楽天証券が信託報酬0%の投資信託を発表!2027年開始「こどもNISA」の出口戦略と注意点を徹底解説

本記事は、YouTube動画『超衝撃!楽天証券、信託報酬0%を発表!』の内容を基に構成しています。

2026年10月9日、楽天証券が2027年1月から始まる「こどもNISA」に向けて、信託報酬0%の投資信託を提供すると発表しました。

投資信託の保有中に発生する信託報酬が無料になるという、長期投資を考える家庭にとって注目すべきニュースです。

しかし、今回の動画で中心的に取り上げられているのは、こどもNISAで何を購入するかという問題ではありません。

それ以上に重要な「出口戦略」です。

例えば、子どもが18歳になり、大学進学に向けて600万円の資産を準備できていたとします。ところが、入学直前にリーマンショック級の株価暴落が発生したらどうなるでしょうか。

仮に資産が51%下落すれば、600万円は294万円まで減少します。

大学の入学金や授業料、1人暮らしの準備費用は、株価が回復するまで待ってくれません。

今回の記事では、楽天証券の最新発表を紹介するとともに、こどもNISAの3つの出口戦略、資産を現金化するタイミング、払い出しの条件、親子でお金について話し合う重要性まで詳しく解説します。

目次

楽天証券が信託報酬0%の投資信託を発表

2026年10月9日16時、楽天証券は「信託報酬ゼロ(無料)の商品提供を決定!」と題するニュースリリースを発表しました。

発表によると、2027年1月から開始する0歳~17歳を対象とした「こどもNISA」に向けて、信託報酬0%の投資信託を含む専用商品ラインアップを拡充します。

信託報酬とは、投資信託を保有している間に発生する運用管理費用です。投資家が直接支払うのではなく、投資信託の資産から日々差し引かれる仕組みになっています。

例えば、信託報酬が年率0.1%の投資信託を600万円保有していた場合、資産額が一定と仮定すると、年間約6,000円に相当する費用が発生します。

信託報酬が0%であれば、この費用が発生しないことになります。

ただし、信託報酬が0%だからといって、投資に関わるすべての費用が無料になるとは限りません。実際の運用では、売買委託手数料などのその他の費用が発生する可能性があります。

対象となる投資信託の詳細は未発表

2026年10月9日時点では、信託報酬0%となる具体的な投資信託の名称や投資対象、運用方針などは明らかになっていません。

楽天証券は、詳細が決まり次第、公式サイトなどで順次案内する予定としています。

今回の発表は、こどもNISAの対象商品を拡充するというものです。動画では複数の商品が登場する可能性にも言及していますが、信託報酬0%の商品が何本設定されるのかは現時点では不明です。

投資家としては、信託報酬だけでなく、投資対象や運用方式、指数との連動性、その他の運用費用などを確認する必要があります。

2027年から始まる「こどもNISA」とは?

こどもNISAは、2027年1月から始まる未成年者向けの非課税投資制度です。

従来のNISAは原則18歳以上が対象でしたが、新制度では0歳から17歳までの子どもも、専用のつみたて投資枠を利用できるようになります。

主な制度内容は次のとおりです。

項目こどもNISA
開始時期2027年1月
対象年齢0歳~17歳
年間投資枠60万円
非課税保有限度額600万円
対象商品長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託
途中払い出し12歳以降、一定の条件で可能
18歳以降成人向けNISAのつみたて投資枠へ移行

