけでなく、オートバイ事業で大きな利益を上げていることが説明されました。特に東南アジアや南米などでは、オートバイが生活に密着しており、ホンダの2輪事業は非常に重要な収益源になっています。

このように、同じ自動車メーカーに見えても、何で稼いでいるかは企業ごとに違います。

企業の本当の収益源を知らずに投資すると、リスクを見誤る可能性があります。ホンダを見るなら、4輪車だけでなく2輪事業や金融事業も見なければなりません。中国製の電動2輪が増えているなら、それがホンダの2輪事業にとって脅威になる可能性も考える必要があります。

話題株に飛びつく前に「利益の永続性」を確認する

動画では、メタプラネットの例も取り上げられました。

メタプラネットは、ビットコインへの投資で注目を集め、株価が大きく上昇した銘柄として紹介されています。SNSでも話題になり、個人投資家の買いが集まった時期がありました。

ただし、久保田氏は、何で稼いでいるのか、その利益に永続性があるのかを見なければならないと説明しています。

一時的なブームや資産価格の上昇によって株価が上がることはあります。しかし、それが企業の本業として継続的に利益を生む構造なのかは別問題です。短期トレードとして割り切るなら別ですが、成長投資として買うのであれば、利益の持続性を確認する必要があります。

「話題になっているから買う」「SNSで盛り上がっているから買う」という判断は危険です。なぜその会社が儲かっているのか。その儲けは来年も再来年も続くのか。この視点を持つことが大切です。

成長株を探す前に、まず敗者の5パターンを避ける

今回の動画では、後半で成長株の条件や注目テーマとしてAI、エネルギー、バイオ、宇宙といった分野にも触れられています。ただし、提供されたTranscriptの中心は、成長株を探す前に直すべき「負け続ける人の5パターン」です。

その5つは、次のように整理できます。

・損切りをしない一方で、利益確定が早すぎる
・自分で判断しない
・チャートを見ない
・PERを見ない
・その会社が何で稼いでいるかを知らない

この中でも、久保田氏が特に重要だと語っているのは、損切りと自己判断です。

投資では、すべての銘柄で勝つことはできません。どれほど優れた投資家でも、読みが外れることはあります。重要なのは、外れたときに損失を限定し、当たったときに利益を伸ばすことです。

また、他人の意見を参考にしても、最終的には自分で判断しなければなりません。自分で判断できない投資は、損失が出たときに対応が遅れやすくなります。

まとめ

今回の動画では、2000億円以上を運用してきた元ファンドマネージャーの久保田真氏が、株で負け続ける人の5つの共通パターンを解説しました。

特に印象的なのは、「良い株を見つける前に、負ける行動を直すべきだ」という考え方です。投資初心者ほど、どうしても「何を買えば儲かるのか」に意識が向きます。しかし実際には、買った後にどう判断するか、下がったときにどうするか、上がったときにどこまで持つかが、投資成績を大きく左右します。

早く利確してしまい、損切りを先延ばしにする行動は、個人投資家に非常に多い失敗パターンです。良い銘柄を当てても、利益を伸ばせなければ大きな成果にはなりません。逆に、失敗した銘柄を早めに切ることができれば、多少銘柄選びを間違えてもトータルで利益を残せる可能性があります。

また、チャートを見ること、PERを見ること、企業が何で稼いでいるかを知ることも欠かせません。チャートは市場参加者の動きを知るための道具であり、PERは株価が利益に対して高いのか安いのかを見るための指標です。そして、企業の収益源を理解することは、その会社の将来性やリスクを判断するうえで欠かせない作業です。

株式投資で大切なのは、誰かの意見をそのまま信じることではありません。情報を集め、自分で考え、自分で判断することです。

超成長株を探す前に、まずは負け続ける人の5パターンに自分が当てはまっていないかを確認すること。それこそが、長期的に投資で成果を出すための第一歩だといえます。

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