これらは金融庁の2026年度税制改正資料でも示されています。

なお、600万円というのは非課税で保有できる投資元本の限度額であり、運用によって増えた評価額の上限ではありません。

例えば、投資元本600万円が値上がりして800万円になっても、値上がりしたことだけを理由に限度額超過とはなりません。

こどもNISAは大学進学資金の準備にも活用できる

こどもNISAが注目される理由の1つは、長期間の積立投資を通じて、将来の教育費を準備できる点です。

0歳から積立投資を始めれば、18歳になるまで長い運用期間を確保できます。

一方、大学入学時に使う予定のお金をすべて株式型の投資信託で保有し続けることにはリスクがあります。

長期投資において重要なのは、資産をどれだけ増やすかだけではありません。

必要なときに必要な金額を確保できるかどうかも、考えておく必要があります。

こどもNISAの最大の問題は大学入学直前の株価暴落

動画では、大学入学の直前に大きな株価暴落が発生した場合を想定しています。

18歳の子どもの口座に600万円があり、そのすべてを株式型の投資信託で保有していたとします。

株価が下落すると、資産は次のように変化します。

下落率600万円の評価額
10%下落540万円
20%下落480万円
30%下落420万円
40%下落360万円
51%下落294万円

51%の下落では、資産が306万円も減ってしまいます。

動画では、こうした事態の例として2008年の世界金融危機、いわゆるリーマンショックを取り上げています。

リーマンショックでは株式市場が50%以上下落

2007年から2009年にかけて発生した世界金融危機では、米国の代表的な株価指数であるS&P500が高値から安値まで50%以上下落しました。

動画では、ピークから底値まで約16カ月にわたって下落が続いたことや、その後の回復にも長い時間が必要だったことが紹介されています。

株式市場には、過去の暴落後に長期的な回復を見せてきた歴史があります。

しかし、大学入学直前に暴落が発生した場合、数年間の回復を待つことは現実的ではありません。

入学金の納付期限や授業料の支払日は決まっているためです。

つまり、教育費には一般的な長期投資とは異なる特徴があります。

使用する時期が、かなり明確に決まっているということです。

動画の解説者は、18歳で使う予定の資金を、直前まで全額株式で運用する方法には慎重な立場を示しています。

こどもNISAの3つの出口戦略を比較

では、子どもの大学進学が近づいたとき、どのように資産を管理すればよいのでしょうか。

動画では、3つの出口戦略を取り上げています。

想定する条件は、15歳の子どもの資産が600万円あり、3年後の大学進学時に300万円を使うというものです。

戦略A:600万円すべての運用を続ける

最初の方法は、600万円すべてを18歳まで株式型の投資信託で運用し続けることです。

株価が上昇すれば、資産を最大限に増やせる可能性があります。

しかし、大学入学直前に大きな下落が発生した場合、教育費として必要な300万円を確保できなくなるリスクがあります。

戦略B:3年間で徐々に現金化する

2つ目は、15歳、16歳、17歳の各時点で100万円ずつ売却し、合計300万円を現金化する方法です。

一度に売却するのではなく、複数回に分けて現金化することで、売却時期を分散します。

ただし、毎年必ず100万円売却する場合、株価が大きく下がったタイミングでも売却しなければならない可能性があります。

分割売却によって、必ず有利な価格で現金化できるわけではありません。

戦略C:必要な300万円を先に確保する

3つ目は、15歳の時点で大学進学に必要な300万円を現金化し、残りの300万円だけ運用を続ける方法です。

この方法であれば、教育費として使う予定の金額を株価変動から切り離せます。

一方で、先に現金化した分については、その後の株価上昇による利益を得られなくなります。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、相場環境によって運用結果は異なります。

3つの出口戦略をシミュレーションするとどうなる?

動画では、異なる2つの相場環境を想定して、各戦略の結果を比較しています。

ケース1:3年間、毎年7%ずつ上昇した場合

最初は、株式市場が3年間連続で上昇するケースです。

動画で示された18歳時点の資産額は次のとおりです。

出口戦略18歳時点の資産
A:全額運用約735万円
B:毎年100万円を現金化約691万円
C:300万円を先に現金化約668万円

このケースでは、全額運用を続けた戦略Aが最も高い運用結果となります。

戦略Aと戦略Cの差は約67万円です。

相場が上昇し続ける場合、早期に現金化すると、その後の値上がり益を取り逃すことになります。

ケース2:最初の2年間は上昇し、大学直前に30%暴落した場合

続いて、最初の2年間は毎年7%上昇したものの、大学入学直前に株価が30%下落するケースです。

出口戦略18歳時点の資産
A:全額運用約481万円
B:毎年100万円を現金化約556万円
C:300万円を先に現金化約540万円

今度は結果が逆転しました。

全額運用していた戦略Aが最も低くなり、徐々に現金化していた戦略Bが最も高い結果になっています。

戦略Aと戦略Bの差は約75万円です。

また、戦略Cでは大学進学に必要な300万円をすでに確保しているため、直前の暴落によって教育資金が不足する心配を抑えられます。

ただし、これらは動画で示された一定の条件に基づく試算です。現金化する具体的な時期、投資信託の値動き、その他の費用などによって結果は変わります。

大切なのは何歳で売るかではなく、いつ使うか

動画の解説者は、15歳になったら何%、16歳になったら何%という形で、機械的に売却割合を決める方法を必ずしも推奨していません。

先に決めるべきなのは、大学進学時に必要となる金額です。

今回の例なら300万円です。

その金額を大学入学までに確保し、残りの資産については運用を続けるかどうかを別に判断します。

18歳で使わない資産まで、無理に売却する必要はありません。

出口戦略とは、資産をすべて売却する時期を決めることではなく、いつ使うお金を、いつ確保するかを考えることです。

こどもNISAは売却と払い出しが別の手続きになる

こどもNISAの出口戦略を考えるうえで、もう1つ重要なのが資産の払い出しに関するルールです。

動画では、投資信託を売却することと、その売却代金を証券口座の外に引き出すことは別だと説明しています。

投資信託を売却できても自由に出金できるとは限らない

こどもNISAでは、保有している投資信託を売却して現金化できます。

しかし、18歳になる前は、口座から自由にお金を引き出せるわけではありません。

12歳以降については、一定の条件を満たす場合に払い出しが認められます。

金融庁の税制改正資料によると、主な条件は、払い出す資金が子ども本人のために使われること、子ども本人が払い出しに同意すること、そして親権者などが必要な書類を金融機関に提出することです。

例えば、15歳の時点で大学進学に必要な300万円分の投資信託を売却し、口座内で現金として保有しておく方法が考えられます。

その後、入学金や授業料などが必要になった時点で、制度上の条件を満たして払い出しの手続きを進めます。

なお、口座内での売却と払い出しは別であり、売却代金を口座内に置いておくだけでは、実際に学費を支払える状態にはなりません。

払い出しに必要な書類や処理日数については、利用する金融機関の案内を事前に確認しておく必要があります。

18歳になってもすべて売却する必要はない

こどもNISAでは、18歳になった後、資産が成人向けNISAのつみたて投資枠へ移行する仕組みが設けられています。

そのため、18歳になったことを理由に、保有資産をすべて売却する必要はありません。

動画では、18歳時点での資産の使い方として、全額を使う、一部だけを使う、使わずに運用を続けるという3つの選択肢を紹介しています。

大学の費用として必要な分だけを使い、残りの資産を20歳、25歳、あるいはそれ以降まで運用し続ける考え方もあります。

重要なのは、年齢そのものを出口にするのではなく、実際に資金が必要になる時期に合わせて判断することです。

楽天証券の「資産おまとめ管理サービス」と「iGrow」で家族の資産を確認

動画後半では、楽天証券を使った資産管理について説明しています。

なお、この動画は楽天証券の提供によるものであり、サービス紹介には広告・プロモーションの要素が含まれています。

楽天証券では、2026年冬から家族の資産をまとめて確認できる「資産おまとめ管理サービス」の提供を予定しています。

このサービスでは、親権者の口座から子どもの資産残高や保有状況を確認できると案内されています。

兄弟でも出口戦略は別々に考える

動画では、15歳の子どもが520万円、8歳の子どもが210万円を保有している家庭を例に説明しています。

上の子どもは大学進学まで3年しかありません。

そのため、大学進学で使う予定の資産について、現金化を検討する時期に入っています。

一方、下の子どもは大学進学まで約10年あります。

こちらは運用期間を長く確保できるため、上の子どもと同じタイミングで資産を現金化する必要があるとは限りません。

同じ家庭であっても、子どもの年齢や資金を使う予定によって、適切な運用方針は異なります。

家族の資産をまとめて確認できる仕組みがあれば、それぞれの状況を把握しやすくなるというわけです。

資産づくりアプリ「iGrow」でも運用状況を確認できる

楽天証券の資産づくりアプリ「iGrow(アイグロー)」では、NISAの資産状況や保有資産の構成、評価損益などを確認できます。

動画では、保有比率や前日比、前月比などを把握しながら、出口戦略を考える方法が紹介されています。

例えば、15歳の子どもに520万円の資産があり、大学進学時に300万円が必要だとします。

その場合、300万円分を現金として確保し、残りの220万円を運用し続ける方法が考えられます。

もちろん、必要な金額を一度に売却するか、段階的に売却するかは、家庭の事情や相場環境によって判断が分かれます。

大切なのは、大学進学直前になって初めて売却を考えるのではなく、定期的に資産状況を確認することです。

動画では、最低でも年に1回程度、大学進学までの残り年数、現在の評価額、今後必要になる金額を確認することが提案されています。

楽天証券ではこどもNISAの口座開設受付を開始

楽天証券では、2026年10月1日からこどもNISAの口座開設申し込みを受け付けています。

こどもNISAの実際の運用開始は2027年1月ですが、それに先立って申し込みを進めることができます。

楽天証券で子どもの口座を開設するには、原則として親権者の総合口座が必要です。

また、子どものマイナンバーが記載された住民票などの必要書類を提出し、証券会社や税務署による審査を受けることになります。

家族4人で最大1万円のキャンペーンも実施

楽天証券では、こどもNISAの口座開設受付開始に合わせてキャンペーンを実施しています。

対象期間は2026年10月1日から12月31日までです。

楽天証券と楽天銀行で定められた条件を満たした場合、父母2人で最大6,000円、子ども2人で最大4,000円、家族4人で合計最大10,000円が進呈される仕組みです。

ただし、対象となるのは所定の条件を満たした新規口座開設などです。指定ページからの申し込みやクイズへの回答、エントリーなどが必要であり、単に口座を開設するだけで必ず1万円を受け取れるわけではありません。

子どもの資産は誰のもの?親子で考えるお金の使い方

動画の最後では、こどもNISAの制度や投資戦略とは少し異なる、親子のお金に関する問題が取り上げられています。

子どもが成長すると、親が積み立ててきた資産について、子ども自身の意見が出てくるようになります。

動画では、高校2年生の子どもと親が、海外研修費用をめぐって議論する場面を紹介しています。

328万円の資産から78万円の海外研修費用を出してほしい

ある日、高校2年生の子どもが、カナダで実施される3週間の海外研修のパンフレットを持って帰ってきます。

研修費用は78万円です。

子どもは参加したいと希望しますが、親は78万円という金額の大きさに戸惑います。

すると子どもは、自分名義の資産が328万円あることを指摘し、そのお金を使えばよいと主張します。

親は、78万円を使う価値があるのであれば反対しないと答えます。

しかし、子どもは自分が行きたいと思っているのだから、それだけで価値があるはずだと反論します。

ここで親が伝えようとしているのは、何かを欲しいと思うことと、そのために大きなお金を使う価値があることは、必ずしも同じではないという考え方です。

子どものお金なのに、なぜ親が使い方を決めるのか

議論は次第に、資産の所有権と管理責任の問題へ移っていきます。

子どもは、自分名義の資産なのだから自分で使い方を決めるべきだと主張します。

一方、親は資産が子どものものであることを認めながらも、未成年の段階では、財産を管理する権限と責任を少しずつ子どもに渡していく必要があると説明します。

仮に親が328万円をすべて子どもに渡し、半年後に使い切ってしまった場合、それを子ども本人の責任だけで済ませてよいのかという問題です。

動画の親は、子どもの成長に合わせて本人の意思を尊重する範囲を広げることが重要だと考えています。

小学生の頃は親が中心となって判断していても、高校生になれば子どもの意見を重視し、成人後には本人がより多くの責任を持つようになります。

親がすべてを決め続けるのでもなく、子どもに無条件で自由を与えるのでもないという考え方です。

お年玉や投資資金を親が管理することへの疑問

子どもはさらに、小さい頃にもらったお年玉についても質問します。

祖父母からもらったお金を親が預かると言い、そのまま管理していることへの不満です。

親は、子どものために預かったお金を親自身の生活費や買い物に使っていたのであれば問題だと認めます。

そして、子ども名義の口座や預金を一緒に確認することを約束します。

ここで重要なのは、親が子どものお金を管理していることと、そのお金が親のものになることは別だという点です。

さらに子どもは、そもそも自分に相談せず投資を始めたことについても問いかけます。

親は、子どもが3歳だった頃に、預金と株式投資の違いを理解して選択することは難しかったため、親が代わりに判断したと説明します。

ただし、その判断が絶対に正しかったとは言いません。

投資を選んだ親にもリスクを説明する責任がある

子どもは、もし資産が100万円減ったら親が補償してくれるのかと質問します。

親は補償しないと答えます。

株式投資には元本保証がなく、どれだけ長期間運用しても必ず資産が増えるとは限らないためです。

親が投資を選んだ理由は、長い運用期間を活用し、世界中の企業の成長を通じて資産を増やせる可能性があると考えたからです。

一方、現金だけで保有していた場合にも、物価上昇によってお金の購買力が低下するリスクがあります。

もちろん、現金と株式ではリスクの性質が異なります。

投資しないことが必ず間違いになるわけではありませんし、株式投資を選べば必ず良い結果になるわけでもありません。

動画で強調されているのは、親が結果を保証することではなく、リスクを理解したうえで判断し、その考えを子どもに説明することの重要性です。

78万円の海外研修は高いのか、それとも価値のある支出なのか

親子の議論は、再び78万円の海外研修に戻ります。

子どもは、高校生の今だからこそ経験できることがあると主張します。

親も、同じ条件で参加できる機会が将来また訪れるとは限らないという点を認めます。

そこで親は、78万円を使うことで何が得られるのかと質問します。

子どもは、3週間の海外研修だけで英語が流暢になるとは考えていません。

しかし、海外で生活する経験や、自分がどれだけ1人で行動できるのかを知る機会になると考えています。

さらに、大学進学後に留学するかどうかを判断する材料にもなります。

親は、そうした明確な目的があるのであれば、78万円を使う価値はあると認めます。

親が提示した条件は10万円の自己負担

ただし、親は1つの条件を出します。

子どもが自分で管理している約15万円の貯金から、10万円を負担するというものです。

子どもは、自分の貯金が減ってしまうため反発します。

しかし、親はこどもNISAの328万円も、普段の貯金15万円も、どちらも同じ子ども本人のお金だと説明します。

328万円という大きな残高を見ると、78万円の支出が比較的小さく感じられるかもしれません。

一方、15万円の貯金から10万円を出すとなると、その金額の重みを実感しやすくなります。

動画では、こうした自己負担を通じて、お金を使う際の判断力を育てようとする親の姿が描かれています。

もちろん、自己負担の金額や方法は家庭によって異なります。重要なのは、使う金額と得られる経験について本人が考える機会を持つことです。

今のお金と未来のお金をどう分けるか

子どもはさらに、将来のためにお金を残すことばかり考えて、今の自分の希望を軽視しているのではないかと問いかけます。

親は、現在の子どもも将来の子どもも、どちらも大切だと答えます。

例えば、今のうちに海外研修へ参加すれば、将来の進路選択に役立つ経験を得られるかもしれません。

一方、328万円をすべて今使ってしまえば、大学進学後や社会人になったときに、新たな挑戦をするための資金が不足する可能性もあります。

将来の本人がお金より経験を重視するかもしれませんし、過去の自分にもっと資産を残してほしかったと考える可能性もあります。

未来の価値観は誰にも分かりません。

だからこそ、現在の自分だけで将来のすべてを決めてしまわず、選択肢を残しておくことが大切だという考え方です。

親の役割は子どもの失敗を完全に防ぐことではない

子どもは、18歳になった後に資産を全部使いたいと言ったらどうするのかと親に質問します。

親は、使い方によっては強く反対すると答えます。

ただし、最終的に判断するのは子ども本人です。

親は自分が反対する理由を説明し、子どもに考え直す機会を与えます。

動画では、親の役割について、子どもを絶対に失敗させないことではなく、失敗する前に1度立ち止まって考える機会を与えることではないか、と表現しています。

子どもの財産をいつまで親が管理し、どの段階から本人の意思を尊重していくのかという問題に、すべての家庭に共通する簡単な答えがあるわけではありません。

しかし、子どもの成長に合わせて資産の状況を伝え、使い方を話し合うことは、金融教育として重要な意味を持ちます。

子どものために資産を残す本当の目的とは?

動画の最後では、親子の会話が印象的な展開を迎えます。

子どもは、なぜ幼い頃から328万円ものお金を残してくれたのかと尋ねます。

親は、子どもが将来何をやりたいと思うのか、幼い頃には分からなかったと説明します。

大学に進学するかもしれませんし、海外へ行きたいと思うかもしれません。

スポーツに挑戦するかもしれませんし、進路について悩む時期が来るかもしれません。

親にも、子どもの将来を正確に予測することはできません。

だからこそ、子どもが本気で何かに挑戦したいと思ったとき、お金がないという理由だけで最初から諦めなければならない状況を避けたいと考えたのです。

やがて子どもは、自分にも将来子どもができたら、少しはお金を残しておこうと思うと話します。

ここで動画が伝えようとしているのは、子どもの資産形成において、増えてほしいものは口座の残高だけではないということです。

親が資産形成について考え、子どもが疑問を持ち、親子で話し合う。

その過程を通じて、子ども自身がお金の価値やリスクを理解し、自分の意思で判断できるようになることにも意味があります。

こどもNISAの出口は、単に投資信託を売却する瞬間だけを指すわけではありません。

親が管理してきた資産を、子どもが自分の判断で扱えるようになることも、1つの出口と考えられます。

こどもNISAの出口戦略で注意したいポイント

ここまでの内容を踏まえると、こどもNISAでは運用開始前から出口について考えておくことが重要になります。

特に注意したいのは、教育費のように使用時期が決まっているお金と、将来のために長期運用できるお金を区別することです。

大学進学まで10年以上ある場合と、残り3年しかない場合では、資産価格の変動に対応できる時間が異なります。

例えば、大学入学時に300万円が必要だと分かっているなら、直前の株価暴落でその資金が不足しないよう、あらかじめ安全性の高い資産へ移しておく方法が考えられます。

また、大学の費用が入学時に一括で必要になるのか、4年間に分けて必要になるのかによっても、現金化のタイミングは変わってきます。

例えば、大学入学時に150万円、2年後に100万円、4年後に50万円が必要なのであれば、必ずしも300万円すべてを同じ日に現金化する必要があるとは限りません。

ただし、株式型の投資信託を保有し続ける期間が長いほど、その間に価格が下落する可能性も残ります。

それぞれの資金をいつ使うのか、どの程度の損失なら対応できるのかを考えたうえで、資産配分を決めることが重要です。

さらに、子どもの年齢が上がってきたら、資産の残高だけでなく、そのお金をどのような目的で準備してきたのかも説明しておきたいところです。

親が運用している間は問題がなくても、本人が資産の存在を知ったとき、その金額をどのように受け止めるかは分かりません。

投資の仕組みやリスク、将来の支出について親子で話し合うことも、長期的な資産形成の一部といえます。

まとめ:こどもNISAは信託報酬0%だけでなく出口戦略も重要

2026年10月9日、楽天証券は2027年1月から始まるこどもNISAに向けて、信託報酬0%の投資信託を提供すると発表しました。

長期投資では運用コストが資産形成に影響するため、信託報酬0%という商品は注目に値します。

ただし、対象商品の詳細はまだ明らかになっておらず、投資対象や運用方法、その他の費用を確認したうえで判断する必要があります。

一方、今回の動画で特に強調されていたのは、こどもNISAでは何を買うかと同じくらい、いつ、どのように資産を使うかが重要になるという点です。

長期間積み立ててきた資産であっても、大学入学直前に大きな暴落が発生すれば、必要な教育費を確保できなくなる可能性があります。

こうした事態に備えるためには、使う予定の金額をあらかじめ把握し、必要に応じて段階的に現金化する方法や、必要額だけを先に確保する方法を検討することが大切です。

また、こどもNISAでは投資信託の売却と口座外への払い出しが別の手続きであることにも注意が必要です。12歳以降の払い出しには一定の条件があり、18歳になれば資産をすべて売却しなければならないというわけでもありません。

そして、こどもNISAのもう1つの重要な役割は、子ども自身がお金について考える機会をつくることです。

親が将来のために準備してきた資産を、子どもが自分の夢や目標に合わせて使えるようになること。それこそが、資産形成の大きな目的の1つといえるでしょう。

こどもNISAを活用する際には、運用利回りや信託報酬だけに注目するのではなく、子どもの成長や将来の支出まで見据えた資産管理を考えておくことが重要です。

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